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【宇多田ヒカル / 花束を君に】の歌詞の意味を徹底解釈 |活動再開後作られた曲には、深い意味が込められていた!

編集: ひいらぎ最終更新: 2023/2/10

目次
NHK連続テレビ小説[『とと姉ちゃん』はどんなドラマ?
花束を君にという曲名の意味を考察
花束を君にという歌詞の意味を徹底解釈
1番
あなたと約束をした特別な朝
言葉だけでは足りない思いを花束に寄せて
2番
知ってしまったからこその苦悩
伝えたいけれど決して伝わらない
3番
溢れるほどたくさんの想い出
心からの愛をこめて
まとめ

NHK連続テレビ小説[『とと姉ちゃん』はどんなドラマ?

『とと姉ちゃん』は2016年にNHKで放送された、昭和初期の静岡・遠州に生まれた小橋常子を主人公とするドラマです。

常子は、亡き父に代わり母と2人の妹を守り“とと(父)姉ちゃん”と呼ばれていました。

戦後、東京で出版社を立ち上げ、天才編集者・花山伊佐次と出会い、女性のための雑誌を刊行し一世を風靡します。

『とと姉ちゃん』は、戦前、戦後の昭和をたくましく生き抜いた常子の家族の物語であり、生活総合雑誌「暮らしの手帖」の創設者、大橋鎭子がモチーフになっています。

花束を君にという曲名の意味を考察

宇多田ヒカルさん復帰後の作品となる「花束を君に」。NHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌でもあります。歌詞を見てみると、花束を贈ることで、日々のいろいろなことを伝えたいという思いが随所に表現されており、たくさんの言葉があっても君を讃えるには足りないという思いが伝わってきます。

「花束を君に」は、宇多田さんが突然亡くなった母に向けて書いた手紙のような曲です。ですが決して湿っぽくなく、むしろ明るく開かれた感じ。歌詞はその時々によって感じ方が変わるほどなんですよ。今日はどんな風に感じるのだろう…と考えながら聞くのもいいですね。

ひいらぎ

花束を君にという歌詞の意味を徹底解釈

1番

あなたと約束をした特別な朝

普段からメイクしない君が薄化粧した朝
始まりと終わりの狭間で
忘れぬ約束した

花束を君に -宇多田ヒカル

この節はたった3行という短さですが、時間の流れを感じる部分でもあります。

普段化粧をしない人が、化粧をしているという歌詞では、なにかいつもとは違う朝を迎えており、主人公はじっとその様子を見ているのでしょう。

「始まりと終わりの狭間」と記されているので、何かが終わるという状況も描かれているようです。

どんな約束をしたのかはあえて記されていないのですが、それがまた、想像力を掻き立てますよね。

言葉だけでは足りない思いを花束に寄せて

花束を君に贈ろう
愛しい人 愛しい人
どんな言葉並べても
真実にはならないから
今日は贈ろう 涙色の花束を君に

花束を君に -宇多田ヒカル

サビの部分です。

「花束を贈ろう」と決心し、愛しい人へ気持ちを伝えようとしている様子が記されています。

ですがその後一転して、どんなに伝えてもそれは相手には伝わらないと書かれており、真実や現実にはならないという切ない気持ちが表現されているようです。

「涙色の花束」は、愛しい人との思い出や別れの涙を意味しているのかもしれません。

2番

知ってしまったからこその苦悩

毎日の人知れぬ苦労や淋しみも無く
ただ楽しいことばかりだったら
愛なんて知らずに済んだのにな

花束を君に -宇多田ヒカル

2番では心の奥底にある本音が書かれているようです。

毎日が楽しくて寂しい思いもせず、何の苦労もしなければ、愛することなんて知らずに悩まず生きていくことができたかもしれないと記されています。

確かに満たされている毎日であると、「愛」というものを真剣に考えることはないかもしれません。

自分が愛されている、ということにも気が付かないかもしれませんよね。

この3行には、すでに起きてしまったことに対しての後悔の気持ちもあるように感じます。

伝えたいけれど決して伝わらない

花束を君に贈ろう
言いたいこと 言いたいこと
きっと山ほどあるけど
神様しか知らないまま
今日は贈ろう 涙色の花束を君に

花束を君に -宇多田ヒカル

2番の歌詞では「言いたいこと」が繰り返されており、そのあとに「山ほどある」と続いています。

このことから、自分の想いが多すぎて言葉にするのが難しいということが伝わってきます。

さらに神様しか知らないとあるので、その想いは「君」には伝わらないまま、自分だけの秘密になっているようです。

言いたいことが山ほどあるのに、その言いたいこと、話したいことは決して相手に伝わらない…。

その想いを花束にして贈ろうという、強い気持ちが現れているのかもしれません。

3番

溢れるほどたくさんの想い出

両手でも抱えきれない
眩い風景の数々をありがとう
世界中が雨の日も
君の笑顔が僕の太陽だったよ
今は伝わらなくても
真実には変わりないさ
抱きしめてよ、たった一度 さよならの前に

花束を君に -宇多田ヒカル

3番では辛いことや切ないことがあった日でも、君の存在は太陽のようであり、優しく包み込んでくれた、相手の笑顔が自分の光だった、という主人公の感謝の気持ちが記されているようです。

ですが「太陽だったよ」という言葉から、過去を意味しており、感謝の気持ちを伝えることができない様子。

最後に抱きしめてほしいけれど、それすらかなわないということが読み取れる気がします。

謝という明るいイメージとお別れという悲しいイメージが混在する部分でもあります。

心からの愛をこめて

花束を君に贈ろう
愛しい人 愛しい人
どんな言葉並べても
君を讃えるには足りないから
今日は贈ろう 涙色の花束を君に

花束を君に -宇多田ヒカル

最後のフレーズではより一層、「君への感謝」の気持ちが伝わってきます。

どんなに言葉を並べたとしても、その言葉だけでは愛する人を讃えるには不十分であり、言葉のかわりに「涙色の花束」を贈ろうとしているようです。

愛する人に対する強い思いを歌い上げ、愛する人との別れを想っているのかもしれませんね。

悲しみの中にも一筋の希望が見える一節です。

まとめ

今回は宇多田ヒカルの「花束を君に」の歌詞の意味を徹底解釈しました。

言葉では表現しきれないたくさんの想いを「花束にして贈る」という発想は、宇多田ヒカルさんの感性が光る部分でもありますよね。

大切な人と過ごした時間がとても楽しかったことも歌詞からは伝わってきます。

「花束を君に」は、切ない気持ちからほんの少し前へと進む主人公の気持ち変化が感じられ、別れることがわかっていても、強い愛情を抱き続けるという気持ちがとても印象的でしたね。

歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。

これからもmusic.branchwithでは宇多田ヒカル を追って行くのでぜひチェックしてみてください!

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