【Ado / Tot Musica】の歌詞の意味を徹底解釈 ｜『ONE PIECE FILM LED』の劇中で歌われている呪文のような歌詞を紐解く！
編集: ひいらぎ最終更新: 2023/3/11
ONE PIECE FILM REDってどんなアニメ？
『ONE PIECE FILM RED』は、音楽の力で人々を幸せにしようとする歌手ウタを主人公にしたアニメ映画です。
彼女のライブにはファンの大観衆が集まっており、麦わらの一味も訪れています。ところが、突如として海賊団たちが襲ってきて、ウタは誘拐されそうになりますが、不思議な力を使って海賊たちを拘束してしまいます。
この能力を世界政府や海軍が危険視し、ウタを討伐しようと動き出す中、ウタの大きな「計画」が始まります。
荒れた世界を救うためウタの歌声が世界中に響き、計画が実行されますが、果たしてその計画とは？
Tot Musicaという曲名の意味を考察
曲名「Tot Musica」は映画に出てくる魔王の封印を解く曲からきています。
「Tot Musica」は日本語、英語の他にルーン文字が使用されており、映画の中ではこの「Tot Musica」を能力者が歌うと、仮想世界と人間界にも降臨してしまい、なんでも破壊をしてしまいます。
曲調も大変力強く、心の傷から逃れようとする強い思いが表されているようです。
結衣
Tot Musicaという歌詞の意味を徹底解釈
1番
思いを解き放て
ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᚲ ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᛏ ᛏᚨᛏ ᛒᚱᚨᚲ
雨打つ心 彷徨う何処
枯れ果てず湧く願いと涙
解き放つ 呪を紡ぐ言の葉
Tot Musica -Ado
曲の最初にあるのはルーン文字。
ルーン文字は古代ヨーロッパで使用されており、1文字ずつに意味があると言われています。
日本語の部分では、主人公の揺れ動く気持ちが描かれているようです。
主人公は絶望的な気持ちが沸き上がりますが、同時に胸の中には願いと悲しみが同居している状態であり、意識の中で封じ込めていた呪いを、言葉にして自由にしていこうとしているようです。
「Tot Musica」は「たくさんの音楽」という意味もあるので、音楽の力で何かを行動しようとしているのかもしれません。
海凪の救世歌
ᛗᛁᛖ ᚾᛖᚷ ᛟᚾ ᚷᛁᛖᚲ ᚷᛁᛖᚲ
ᚾᚨᚺ ᛈᚺᚨᛋ ᛏᛖᛉᛉᛖ ᛚᚨᚺ
死をも転がす救いの讃歌
求められたる救世主
祈りの間で惑う
唯 海の凪ぐ未来を乞う
Tot Musica -Ado
このフレーズでは大切な何かを守る力が欲しい、そのためには救世主の力が欲しいと言っているようです。
歌詞に出てくる”救世主”はトットムジカを指しており、人々が救いを求める心理を表しているのでしょう。
ただ願いを持った人々が、祈りの中で心が揺らいだり迷いが生じたりしているようであり、それだからこそ救世主は海の穏やかな波が未来に安らぎをもたらすように、平和な未来を願っているのかもしれません。
なにか大きな力を感じる歌詞になっています。
終わりなき響き
その傲岸無礼な慟哭を
惰性なき愁いには忘却を
さあ 混沌の時代には終止符を
いざ無礙に Blah blah blah！
無条件 絶対 激昂なら Singing the song
如何せん罵詈雑言でも Singing the song
有象無象の Big Bang 慈しみ深く
怒れ 集え 謳え 破滅の譜を
Tot Musica -Ado
サビの部分です。
ここでは傲慢かつ失礼な嘆きを、惰性のない悲しみに置き換え忘れ去ることにしようとしているようであり、呪文のような歌詞になっています。
心が激しく燃え上がることがあれば、歌にのせて叫ぼうとも言っており、映画とリンクしている部分でもあります。
ささいなことで怒ったり罵ることはない、ただ歌えばいいのだ。
万物が生まれてきたように、慈しみを持って願いを込めて歌おう、と伝えたいようです。
映画に出てくるトットムジカが救世主なのか、はたまた破壊の魔王なのか…。
大変力強く歌われている部分です。
2番
灯火の誓い
ᛗᛁᛖ ᚾᛖᚷ ᛟᚾ ᚷᛁᛖᚲ ᚷᛁᛖᚲ
ᚾᚨᚺ ᛈᚺᚨᛋ ᛏᛖᛉᛉᛖ ᛚᚨᚺ
誓い立てし自由 手にして謳歌
平伏されたる救世主
逃亡の果て望む希望
忘れじの灯火を纏う
Tot Musica -Ado
2番の歌詞にはひれ伏した救世主とあり、人々に救いをもたらし、拝まれる存在であった救世主が何らかの力にひれ伏した様子が描かれているようです。
映画のストーリーに沿った部分でもあり、新しい救世主はウタなのでしょう。
歌詞では絶望的な状況でも希望を見つけ、それを守るために闘うということを表しているようです。
忘れることのできない希望を胸に、勇敢に未来を切り拓いていこうというメッセージが込められているのではないでしょうか。
無償の旋律
その身が尽きるまで奏でよ
夢見うつつ崇めよ
全てを照らし出す光を
いざ無礙に Blh blah blah！
Tot Musica -Ado
この歌詞は現実と夢の境目にいるような感覚を大切にしようという意味のように感じます。
「全てを照らし出す光」とあるので、すべてのものに光をあて、前向きになろうと呼びかけているようでもあります。
最後の歌詞に出てくる「無礙」とは 妨げのないことを意味し、「blah blah！」は、くだらない！など吐き捨てる時に使うことが多いです。
このようなことからくだらないと言われる何かに、立ち向かう意志を表しているのではないでしょうか。
終わりなき大混沌の歌
その傲岸無礼な慟哭を
残響激励すら忘却を
さあ 混沌の時代には終止符を
いざ無礙に Blah blah blah！
無条件 絶対 激昂なら Singing the song
如何せん罵詈雑言でも Singing the song
有象無象の Big Bang 慈しみ深く
怒れ 集え 謳え 破滅の譜を
ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᚲ ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᛏ ᛏᚨᛏ ᛒᚱᚨᚲ
Tot Musica -Ado
最後のフレーズもまた呪文のようになっています。
傲岸無礼とは、人を見下して礼儀から外れていること。
ここでは自分の意見を主張する際に他人の意見を無視する態度のことを表しているのではないでしょうか。
その後に自分の行動に文句を言われたり、批判されたりしたとしても、気にしないで前に進むことを伝えているようです。
今の世の中が不安定で、不確定性があるなかで、それでも前向きに行動していくことを表しており、なんの制限なしに全力で思いを表現しようという意味なのでしょう。
周りから非難されたり、罵られたりしても、自分の思いを伝えようとしているようです。
どんな風に言われようが様々な人々の想いを一つにまとめて、愛と勇気をもって前進しようという意味がこめられているのかもしれません。
まとめ
今回はAdoの「Tot Musica」の歌詞の意味を徹底解釈しました。
この歌詞は映画とリンクしており、非常に攻撃的で、怒りや破壊がテーマになっているようです。
曲の中では混沌とした世界に終止符を打ち、怒りを表現し破滅の譜を歌い上げることが訴えられているようです。
ルーン文字を使用しており、より一層祈りのような呪文のような歌詞になっているように感じます。
歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。
これからもmusic.branchwithではAdoを追って行くのでぜひチェックしてみてください！
