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【ゲスの極み乙女。/私以外私じゃないの】の歌詞の意味を徹底解釈 | ベッキーとの不倫騒動があっても色褪せない不朽の名曲

編集: ひいらぎ 最終更新:
目次

私以外私じゃないのってどんな曲?

この楽曲は、ヒップホップ・プログレロックなどを基調とした高い音楽性を持つ4人組バンド『ゲスの極み乙女。』が、2015年4月22日にセカンドシングルとして発表した曲です。

2016年1月13日にリリースされたアルバム『両成敗』の15曲目にも収録されており、『コカ・コーラ』のネームボトルキャンペーンのCMソングとして楽曲提供されました。

『私以外私じゃないの』という耳に残るメロディーと真っ直ぐなメッセージは、他の誰でもない自分を生きたいと願う人たちの心に響き、ヒットソングとなりました。


不倫騒動があっても色褪せない不朽の名曲

『ゲスの極み乙女。』と聞くと、世間では負のイメージを持つ人が少なからずいるかもしれません。

2016年、新年早々にボーカル川谷さんの不倫騒動がニュースで報じられていました。当時からもう3年が経とうとしていますね。月日が流れるのは早いものです。

筆者は、ゲスの極み乙女。のファンなので、もし、川谷さんが芸能界から干されて良い曲が聴けなくなったらどうしようという不安があったのですが、一時期活動休止状態に追い込まれたものの現在は一線で活躍してくれていて一安心です。

4年前のヒットソングである「私以外私じゃないの」の、ユーチューブでの視聴者からのコメント欄を見てみました。すると、2019年12月現在においても、最近書き込まれたものが多く見受けられました。川谷さんの人間性を批判するような意見は未だありますが、音楽性については圧倒的に高い評価がされています。

世間からの注目度が高いことや、川谷さんの音楽活動が楽曲提供を含め幅広く活発化していることなどから、実力が見直されて最ブレイクする可能性が高いように思います。


私以外私じゃないのという曲名の意味を考察

「私以外私じゃないの」の曲名の意味を考えるに当たって、この曲が書かれたと推測される2014年から2015年頃に川谷さんがインタビューで話していたことを調べてみました。

2014年は、ゲスの極み乙女。がメジャーデビューをした時期であり、バンドとしては順風満帆で安定期にあるように思えましたが、この時ボーカル川谷さんはさらに上を目指していくことを考えていました。

川谷さんの最終的な目標は、『大衆に受け入れられやすい音楽』としてコアな音楽ファン以外にも周知され、認められるようになること。そして、それに加えて『他のどのバンドとも似ていない唯一無二の存在になりたい』ということでした。

一度メジャーになり評価されるための土台を作るために、前回に出したアルバムは音楽好きの人たちに受け入れられやすいような『スピードのある楽曲』を取り入れていたのだそう。

しかし、これからは一部の音楽ファンだけでなく、より多くの人に受け入れてもらいやすくするために『スピードを落として聴き取りやすい歌詞にする』など、今後の方針について試行錯誤する姿がありました。

ライブシーンでの活躍だけに終わらず、他の誰とも似ていない『唯一無二の存在になりたい』という思いは、『私以外私じゃないの』という主人公の思いにもかけられているのではないかと推測できます。


私以外私じゃないのの歌詞の意味を徹底解釈

1番

冴えない顔で泣いちゃった夜を重ねて
絶え間のない暮らしを今日も重ねた
良くなりそうな明日に期待する度に
何度も今日を鏡台の裏に隠した
映る私は何回も瞬きしては
変わる心に簡単に動揺したわ
だけど意外と目を瞑った瞬間に
悪くないなって思いながら明日を悟ったんだ
ゲスの極み乙女。 -私以外私じゃないの
解釈

落ち込んで泣き続ける夜や、
変わらない毎日を過ごしていた
明日もっと良くなることを願い、
良いことがなかった今日から
何度も目を背けてきた
実際の私は理想の私とは程遠く
自分をどう受け入れていいか分からなかったわ
だけど何も見ずに変わろうとするのを諦めたら
まあこんな私でもいいかなと思えたりしたの

化粧をする時などに使用される『鏡台』や、『~だわ』という言葉遣いから、この曲の主人公の性別が女性であることが推測されます。

鏡に向き合うという行為は『自分をよりよく見せようとすること』としてここでは表現されています。

『今日を鏡台の裏に隠す』のは、良くならない毎日を受け入れられず、視界に入らないようにしたいような、ごまかしたい気持ちがあるからなのでしょう。

『瞬きをする』ときには、『威圧感を感じるとき』、『嘘をついているとき』、『現実を受け入れられないとき』などの心理状態が働いています。

理想を押しつける自分自身からの鋭い監視の目に、鏡の中の私はどのように振舞っていいか分からず動揺してしまっているのでしょうね。

目を瞑って悪くないなと思いながら明日を悟るのは、『何も見ないようにして諦める様子』が想像できます。今の自分を受け入れつつも、それはどこか諦めに近いような感じです。


私以外私じゃないの
当たり前だけどね
だから報われない気持ちも整理して
生きていたいの
普通でしょう?
ゲスの極み乙女。 -私以外私じゃないの
解釈

私は他の誰でもないわ
当然のことではあるけどね
だから例え良いことがなくても
それも私だけのものだから
受け入れて生きていきたいと思うのよ
私、ちょっといい感じでしょう?

サビの部分です。一度聴くと耳にこびりつくようなストレートな歌詞とメロディーですね。

過去の川谷さんのインタビューで語られた、『聴き取りやすい歌詞を』というのがこうした歌詞の部分で実現されているように思います。

『私以外私じゃないの』という、誰が聞いても『当たり前じゃん』と突っ込みたくなる事実をあえて歌詞にするのが哲学的です。

『私は私、他の誰でもない』と表現するところを、『私以外私じゃない』と書くところが、当然のことなのにそういう言い方もあったか!という斬新さです。

『当たり前だけどね』や『普通でしょう?』は、少し大人びた振りした少女のようなかわいらしさがあります。背伸びをしたような茶目っ気があります。



2番

殻を破った気になってる誰かの声がしたけど
殻にこもったはずだった私はもうそこにはいない
私になってみてよ、ねえ
私になってみたいんでしょ?
声にならない言葉で自分が煙に巻かれた
ゲスの極み乙女。 -私以外私じゃないの
解釈

『新しい自分になろうだって?』
『もう諦めて自分のままでいようって決めたんじゃなかったの?』
『理想の自分になんて追いつけないのだから、あなたには叶わないんじゃない?』
心の中にいる、自信のない自分は私を追い詰めるけれど、
『いいえ。私は私自身を生きるって決めたのよ。あなたは、本当は飾らない自分を受け入れてもらいたかっただけなんだよね?』
そう言い返すと、心の中の嫌味を言う自分が消えて、やっと私になれたのを感じた

『殻を破った気になってる』

『殻にこもったはずだった』

『私になってみてよ、ねえ』

『声にならない言葉で』

という部分はコーラスで歌われ、自分の中のもう一人の自分を表現する上手い手法だなと思います。

自己問答を繰り返しているような感じですね。

理想の自分になりたいと思うけれども、『無理に決まっている』と、臆病な自分がなかなか前に進ませてくれない。

『殻を破った気になってる』と自分を嘲笑し、内側にこもることで傷つかないようにしていたのかもしれません。

しかし、『本当は他の誰でもない自分を受け入れてもらいたかったんだよね?』と温かい心で接してあげると、もう心の中の声はそれ以上自分を責めて疑うことはなくなったという解釈です。


恥ずかしくて言えないけど
私にしか守れないものを
身を削って紡いだら
案外さ、悪くないかもよ
ゲスの極み乙女。 -私以外私じゃないの
解釈

本音を言うのは照れるけれど
自分にしか気付けない気持ちを
自分と向き合ってこうして書いたら
他の誰にも出来ないようなことが
叶うんじゃないかなって内心思ったりしたんだ

キャッチーなメロディーに押し流されていく曲の中に、ひっそりと忍び込ませる川谷さんの本音が見え隠れするパートです。

『私にしか守れないもの』は、人には気づいてもらえない自分の心に対して言っているのだと思われます。

傷つきやすい繊細な感受性でしか紡げない歌詞もあるだろうし、そうしたことからも自分を大事にしないとなと思ったのかもしれませんね。


私以外私じゃないの
当たり前だけどね
だから報われない気持ちも整理して
生きていたいと思うのよ
私以外私じゃないの
誰も替われないわ
今日を取り出して逃げないようにして
明日に投げ込んで目を開けたんだ
ゲスの極み乙女。 -私以外私じゃないの
解釈

私は他の誰でもないわ
当然のことだけれどね
だから例え良いことがなくても
それも私だけのものだから
受け入れて生きて行きたいと思うのよ
私は他の誰でもないわ
誰にも代わりなんていない
ただやり過ごすようにして見過ごしてきた時間を
これからはもっと大事にしようと思って
明日へ進むために現実と向き合うことにしたんだ

前半に出てきたサビの部分は、自分を受け入れたような歌詞でしたがどこか諦めがにじみ出ていました。

こんな自分だから仕方がないよねという考えです。

しかし、後半のこのパートでは、諦めるように生きるのではなく、誰とも替えられない自分自身を生き、目を瞑ってごまかしてきたことも目を見開いて向き合っていくと語られています。

今日を『取り出して』明日に『投げる』という表現が面白いですね。

自分の心の在り方を変えれば、同じ日常を繰り返すような毎日でもボールを取り出して投げるときのようにコントロールできるものなのかもしれません。


私以外私じゃないの
どうやらあなたもそう
誰も替われないってことみたいね
背を向けて言い合った
だから私はもう怖くないんだ
夜更け過ぎを待つわ
今日も報われない気持ちを整理して生きてたいって思うの
息を吸い込んだ
ゲスの極み乙女。 -私以外私じゃないの
解釈

私は他の誰でもないわ
あなたも他の誰でもないあなたよ
誰にもなれやしないから自分を生きるしかないね
互いを認めて言い合った
だから、もう私は誰とも比べなくてよくなったよ
いつでも明日へ走り出す準備はできてるわ
例え良いことがない日でも
それも私だけのものだから
受け入れて生きていきたいって思うのよ
すがすがしい気持ちだわ

ここでの『あなた』は、前のほうで出てきた心の中の『高すぎる理想を追い求める自分』に対して言っているのではないかと思います。

『背を向ける』という言葉自体には『無関心な態度をとる』という意味合いがありますが、ここでは、相手を変えようと踏み込みすぎずに『認め合った』という解釈をしたいと思います。

なぜ、『背を向ける』という言葉を使ったのかなと考えると、前半で『鏡台』に映る自分自身と対峙していたからそのことと対称的な表現をしたかったのではないかと思います。

他の誰でもない『唯一無二』の自分自身を生きることに前向きになれた主人公は、『大きく息を吸い込む』ようにすがすがしい気持ちで朝を迎えることでしょうね。