【Ado / 逆光】の歌詞の意味を徹底解釈 |Vaundyが手掛けた『ONE PIECE FILM LED』劇中歌。感情があふれ出る歌詞を徹底解釈!
編集: ひいらぎ最終更新: 2023/3/8
ONE PIECE FILM LEDってどんなアニメ?
『ONE PIECE FILM LED』は、音楽の島「エレジア」にて開催されるライブを舞台にした物語です。
主人公のウタは幼馴染みのルフィと再会を果たし、徐々に彼女の不思議な能力や大きな計画が明らかになっていきます。
しかし、世界政府や海軍は彼女の能力を危険視し、彼女を討伐しようと動き出すため、ライブ会場が戦場と化します。
キャッチフレーズは「その歌声がもたらすのは、永遠の幸せか、無限の牢獄か」。 ウタが歌う歌がキーワードとなっており、壮大なストーリー展開となっています。
逆光という曲名の意味を考察
「逆光」は困難や苦しみから立ち上がり、前を向いていく強さや決意を表しているように感じられます。
また、過去の恨みや悲しみから自由になり、愛に向かって進んでいくことも示唆しています。
映画に出てくるシャンクスへの思いがつづられているようであり、その思いから「逆光」と名付けられたのではないでしょうか。
逆光という歌詞の意味を徹底解釈
1番
破片の光

散々な思い出は悲しみを穿つほど
やるせない恨みはアイツのために
置いてきたのさ
あんたらわかっちゃないだろ
本当に傷む孤独を
今だけ箍外してきて
逆光 -Ado
このフレーズは、過去に起こった傷ついた体験や恨みなどが、深い悲しみを引き起こすことを表現しているようです。
主人公は、誰かに相談できなかった孤独感や心の傷を、ビンに蓋をするように内側にしまっていたようなのですが、歌うことにより外側に一時的に放出しているように見えます。感情や苦痛を自分自身で解決しなければならないことはわかっていますが、それでも止まらぬ思いがあるのかもしれません。
映画ではウタはシャンクスの娘と言われているものの、海賊船には乗っていません。そのため歌詞の中の”アイツ”はシャンクスのことを、”あんたら”とは海賊のことを指しているのでしょう。
どれだけ孤独に生きてきたのかがわかるフレーズです。
怒りを光に変えて

怒りよ今
悪党ぶっ飛ばして
そりゃあ愛ある罰だ
もう眠くはないや
ないやないや
もう悲しくないさ
ないさ
そう
怒りよ今
悪党蹴り飛ばして
そりゃあ愛への罰だ
もう眠くはないな
ないなないな
もう寂しくないさ
ないさ
逆光よ
逆光 -Ado
この部分はロック調になっており、怒りを表現しながらもそれを愛と受け止め、前を向く様子がうかがえます。
主人公は怒りを持ちながら悪党たちを倒し、それが愛につながる「罰」であることに気づきます。
そしてその怒りや寂しさは克服しつつあり、そんな状況を最後には認めたようです。
映画と合わせるとすれば、ウタを置いていってしまった赤髪海賊団が悪党ということになるのでしょう。
置いていかれ、寂しい思いをしたけれど父や仲間をどこかで愛している様子がうかがえます。
2番
逆光にうつる人

惨憺たる結末は美しさを纏うほど
限りなく、体温に近い
「赤」に彩られていた
散漫な視界でも美しさがわかるほど
焼き付ける光を背に受ける
「赤」に気を取られている
逆光 -Ado
2番のフレーズでは、映画に沿った歌詞のようであり、惨憺たる終わりを迎えた何かが、不可思議な美しさを纏っていると記しています。
体温に近い「赤」とは、もしかすると血液を指しているのかもしれません。
周囲が散漫であっても、光を背に受けることでその人の美しさがより際立つ…という情景が思い浮かびます。
このフレーズに出てくる”赤”はキーワードとなっており、目に焼きつき、避けることができない様子。
きっとこの赤色はシャンクスの赤色の髪の毛なのでしょう。
父の背を見つめるウタは素直になれず、なかなか打ち解けることができないのかもしれません。
どうにもならないのかもしれない

もつれてしまった心は
解っている今でも
ほつれてしまった。
言葉が焦っている。
逆光 -Ado
このフレーズでは、心の中が混沌とし、一度もつれてしまった感情の糸は解けないままで、後悔や葛藤を覚えると言っているようです。
いろいろなことを考え、悲しみ、苦しみ、時には楽しいこともあった日々は、考えれば考えるほどわからなくなり、より一層闇に行ってしまいそうな感覚になっているのではないでしょうか。
一度もつれた心、そしてほつれた心はなかなか修復ができず、それをどう言葉にしたら良いのかわからない…そんな主人公の心が歌詞に反映されているように感じます。
怒りよ今、逆光を照らして

怒りよ今
悪党ぶっ飛ばして
そりゃあ愛ある罰だ
もう眠くはないや
ないやないや
もう悲しくないさ
ないさ
そう
怒りよ今
悪党蹴り飛ばして
そりゃあ愛への罰だ
もう眠くはないな
ないなないな
もう寂しくないさ
ないさ
逆光よ
逆光 -Ado
この部分は、1番のサビと全く同じです。
最後に曲名でもある“逆光よ”と言っていることから、厳しい現実に直面しても前向きに立ち向かっていく決意が込められているようです。
また、悪を打ち倒すことを「愛ある罰」と言っており、本当に大切な人だからこそあえて強く接するのだ、と言いたいのかもしれません。
届かぬ言葉

もう、怒り願った言葉は
崩れ、へたってしまったが
今でも未練たらしくしている。
あぁ、何度も放った言葉が
届き、解っているのなら
なんて、夢見が苦しいから
逆光 -Ado
この部分では、自分が過去につぶやいた言葉を言ってしまったことを反省し、もう一度やり直したいという気持ちを表現しているようです。
相手に自分の心情を伝えたくて何度も言葉を投げかけたけれど、届かなかった経験が描かれており、夢にまで現れてしまうほど、今でも未練があるのではないでしょうか。
映画では幼き日のウタがシャンクスと一緒にいたい、もう一度帰ってきてほしいと何度も願い、なんで置いていったのか、と切なく思っています。
会いたいという願いはかなわず、時が経つにつれ過去になっていきました。
それでも心の中ではあの時の思いが残っており、大人になったウタが改めて自分の心を見つめ直しているのではないでしょうか。
怒りの果てに見つけた愛

もう怒りよまた
悪党ぶっ飛ばして
そりゃあ愛ある罰だ
もう眠くはないや
ないやないや
もう悲しくないさ
ないさ
そう
怒りよさぁ
悪党ふっ飛ばして
そりゃあ愛への罰だ
もう眠くはないな
ないなないな
もう寂しくないさ
ないさ
逆光よ
逆光 -Ado
最後のフレーズでは、自分が怒りを抱えることによって、愛を貫くための苦労や罰も受けることがあることを認めつつ、眠れないほどの強い気持ちを表現しているようです。
”悲しくはないさ”と言っていることから、怒りを持って苦しむ自分を見つめ直し、ポジティブな気持ちに切り替えようとしているのではないでしょうか。
主人公が強い気持ちで自分自身を奮い立たせた結果、眠気や悲しみを払拭することができ、自信に満ちた様子。
最後の”逆光よ”は、父=シャンクスに向けて語りかけているのかもしれませんね。
まとめ
今回はAdoの「逆光」の歌詞の意味を徹底解釈しました。
「逆光」は、怒りや悲しみから抜け出すことを歌っているようです。
歌詞では、自分自身の中にあるネガティブな感情や、社会的に見て悪いとされるものを取り除こうとする意志を表しており、たとえ困難な状況や苦しみの中であっても前向きに生きていこうというメッセージが込められている気がします。
映画の内容に沿った歌詞のようでもあり、ウタのシャンクスに対する気持ちが見え隠れした気がしました。
歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。
これからもmusic.branchwithではAdoを追って行くのでぜひチェックしてみてください!