【Eve/君に世界】の歌詞の意味を徹底解釈
編集: ひいらぎ最終更新: 2020/9/19
君に世界という曲名の意味を考察
主人公ではない、ほかのものにあてている歌詞だといえます。
おそらく、主人公にとって大切なものを「君」と表現しているのでしょう。
また、世界とは、物理的な意味のものではない、主人公と君との世界であるといえます。
つまりこのタイトルは、「大事な君と、僕の世界へ」というメッセージととることができるのです。
君に世界の歌詞の意味を徹底解釈
1番
あぁ 物語が終わるの
嫌になることばっかだったな だけど涙が溢れちゃうのはあぁ 結末は知らないでいたい
少し寂しくなるくらいなら このまま続いて欲しいかな
ああ、結末は知らないでいたい。少し寂しいから、このまま続いてほしい。
冒頭から、なにか物語が終わりを告げるということが判明します。
その物語とは、後述する次の歌詞の解釈により、主人公の人生だと予測されます。
人生嫌なことばかりだった、でもいざ終わるとなると涙があふれてきてしまいます。このまま続いてほしい、とも願っています。
80になると思ったの
君に明日はずっとこないんだよ
澄ました顔で言われましても
実感も湧きやしないんだよ
すました顔で言われても、実感なんてわかない。
「物語のおわり」が、主人公の人生である、と予測できる歌詞です。
80歳までも生きることはできない。君に明日は来ない。急にそういわれても実感はわかない。という
今日が最終回だとしたら
もう少しで終わりだとしたら
僕は今日何を食べるんだろう
誰と会えるんだろうな
ぼくは何を食べるんだろう、誰と会えるんだろう。
死を意識した主人公が、何を食べて誰と会うんだろう、と意識する部分です。
今日が最終回だとしたら、もう少しで終わりだとするならば、と、彼(彼女?)の死期が近いことを意識させています。
君に世界は青く見えたかい
君に世界は赤く見えたかい
君の世界に色はあったかい
君の世界に僕は在ったかい
声を詰まらせて 僕らは泣いた
君にとってぼくはどうだったかな?
そんなことを語って、ぼくらは泣いた。
主人公には大事な「君」と呼ばれる存在がいました。その君と、死期を悟って語るシーンです。
青という色には寂しさという意味が、赤という色には情熱といった意味があるそうです。そうして、語り合った結果、二人して泣き出してしまいます。
2番
夕暮れ時の 懐かしい香りに
心が踊った 貴方がいたらもっと
伸びた影は僕をそっと 美味しそうに飲み込んだ
抱きしめてずっと 考えてた 考えてた
夕焼けに伸びた僕の影は、僕ををそっと飲み込んで、その影を抱きしめて、あなたについてずっと考えていた。
ここから視点が入れ替わります。冒頭の死を宣告された人物から、語り合ってともに泣いた人物へと。
おそらく、冒頭の主人公が亡くなった後でしょう。
亡くなった後、日常のふとしたことで、亡くなった主人公への思いを募らせる。伸びた影が自身を飲み込み、その影を抱きしめる。一人になってしまったことをより一層考えてしまいます。
願うことから始めてごらん 傲慢なことではないんだから
今でなくなるのが悲しいから やらなかった事は溢れだしてもしも世界を変えたいのなら 希望と共にありたいのなら
僕はこのりんごを植えるだろう
ここに旗を立てるだろう
今になってやらなかったことによる後悔があふれだす。もしこの世界で、希望とともにありたいなら
僕はリンゴを植えよう。旗を立てよう。
なにもできなくなってしまった残された「貴方」は、それは決して傲慢なことではない、と自身に言い聞かせながら何かを願うことから始めます。
主人公が生きていたころにできなかった様々なものに後悔の念があふれだします。
そして、主人公が生きてきた世界に希望をもって生きるために、リンゴを植えてそこに旗を立てます。
リンゴには、罪悪や希望、終わりなど様々な象徴的な意味があります。
それらを複合し、このリンゴは「自身の希望の象徴であり、罪悪感を持ってしまっている主人公」として解釈。
それを植え、旗を立てることで「死んでも君は終わりじゃない、忘れない」という意思を示していると取ることができます。
君に世界は青く見えたかい
君に世界は赤く見えたかい
君の世界に色はあったかい
君の世界に僕は在ったかい君に世界は青く見えたかい
君に世界は赤く見えたかい
君の世界に色はあったかい
君の世界に僕は在ったかい声を詰まらせて 僕らは泣いた