【あいみょん/夜行バス】の歌詞の意味を徹底解釈 | 上京の不安な気持ちを歌った歌詞に注目!
編集: ひいらぎ最終更新: 2020/9/19
夜行バスという曲名の意味を考察
夜行バスとは、夜遅く(大凡21時~0時頃)に出発し、早朝に目的地へ着くバスのことを指します。私たちが普段利用する交通手段として車・バス・新幹線・電車・飛行機などありますが、夜行バスはそれらと比べると格安で移動できます。
しかし長距離移動による疲労感、バスの揺れや乾燥した空気、相席など身体的・精神的負担が少しばかりかかります。
この曲は、夢があって地方から上京途中の夜行バス車内にいる女の子が主人公の曲です。夜行バスに揺られ心細さを感じながらも、大好きな曲を聞いて自分を励ます歌のような気がします。
ちなみに「夜行バス」は、あいみょんがインディーズ時代に出したファーストアルバム「tamago」(2015年5月20日発売)に収録されているものです。兵庫県西宮市出身のあいみょん。高校卒業後、19才で上京しています。もしかすると当時上京した気持ちをそのまま歌にしたのかもしれませんね。
夜行バスの歌詞の意味を徹底解釈
1番
ゆらゆらごとごと走ってゆく 片道約8時間の旅 暗くて何も見えないから 鼻すすりながらかーちゃんにメールした 夢を追うって こんなにも 怖いの?つらいの?さみしいの?
不安定な乗り心地でバスに揺られている。
片道8時間の長距離移動だ。
深夜の為辺りは暗く、周囲は見知らぬ人ばかりの状況。一人で心細かったためか、お母さんへメールしてみた。
夢に描いた未知の世界が怖く、故郷や家族と離れたばかりでセンチメンタルな気分になってしまった。
夜行バスって揺れますよね。
出発して間もないようですが、早速ホームシックになったのかな、と推測できます。
お母さんのことを“かーちゃん”と呼ぶあいみょんかわいらしいですね。
どうやら夢をかなえるために地方から上京するみたいですね。ひとりぼっちで不安は大きいと思います。
これからの未来に対する漠然とした不安があるようです。
この疑問を誰に投げかけたらいいのかわからない、お母さんにそのようなメールをしたら心配させてしまうし、と自問自答しているのかなと思います。このあと出てきますが、自分を鼓舞するためにある曲を聞きます。
揺れる揺れる箱の中で ギターかかえて イヤフォンをつけて 涙こらえ聞いていたのは 大好きな五つの音
バスは不安定で揺れている。
実家から持ってきたギターを抱え、イヤフォンをつけて、
涙をこらえながら聞いたのは大好きな<五つの音>だった。
泣きたい気持ちを抑えて、自身を鼓舞するため音楽を聞いたようですね。
<五つの音>とはなんでしょうか。この後も繰り返し出てくる表現なので、これについて少し私的見解を述べたいと思います。
私は<五つの音>は曲を指していると思われます。
具体的な曲名を出している訳ではないので何の曲かは分かりませんが、あいみょんが大好きな曲のようですね。ここでの<五つの音>は、五音音階を指していると推測できます。五音音階とは、1オクターブに音がある中で5つの音を選び、奏でるメロディーのことです。1オクターブはドレミファソラシドの1セットですね。
例えば代表的なものに、ドレミソラ(ファ・シ抜き)で奏でるメロディーなどがあります。五音音階は、協和する音と心地よい音が特徴的です。
あいみょんは、あえて具体的な曲名を挙げずに<五つの音>と歌っています。表現がかわいらしいな、と思いました。
2番
ゆさゆさうとうと走っている まだあれから一時間とたってない 狭くて身動きもとれないから 目を閉じて明日を夢にみたんだ 描いてたそれとは少し 違ったんだ現実は悲しいの?
長らく揺れていると、少し眠たくなってきた。
目的地到着にはまだ先が長いな。
狭く乗り心地が悪いから目を閉じて明日のことを思い描いてみます。
明日のことを思い描いてみたけれど、うまく想像できないや。
相席という状況は夜行バスによくありますよね。どうやら身動きとれないぐらい狭いようです。
まだ出発して間もないですが、慣れない環境で少し疲れたのかなと思います。目を閉じて明日のことを考えているようです。
ひとりで気弱になっているためか、今抱いてる悲しさが未来まで続いたらどうしよう、といった心情かなと思います。
揺れる揺れる箱の中でギターかかえて イヤフォンをつけて涙こらえ聞いていたのは 大好きな五つの音
バスは不安定で揺れている。
実家から持ってきたギターを抱え、イヤフォンをつけて、
涙をこらえながら聞いたのは大好きな<五つの音>だった。
大好きな<五つの音>を聞いて暗い気持ちを断ち切ろうとしているのかな、と思います。
夢を追うってこんなにも怖いの?つらいの?さみしいの?揺れる揺れる箱の中でギターかかえてイヤフォンをつけて涙こらえ聞いていたのは 大好きな 大好きな
夢に描いた未知の世界が怖く、故郷や家族と離れたばかりでセンチメンタルな気分になってしまった。
揺れる車内の中で、不安を押しつぶすかのように大好きな大好きな曲を聴いた。
お気に入りの曲なんですね。
仮にあいみょんが上京した時の歌だとして、あいみょんにとっての<五つの音>(曲)がすごく気になります。
揺れる揺れる箱の中で ギターかかえてイヤフォンをつけて 涙こらえて聞いていたのは 大好きな五つの音
繰り返しになるので解釈は割愛します
ここで歌詞は終わります。目的地に到着するまで、繰り返し<五つの音>を聞いていたんだろうな、と思います。
夢があって上京する若者にとって、きっと共感できる部分が多い曲ですね。
あいみょんは今、人気絶頂のシンガーソングライターとして成功しているので、夢ある若者にとっても励みになります。もしかすると、彼らにとっての<五つの音>が「夜行バス」になったりするかもしれません。