【UVERworld/無意味になる夜】の歌詞の意味を徹底解釈 | 無意味だと感じても絶対に無意味なんかじゃないんだ
編集: ひいらぎ最終更新: 2020/9/19
無意味になる夜という曲名の意味を考察
「無意味になる夜」とはどういうことでしょうか。
歌詞を見ていくと分かる通り、努力したことが無意味に感じてしまう夜ということでまちがいないでしょう。
積み重ねることで大きな成功を作り出す努力は、地道で地味です。そんな道のりの途中には、余計な出来事や思考が湧いてくるのでしょう。
そんな時、こんな努力無意味なんじゃないかと感じても、「明けない夜はない」かのごとく、次に続くサビでは真面目な自分たちを誇りに思い、TAKUYA∞らしさを貫いています。
無意味になる夜の歌詞の意味を徹底解釈
1番
言わしときゃいいのに
させときゃいいのに
好きに言わしときゃいいのに
好きにさせときゃいいのに
よく炎上したり、薬物で捕まったりしてニュースになってるけど、放っとけばいいのに。
テレビやネットでは、有名人や著名人など、誰かの不祥事が取り上げられ、延々と報道されています。「こんな悪いことしてましたよ」って世間に言いふらして、誰かが得することってあるのでしょうか。
この部分は、特に有名人の薬物使用について歌っていて、そんなの本人の好きにさせといて、放っとけばいい。その音楽や作品がダメになるわけじゃないし、自分たちにも結局関係のない事なんだから、そんな意図があると思います。
もちろん犯罪ですから、放っとくわけにはいきませんが、薬物を使用して捕まった人に関わる全てがダメだという世間の風潮に対して疑問を投げかけているのだと思います。
君が共感できないその大惨事
変態の俺達の日常茶飯事
何秒 何時間 何日 無駄にして
合わない靴履いて進めないヤツばっか
テレビの中の大惨事は、この音楽の世界にいると普通に身の周りで起きてる。
1日1日を台無しにして、背伸びばっかりして自分のやるべきことには手をつけられない奴ら。
私たちがよく見るひどい事件とかの悪いニュースは、こんなことあるの?って思っても、俺たちの周りでは珍しいことじゃないということですね。特殊な業界にいますから想像がつきます。
そして、1分1秒を大切にするTAKUYA∞は、その時間を見栄張ったりすることに使って、本当に大事なことをおろそかにしてる奴らばっかだと言っています。
年甲斐のある事って大概ダサい
どうせ腐るなら納豆みたく美味そうに
道徳が支配するその場所に 芸術や文化は育たない
その意見に同感
もういい年なんだからって言ってる人はダサい。
どうせならせめて食べて栄養になるもので。
そのツイート、確かにな、と思った。
年甲斐とは、年齢にふさわしいだけの思慮分別。例えば「30歳なら家庭を持ってないきゃ。」のように、この年齢はこうあるべきという考えや行動はダサいと言っています。
「どうせなら栄養になるもので」と解釈しましたが、そんな風に腐って生きるなら、せめて栄養(有意義)になる事しなよ、ということかなと思いました。
そして「道徳が支配〜」の部分ですが、これは某元都知事がツイッターへ投稿した言葉だと思われます。そのツイートは大炎上したらしいのですが、TAKUYA∞は「その意見に同感」したようです。
合法 非合法 無関心 中立
でも俺に吸わせようとしたヤツはマジぶっ飛ばしてきたし
自動操縦 夢を追うストーカー
こちとら頭なんてとっくにバグってんだよもう
空気吸って 走って リリック書いて 歌って
ハーブティーがドンペリを超えたあたりで
分からなくなったよ 全ての事が無意味に感じる夜でも
薬やってるヤツの種類は様々、意見も様々。
色々いるけど、俺に勧めてくる奴は黙ってられなかった。
夢をストーカー並みに追って、自動で動けるくらいになった習慣。そんな薬吸わなくたって、俺の脳みそはもう狂ってる。
大事なこと一つのために、毎日同じことを繰り返して、高級シャンパンよりもお茶の方が酔える俺。
そうなった時に少し虚しくなった。でも、、、
TAKUYA∞の生活の一部が歌詞に現れていますね。毎日欠かさず走り、TAKUYA∞が吸ってるのは「空気」と言ってるところも面白いです。
歌詞を書き曲を作る。その繰り返しが積み重なって今があるけれど、一つ一つはとても地味かもしれません。それがたまに虚しく感じる時もあるのではないでしょうか。
そしてハーブティーがドンペリという高級シャンパンに勝ったところで、虚しさを通り越して「分からなく」なっています。
こんなに毎日鉄の意志で頑張っても、無意味なんじゃないか、そう思ってしまう夜。でも、、、(そんなことない)と言ってサビへ繋がります。
絶対あのドラッグで死んだ伝説のアーティストより
俺達のほうがすごい 真面目な分だけカッコいい
絶対あのドラッグで死んだ伝説のアーティストより
俺達のほうがすごい 真面目な分だけカッコいい
いくらロックスターでも、薬やることまでかっこいいなんて思わない。
同じ場所で、逃げずに現実と真面目に戦ってる方が格好いい。
音楽の世界、特にロックやポップの世界には昔から、浴びるほど酒を飲んだり、ドラッグに溺れたり、自滅的な生活を美化する風潮があります。
輝かしい面もありますが、自殺だったり、鬱だったり、現実逃避のような暗い面もあります。
不良や自滅系がカッコいいみたいな価値観がある中で、彼らが真面目に戦う姿は、浮いているとも言えます。それが格好いいのです。
2番
言わしときゃいいのに
させときゃいいのに
好きに言わしときゃいいのに
好きにさせときゃいいのに
一度解釈したので割愛します
一度解釈したので割愛します
君が共感できないその大惨事
変態の俺達の日常茶飯事
文句があんならサシで勝負しよう?
そしてサッカーのユニフォームみたいに何か交換しよう
見えないところで文句言っていないで、1対1で闘おう。
終わったら、お互いの健闘を称え合おう。
男なら男らしく、文句は直接ぶつけてこいよ、と言いているようです。「サッカーのユニフォームみたいに〜」というのは、サッカーの選手同士が、お互いの健闘を称えあってユニフォームを交換し合うという慣習に例えて表現しています。
戦った後はお互いをリスペクトできるようになれたらいいなということでしょう。そんなマンガのような熱い出来事は、TAKUYA∞たちの日常茶飯事なのかもしれませんね。
死ぬまで応援するって言ってくれたあの子
居ないって事は もう死んでしまったのかも
日本と全く同じ空を 海外で見たらそっちが良いとか言っちゃうような子
結局あの子は口だけだったのかな。
同じなのに、海外ってだけで特別に感じちゃうような子。
一生応援すると言ってくれたあの子を、最近ライブで見かけなくなった、という事でしょうか。
「死んでしまったのかも」という表現は、口だけだったと思われるその子に対して、皮肉を言っているのでしょう。
そして、同じ空なのに海外というだけで特別な感じがして、「海外の空は綺麗」なんていう子がいたのでしょうか。どちらもミーハーな子という印象がありますね。
東京ってもっぱら美女のほうが野獣
見た目はお金に一歩及ばず
知識が減る度 偏見が増える
収入と共に増えた 税金と知り合い
半分は幸せな姿が見たそう その半分は少し不幸も見たそう
分からなくなったよ 全ての事が無意味に感じる夜でも
東京のきれいな女性ってがめつい。
見た目はモデルの一歩手前くらい。
考えが凝り固まった人ほど、決めつけてくる。
成功していく中で増えた、あまり楽しくないもの。
知り合った半分の人たちは、俺が不幸になることをちょっと期待してそう。
「美女の方が野獣、見た目はお金に一歩及ばず」って、まさに港区女子という言葉が浮かんできます笑
「港区女子」というのは東京都港区など、金持ちが沢山いる場所に集まる女性達のこと。「美女の方が野獣」のように、男性やお金にがめつい人のことを言っているのではないでしょうか。
そして、成功という華やかな面とは反対に、「税金や知り合い」のように、つまらないと思えるようなことも増えます。
きっと税金は沢山払っているだろうし、知り合っていく人達も様々だと思います。その知り合いの中には、ちょっと意地悪そうな人もいるのでしょう。
上辺でウーバー好きって言ってる人を見ると、伝えたい事って本当に伝わってるのかな、って思ってしまいます。
周り人のつまらない面を沢山目にすると、きっとまた「分からなく」なって「無意味」に感じたりするのかもしれませんが、でも、、、と言ってサビへ繋がります。
死んでから 一番リスペクトしてたアーティスト とか言い出す奴多いけど
それ死ぬ前に言ってやってよ
死んでから 伝説とか神とか崇め出すけれど
その評価もっと早くしてたら 生きててくれたかもしれない
死んだ途端語り出す奴。
死んでから言っても意味ないのに。
アーティストが死を遂げると、もちろんニュースになりますが、ツイッターなどのSNSでは「俺にとっての〇〇」とか急に言い出して、そんな好きだったっけ?って言いたくなるような人いますよね。
追悼の気持ちもあるのかもしれんが、TAKUYA∞は死んでから言っても遅いのにって思ってるのではないでしょうか。
この世の人じゃなくなると、聖人化して崇め出したり、死んでから高評価したり、純粋に疑問ですよね。「死ぬ前に言ってやってよ」ってもっともな意見だと思います。
3番
枠は無い運命の糸嚙みちぎり
学のない俺達が人生勝ちにリーチ
やっぱそうか 音楽は俺達を平等に照らす
運命の糸は噛みちぎるつもりでやってきた。
学歴なんて無くても成功できる。
つまり音楽は誰にでも無限の可能性をくれる。
枠=行き止まり、つまり限界というものは無い。運命の糸があったとしても、噛みちぎる勢いで突き進んできたUVERworldだからこそ、誰よりも輝いてるのだと思います。
そして、やってきたこの音楽は、学歴はもちろん関係なくて、どんな人にも平等に可能性を与えてくれるんだという事です。
すでに終わっている音楽業界?
もう終わっているロックバンド自体?
なら何で毎日こんなに 俺達は楽しいんだよ?
暗い話ばっかりしてるけど、それとは裏腹にこんなに毎日充実してる。
UVERworldはロックバンドです。
「ロックはネタ切れ」なんて聞いたことがありますが、そんな嘆いたところで何も生まれません。
終わった終わったと言って過去にすがりつくんじゃ無く、新しい時代に踏み込んでいく彼らが、今一番かっこいいです。
まとめ
TAKUYA∞の声のトーンが絶妙なニュアンスを表現していると思います。
「税金と知り合い」の声はいかにもつまらなそうというか、無機質な感じが漂っていてクセになりますね。
そしてこの曲全体から、とてもストリートが感じられて、大好きな1曲です。