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【ヨルシカ/八月、某、月明かり】の歌詞の意味を徹底解釈 | 藍二乗との関係性は?藍二乗の続編ではない!?

編集: ひいらぎ最終更新: 2020/9/19

目次
八月、某、月明かりという曲名の意味を考察
八月、某、月明かりの歌詞の意味を徹底解釈
1番
2番

八月、某、月明かりという曲名の意味を考察

この曲は、八月、某、月明かりが収録されているヨルシカの1stFullアルバム「だから僕は音楽を辞めた」のトラック順的に藍二乗の次に収録されています。

曲の登場人物が同じだったり、藍二乗で描写されている風景などが歌詞となっており、藍二乗の続編が八月、某、月明かりであると考えがちですが、よーくアルバムの収録曲の曲名を見るとトラックの番号が大きくなればなるほど過去に遡っているのがわかります。

つまり、この曲は藍二乗の続編ではなく、八月、某、月明かりの続編が藍二乗なのです。その点を考慮して解釈していきましょう。

※雲と幽霊で主人公が過去に進んでいく描写がMVでありましたが、関係性は不明です。後ほどまとめます


八月、某、月明かりの歌詞の意味を徹底解釈

1番

何もいらない


心臓が煩かった 歩くたび息が詰まった
初めてバイトを逃げ出した
音楽も生活も、もうどうでもよかった
ただ気に食わないものばかりが増えた

八月、某、月明かり -ヨルシカ

解釈もう、何もいらない。

心臓がうるさい。もう歩くことさえできそうになかった。
初めてバイトから逃げ出した。
あんなに大切だった音楽も生活も全てが空っぽになって
僕の人生にただただ気にくわないものばかりが増えた。

先ほども説明しましたが、1stFullアルバム「だから僕は音楽を辞めた」の収録曲の順番的に「藍二乗」の次に収録されています。つまりこの楽曲は「藍二乗」と関係性があると考えるのが妥当です。

これを前提に考えると、藍二乗では「エルマ」がいなくなってから男の子の人生が空っぽになったと歌われているので、この曲も主人公は目の見えない男の子で間違い無いでしょう。

さて、バイトも逃げ出し、人生が空っぽになった主人公はどうなっていくのでしょうか。続きを見ていきましょう。

 

八月某、月明かり、自転車で飛んで
東伏見の高架橋、小平、富士見通りと商店街
夜風が鼻を擽ぐった この胸の痛みは気のせいだ
わかってた わかった振りをした
八月、某、月明かり -ヨルシカ

解釈八月の月明かりが綺麗な夜。君と自転車で東伏見の高架橋、小平、富士見通りと商店街を巡った。
夜風が鼻を擽ってふと現実に引き戻される。なんだろう。この胸の痛みは
(君がもういないなんて)わかってた 現実から目をそらしていただけなんだ

「八月の月明かりが綺麗な夜。君と自転車で東伏見の高架橋、小平、富士見通りと商店街を巡った。」の部分。

ここでは、君(エルマ)と主人公が二人の思い出の地を巡ったかのような描写がされています。ただ、君(エルマ)はもういませんし、次の歌詞で現実に引き戻されたかのような歌詞が続きますので、妄想なのでしょう。主人公はエルマを失ったショックで現実逃避をしている様子が手に取るようにわかりますね。

また、高架橋というのは藍二乗で歌われていた高架橋であると考えられます。

 

最低だ 最低だ
僕の全部最低だ
君を形に残したかった
想い出になんてしてやるもんか


最低だ 最低だ
気持ちよくて仕方がないわ
最低だってこの歌詞自体が

八月、某、月明かり -ヨルシカ

解釈ああ、最低だ最低だ。なんて僕は最低なんだ。
君に生きていて欲しかった。思い出になんてしてやるもんか。

ああ、最低だ最低だ。最低すぎて気持ちよくて仕方がないや
この歌詞自体最低なんだから。

サビ前半部分です。ここは「最低だ」が繰り返されている部分が印象的ですね。

とくに解説する部分はありませんが、主人公がエルマを失い現実逃避をし自分に否定的になっているということを頭に入れておきましょう。

 

人生、二十七で死ねるならロックンロールは僕を救った
考えるのも辞めだ!どうせ死ぬんだから
君も、何もいらない
八月、某、月明かり -ヨルシカ

解釈27歳で死ねるなら君と作っていたロックンロールは僕を救っただろう。
どうせいつか死ぬんだから考えるのはもうやめよう。
君(エルマ)も何(ロックンロール)もいらない。

27歳で死ねるなら〜ということはエルマがいなくなったのは主人公が27歳の時なのでしょうか。そしてエルマとロックンロールを作曲していたと。そう考えると筋が通るような気がします。

「君も何もいらない」という部分ですが、もちろん「君」はエルマのことですが、「何も」の部分は人によって「人生」と解釈したり「ロックンロール」と解釈したり、解釈が異なると思います。

ただ、私は、エルマと作っていたロックンロールが主人公の中でもかなり大切なものに分類されると思ったので「何も」の部分を「ロックンロール」と解釈しました。


2番

心臓が煩かった
笑うほど喉が渇いた
初めて心を売り出した
狭心もプライドも、もうどうでもよかった
気に食わない奴にも頭を下げた
八月、某、月明かり -ヨルシカ

解釈心臓が煩わしい。笑ってしまうほど声を出した。初めて自分を「自分」の中に閉じ込めた。
胸の痛みもプライドも。もうどうでもよかった。
気にくわない人にも頭を下げた。

この部分の歌詞の「狭心」とはどう言った意味でしょうか。ググってみると「狭心」という言葉はないので、狭心症から取られていると思います。

狭心症とは、wikipediaによると

虚血性心疾患の1つである。 心臓の筋肉(心筋)に酸素を供給している冠動脈の異常(動脈硬化、攣縮など)による一過性の心筋の虚血のための胸痛・胸部圧迫感などの主症状である。

出展:狭心症 -wikipedia

とあります。つまり、ヨルシカが言いたい狭心とは1番の歌詞などを考慮すると、「胸が痛い」ということだと考えられます。

「初めて心を売り出した」の部分。ここの部分は主人公が自分の感情をさらけ出すのをやめて「外面の自分」を作ったということを言いたいのだと思います。

 

八月某、あの頃の景色を跨いだ
ストックホルムの露天商、キルナ、ガムラスタンは石畳
君だけを胸に仕舞った
この空の青さも気の所為だ
笑ってた、笑った顔のまま
八月、某、月明かり -ヨルシカ

解釈ある八月。君と一緒に行ったストックホルムの露天商、キルナ、ガムラスタン。あの頃の景色を思い出した。
そして君だけを胸にしまった。
この空の青さも作り上げた自分が見ているだけだ。作り上げた自分は笑っていた。笑った顔のまま。。。

ストックホルムとは、スウェーデンの首都。キルナとはスウェーデンの最北にある都市。ガムラスタンとはストックホルムの旧市街のことです。

1番の部分で解説し忘れていましたが、某(なにがし)とは君(エルマ)のことを指していると思われます。つまり、前半部分では昔エルマといったスウェーデンの思い出を思い出しているわけですね。そして、その思い出の中のエルマの部分だけを胸にしまったと。

後半部分では、「空の青さ」も見ている景色も所詮作り上げた自分が見ているだけということを歌っているように思います。決して自分の気持ちは晴れていないと何かを確認するようですね。

 

最低だ 傲慢だ 君もみんな貪欲だ
ドラマチックな歌も愛もさぁ、馬鹿らしくて仕方がないわ
知っていた 知っていた
君の人生、君のものだ
最低だっていくら叫ぼうが
八月、某、月明かり -ヨルシカ

解釈最低だ。傲慢だ。君もみんな貪欲だ。
ドラマチックな歌も愛もみんなみんな馬鹿らしいや。
僕がいくら「最低だ」って叫ぼうが君の人生は君のものだって気づいていた。気づいていたんだ。

傲慢とは高ぶって人をあなどり見くだす態度であること。貪欲とは非常に欲が深いこと。

ここまで「藍二乗」に続き解釈してきて、未だエルマがいなくなった理由が明かされていなんですよね。ただ、僕がいくら「最低だ」って叫ぼうがという歌詞からエルマがいなくなった理由は「自殺した」か「主人公を裏切っていなくなった」の二択に絞れると思います。

 

そうだ、きっとそうだ
あの世ではロックンロールが流れてるんだ
賛美歌とか流行らない
神様がいないんだから
罪も過ちも犯罪も自殺も戦争もマイノリティも全部知らない
八月、某、月明かり -ヨルシカ

解釈そうだきっと(君がいる)あの世ではロックンロールが流れているんだろう。
神様なんていないのだから君には讃美歌なんていらない
罪も過ちも犯罪も自殺も戦争もマイノリティも全部見ないふりをして

マイノリティとは社会的少数派を指す言葉。讃美歌とはキリスト教で、礼拝や集会等で歌われる、神をたたえる歌のこと。

先ほどエルマが主人公の前からいなくなった理由がまだ明かされていない。と書きましたが早速明かされましたね。どうやらエルマが主人公の前からいなくなった理由は「自殺」のようです。少しショッキングですが、実にn-bunaさんらしいですね笑

エルマが主人公の前からいなくなった理由が明かされましたが、今度はまた別の疑問が湧いてきますね。そう、「なぜエルマは自殺したのか」です。後のトラックで明かされるのか...解釈するのが楽しみです。

 

最低だ 最低だ 別れなんて傲慢だ
君の全てに頷きたいんだ
そんなの欺瞞と同じだ、エルマ


最低だ 最低だ 愛おしくて仕方がないわ
ドラマチックな夜で僕を悼みたい

八月、某、月明かり -ヨルシカ

解釈最低だ。なんて最低なんだ。エルマ。君はなんて傲慢なんだ。
「君の全てを認めたい」なんてそんなのは欺瞞なんだ

ああ、最低だ。なんて最低なんだ。エルマ。君が愛しくて仕方がないわ
ドラマチックな夜に自分の中の「自分」を悼みたいわ。

まずは、言葉の確認から。欺瞞とは人の目をごまかしあざむくこと。そして、悼む(いたむ)とは人の死を嘆き悲しむこと。

「僕を悼みたい」という歌詞。「自分の死を嘆き悲しみたい」と素直に解釈すれば、一見うまく解釈できていそうですが、主人公は曲中で外面の自分を作り上げている(エルマを失って弱っていた自分を隠している)ので、少し違和感が残ります。

そこで、自分の中の「自分」が死んで欲しいと解釈することでこの違和感を回避しています。

最低だ 最低だ 言葉なんて冗長だ
君の人生は月明かりだ
有りがちだなんて言わせるものか


最低だ 最低だ 笑われたって仕方がないわ
最低なんて語呂だけの歌詞だ

八月、某、月明かり -ヨルシカ

解釈最低だ。ああ、なんて最低なんだ。言葉なんて無駄だ。
君の人生は月明かりのように美しかった。
有りがちなんて誰にも言わせるもんか。

最低だ。ああ、なんて最低なんだ。
「最低」しか言わないこんな歌なんて笑われたって仕方がないわ。

特に説明する部分がないので割愛します。

 

人生、二十七で死ねるならロックンロールは僕を救った
考えるのも辞めだ!どうせ死ぬんだから


今も、愛も、過去も、夢も、思い出も、鼻歌も、薄い目も、夜霞も、
優しさも、苦しさも、花房も、憂鬱も、あの夏も、この歌も、
偽善も、夜風も、嘘も、君も、僕も、青天井も、何もいらない

八月、某、月明かり -ヨルシカ

解釈27歳で死ねるなら君と作っていたロックンロールは僕を救っただろう。どうせいつか死ぬんだから考えるのはもうやめよう。

今も君との思い出も。もう何もいらない。

ここの部分で印象的なのはラストの部分ですね。

ラストの部分でn-bunaさんが伝えたかったのは、きっと主人公が空っぽになりたかったということなのでしょうね。

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