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【ヨルシカ/エイミー】の歌詞の意味を徹底解釈 | エルマとエイミーの物語の終着点

編集: ひいらぎ 最終更新:
目次

エイミーという曲名の意味を考察

まさに『エイミー』という人物について歌っており、そのままタイトルとなっています。

前作『だから僕は音楽を辞めた』はこのエイミーという男性目線の作品であったのに対し、『エルマ』はエルマという女性目線の作品で、この二人の登場人物についての物語がアルバム2枚で語られます。

自身の音楽を追求するあまり、エイミーは自ら命を絶ってしまいました。その真意を探るべく、エルマはエイミーが残した手紙を頼りに曲を作りながら旅を続けています。

そしてその旅の終盤でとうとう何も掴むことが出来なかったことから、旅自体を諦めてしまいたいという心情を、いなくなってしまったエイミーに向けて吐露しています。


エイミーの歌詞の意味を徹底解釈

1番

口に出してもう一回
ギターを鳴らして二拍
歌詞を書いてもう三節
四度目の夏が来る
ヨルシカ -エイミー
解釈

もう一度口に出して、
二拍分のギターを鳴らして、
三節分の歌詞を書いて、
そして四度目の夏が来る。

親しい仲であるエイミーを失ったエルマは、エイミーの残した手紙を元にその足跡を辿る旅をしながら作曲活動を続けてきました。

口ずさみながら、ギターを弾いて歌詞を書いて、ということをしている間に長い時間が経ってしまいました。

次の「六畳間」まで1から順に数字が振られており、数え歌の様になっています。


誤解ばっかさ、手遅れみたいな話が一つ
頭の六畳間、君と暮らす僕がいる
ヨルシカ -エイミー
解釈

誤解ばかりでお互いにすれ違い、君が帰らないという手遅れの状態になってしまった。
頭の中で六畳間分のスペースを取り、君と過ごしながら後悔し続けている僕がいる。

エイミーが死んでしまった理由はハッキリと語られているわけではありません。アルバム『だから僕は音楽を辞めた』のタイトルからもある通り、彼の死は音楽に直結していることはわかります。

しかしそれが間接的になのか直接的になのか、自分のせいであるとエルマは自責の念にかられています。


忘れたいこと、わからないことも僕らのものだ
長い夜の終わりを信じながら
ヨルシカ -エイミー
解釈

忘れたいことや、お互いわからないことも、君と僕だけのものだ。
それでもいつか夜が明けると信じている。

二人だけの思い出にの中には、忘れたいことや、わかり合えなかったこともあります。しかしそれは二人にとってかけがえのないもので、エイミーの死によってそれら全てがなくなってしまうなんてエルマには信じられません。

それでも夜が明けることを信じて旅を続けてきました。


さぁ人生全部が馬鹿みたいなのに
流れる白い雲でもう
想像力が君をなぞっている
あの夏にずっと君がいる
ヨルシカ -エイミー
解釈

人生なんてそもそもが何の目的もない馬鹿みたいなものなのに、何故こんなに思い悩んでいるんだろう。
流れながらどんどん形を変えていく雲を見ただけで、想像力が働いて君がいた夏を思い出してしまう。

やり場のない悲しみに、エルマは少し自暴自棄になって「人生全部が馬鹿みたい」と吐き捨ててしまいます。

しかし、見上げた空に流れている雲を見ると、作曲をずっと続けてきた条件反射のように想像力が働いてしまい、エイミーのことを思い出してしまいます。



2番

生き急いで数十年
許せないことばかり
歌詞に書いた人生観すら
ただの文字になる
ヨルシカ -エイミー
解釈

数十年、生き急いできた中で、許せないことも多かった。
その度に自分の人生観を歌詞に書いていけど、それも単なる文字になってしまった。

エイミーが命を絶った理由を『だから僕は音楽を辞めた』の歌詞から読み取ると、音楽にかけた情熱と、それを求められない世の中とのギャップに悩んだ末のように思われます。

そして、エルマもエイミーに倣って旅をしてきましたが、自分の書いた詞が単なる文字になると自らの創作に価値を見出せなくなってしまいました。


言葉だって消耗品
思い出は底がある
何かに待ち惚け、百日紅の花が咲く
ヨルシカ -エイミー
解釈

言葉も消耗品みたいなもので、思い出を言葉にしてもやがて底をつく。
何かをずっと待ち続けていたら、百日紅の花が咲いた。

エイミーを追いながら作曲を続けてきましが、それもやがて終わってしまいます。

サルスベリは7~10月ごろに100日間真っ赤な花を咲かせることから、百日紅(ヒャクジツコウ)とも呼ばれます。

「エルマの日記帳」によると、『エイミー』という曲は9月16日に作られたもので、ちょうどサルスベリの花が咲くころです。

ずっとエイミーに対する答えを探し、待ち望んでいましたが、結局はまた時間が経って秋ごろになってしまいました。


このまま、ほら
このまま、何処か遠くの国で浅い夏の隙間を彷徨いながら
ヨルシカ -エイミー
解釈

このまま、何処か遠くの国で、君と一緒にいた夏のことを淡く思い出しながら。

「このまま遠い国で」どうなるのかということは語られませんが、恐らくエイミーと同じように命を絶ってしまうという結末を望んでいるのではないでしょうか。


さぁ人生全部で君を書いたのに、忘れぬ口癖のよう
想像力が紙をなぞっている
指先にずっと君がいる

もういいよ
ヨルシカ -エイミー
解釈

「人生をかけて君の歌を書いたのに」が口癖だった君が言っていたように、想像力が働いてそれでもなお歌を書こうと紙をなぞっている。
まるで指先に君が宿っているようだ。

でも、もういいよ。

人生をかけて君のことを歌にする、と言っていたエイミーのことを考えると、自然に曲を書こうと手が動いてしまうほどにエルマには使命感や後悔など旅を続けるための理由がありました。

しかしそれももう諦めるように、もういい、と言ってしまいます。


さぁもういいかい、この歌で最後だから
何も言わないままでも
人生なんて終わるものなのさ
いいから歌え、もう
ヨルシカ -エイミー
解釈

もういいんだよ。この歌で最後にするから。
わざわざこんなことをしなくても人生は勝手に終わるものなんだから。
「いいから歌え」

エルマはこの歌を最後に、歌うことを辞めてしまおうと思っています。

そしていずれ人生は終わるんだからいつ死んでも同じ、と自ら命を絶つ覚悟を整えようとしています。

しかし、そこにふとエイミーが「いいから歌え」と言っている声が聞こえます。

やはり気持ちはまだ揺れており、踏み出すことは出来ません。


さぁ人生全部が馬鹿みたいなのに
流れる白い雲でもう
想像力が僕をなぞっている
あの夏にずっと君がいる
ヨルシカ -エイミー
解釈

もう人生は全部馬鹿みたいだから終わらせてしまいたい。
なのに流れていく白い雲を見ると、まるでエイミーが僕に何かを言ってるようで、やはり夏の君を思い出してしまう。

こんなに悩んでいる人生がもう馬鹿みたいなので、自分ももう命を絶つという覚悟をしています。

しかし空を流れる雲を見ると、また条件反射のように想像力が働いてしまい、今度はまるでエイミーが雲を操って僕に何かを言おうとしているかのように見え、やはりエイミーを思い出してしまいます。


まとめ

エイミーに対する強い思いで行動してきたエルマですが、とうとう答えを見出すことが出来ずに立ち止まってしまい、「この歌で最後だから」と歌います。

しかし、この後エルマはエイミーが残した曲『ノーチラス』を発見し、2枚のアルバムの物語は一区切りとなりましたね。