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【じん/ ヘッドフォンアクター】の歌詞の意味を徹底解釈 | ヘッドフォンが意味するのは〇〇!?

編集: ひいらぎ最終更新: 2020/9/19

目次
ヘッドフォンアクターという曲名の意味を考察
ヘッドフォンアクターの歌詞の意味を徹底解釈
1番
2番

ヘッドフォンアクターという曲名の意味を考察


「ヘッドフォンアクター」とはどのような意味が込められた曲名でしょうか。

まずヘッドフォンはこの曲における重要なアイテムです。曲のなかでは相手の意志を伝えるものとして登場します。そして、アクターとは俳優・演者のことです。もともとは男優のことを指す言葉ですが、今は性差別撤廃の動きから単に役者を指すこともあります。

台本に書かれた筋道をそのまま演じる役者というのは、すなわち役や台本に操られているとも言えると私は思っています。つまり「ヘッドフォンアクター」とは、(耳で聞き知った)台本を辿る意思のない役者。もしくは何者かに操られたマリオネットといった意味をもつ曲名であると私は解釈しています。

ヘッドフォンアクターの歌詞の意味を徹底解釈

1番

その日は随分と平凡で
当たり障り無い一日だった
暇つぶしに聞いてたラジオから
あの話が流れ出すまでは


「非常に残念なことですが、
本日地球は終わります」と
どこかの国の大統領が
泣きながら話をするまでは。

じん(自然の敵P) -ヘッドフォンアクター

ひいらぎの解釈その日は特筆することもない、いつも以上に平和な日だった。
でもそれは退屈しのぎに付けたラジオから、とある話が流れてくるまでのこと。
異国の大統領が「今日、地球が終わる」泣きながらそう宣言したときに、私の平和な日常は終わった。

なんでもない退屈な日常が終わり、これから大変なことが起こるのを示唆する歌詞から始まっています。

「どこかの国の大統領」の部分が、日本だけではなく世界を揺るがすどうしようもない事態が始まっているということを表しています。

 

窓の外は大きな鳥たちが
空覆い尽くしてく渋滞中
三日月を飲み込んで
どこかへと向かってる


やりかけてたゲームはノーセーブ
机にほぼ手つかず参考書
震える身体をいなす様に
すぐにヘッドフォンをした

不明なアーティスト項目の
タイトル不明のナンバーが
途端に耳元流れ出した
「生き残りたいでしょう?」

じん(自然の敵P) -ヘッドフォンアクター

ひいらぎの解釈窓の外では空を覆うほど多くの鳥たちが、どこかへ向かって飛んでいく。
ゲームのセーブをする暇もなく、机には参考書が開いたまま。
震えている場合じゃないと、いつものようにヘッドフォンをして自分を落ち着かせた。
すると突然、タイトルもアーティストも不明な音声データが流れ出して私に語りかけてくる。
「生き残りたいでしょう?」と。

外を見ると無数の鳥達が、地球の危機を感じているのかどこかへ向かって飛んでいく。空が真っ暗になっていく様子を見ていると不安になる、そんな感情を表しています。


ゲームや、勉強をやりっ放しなのはそんな場合ではない状況になってしまったから。いつもようにヘッドフォンをして、行かなくてはならないと自分を奮い立たせます。

音楽をかけようとすると突然端末に入れた覚えのない音声データが勝手に流れ始め、「生き残りたいでしょう?」と自分に語りかけてくる。

後々わかりますが、それはとても馴染みのある声でした。

 

蠢きだす世界会場を
波打つように揺れる摩天楼
紛れもないこの声はどう聞いても
聞き飽きた自分の声だ


「あの丘を越えたら20秒で
その意味を嫌でも知ることになるよ。
疑わないで、耳を澄ませたら20秒先へ」

じん(自然の敵P) -ヘッドフォンアクター

ひいらぎの解釈地球が終わる。その言葉を聞いた世界中の人々が皆バラバラに動き出し、街に並び立ったビルたちは揺れるようだ。
ヘッドフォンから聞こえてくる声は間違えるはずもない、生まれた時からずっと聞き続けてきた自分自身の声だった。
声の主は、「あの丘を越えたら20秒で、その意味を嫌でも知ることになるよ。疑わないで、耳を澄ませたら20秒先へ」と私に言う。

冒頭で伝えられた地球滅亡のニュースは世界中に知れ渡り、人々はさまざな目的をもって動き始める。摩天楼とは空を削る楼閣、つまり高くそびえる建造物のことです。それが、沢山の人々の動きにより揺れているようだと喩えています。

前のシーンの情景は室内でしたが、詳しい外の様子の描写から主人公も他の人と同じように動き出していることが分かります。

どういう訳か聞こえてくる声は自分自身の声。ヘッドフォンの向こう側にいる自分は、これから起こることを知っているかのように指示してきます。

その声を疑えば、全てが終わりだと言うように。


2番

交差点は当然大渋滞
もう老若男女は関係ない
怒号やら赤ん坊の泣き声で埋まっていく


暴れだす人 泣き出す少女
祈りだした神父を追い抜いて
ただ一人目指すのは逆方向
あの丘の向こうへと

ヘッドフォンから依然声がして
「あと12分だよ」と告げる
このまま全て消え去ってしまうなら
もう術は無いだろう

じん(自然の敵P) -ヘッドフォンアクター

ひいらぎの解釈街は人であふれかえっていてなかなか前に進めない。
命がかかった状態では年齢も性別も関係なく、思いやりや落ち着きなどはもう誰もが亡くしてしまっている。
暴れ出す人や絶望して泣き出す少女、全てを受け入れ祈る神父と色んな人が逃げる中、私だけが逆方向にある丘へと走っていく。
ヘッドフォンからはまた声がして「あと12分だよ」と制限時間を告げる。
間に合わなければ全てが無くなり、もうどうすることもできなくなるのだと私は悟った。

街にあふれる人たちが、地球滅亡を前に冷静さを欠いている表現が続きます。


もう少しで自分の存在がなくなってしまう恐怖に皆、自分や大事な人のこと以外を考えている余裕などありません。

自分の声の指示通り、逃げ惑う人たちを掻き分けて彼女だけが逆走していきます。

遂に「残り12分」という制限時間を告げられて、それまでに丘にたどり着かなければ何もかも終わりであると主人公は悟っています。

 

ざわめき出す悲鳴合唱を
涙目になってかすめる10秒
疑いたいけど誰がどうやっても
終わらない人類賛歌


「駆け抜けろ,もう残り1分だ。」
その言葉ももう聞こえない位に
ただ目指していた丘の向こうは
すぐ目の前に

息も絶え絶えたどり着いたんだ
空を映し出す壁の前に
その向こう白衣の科学者たちは
「素晴らしい」と手を打った
疑うよ。

じん(自然の敵P) -ヘッドフォンアクター

ひいらぎの解釈刻一刻と迫る終わりに烏合の衆が泣き喚いている。涙目になりながらその横をすり抜け全力で走る。こんな状況嘘であって欲しいと思っても、その悲しい歌は終わらない。
「駆け抜けろ、もう残り1分だ。」そう言われたときにはもう目的の丘はすぐ目の前にあった。

息も絶え絶え辿り着くとそこには空を映し出している壁があり、その向こうでは白衣を着た科学者たちが「素晴らしい」と拍手している。信じられない。

もうすぐ世界は終わるというのに対抗策を見つけられず、人々はもう泣き喚くことしかできない。こんな状況を信じたくないと思っていても、自分には時間がない、泣いてなどいられないと彼女は走ります。


タイムリミットはすぐそこまで来ていて、彼女が無我夢中で走っていると目的の場所が見えてきます。

息も絶え絶えになってギリギリたどり着くと、なんと空はモニターで映し出されており、向こう側には科学者たちがこっちを見ている。この街の人たちは皆、科学者の管理下で監視されていたのです。そんなことをここで暮らしてきた彼女には信じられるはずもありません。

 


そこから見る街の風景は
まるで実験施設の様でさ
「もう不必要だ。」
科学者は片手間に爆弾を投げた


箱の中の小さな世界で
今までずっと生きてきたんだなと

燃え尽きていく街だったモノを
ただ、呆然と見る耳元で
ヘッドフォンの向こうから
「ごめんね」と声がした

じん(自然の敵P) -ヘッドフォンアクター

ひいらぎの解釈丘の上から見下ろすとそこはまるで実験施設だった。
科学者たちは何とも思わないような素振りで、片手間に爆弾を投げたのだ。
誰かの実験のための小さな箱でずっと自分は生き続けてきたのかと、燃え尽きていく街を私は呆然と見ている。するとヘッドフォンの向こうから「ごめんね」と申し訳無さそうな声が響いた。

自分が、自分の意志で生きてきたと思っていた場所は、誰かの実験のために作られた場所でした。大切にしたい人だって、自らの命だって、作った人間たちが要らないと思えば簡単に無に帰すことが可能なのです。ずっとそこで生き続けてきた街の人間にとってそれは、簡単に信じられることではないでしょう。


ヘッドフォンの向こう側の声は平行世界の自分か、未来の自分か。全てを知っていてもう1人の自分に助言していました。彼女ひとりを救わなくてはならなかった理由をこの曲だけではかり知ることはできません。

私たちも自分自身で意思決定していると思っていますが、もしかしたら想像も出来ない強大な何かに操られ監視されているのではないかと深く考えさせられます。

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