【Penthouse / 蜘蛛ノ糸】の歌詞の意味を徹底解釈 |TBSドラマ『私がヒモを飼うなんて』の主題歌に込められた、大人な歌詞を紐解く!
編集: ひいらぎ最終更新: 2023/4/15
私がヒモを飼うなんて ってどんなドラマ?
TBSドラマ『私がヒモを飼うなんて』は、ランジェリー業界を舞台とした”ビターで大人な”ラブストーリーです。
主人公のパタンナー、蒼井スミレは、尽くしすぎる性格が災いして失恋を繰り返してきました。
ランジェリーデザイナーとして新しい夢に向かって奮闘していた時、謎めいたピアニスト志望のヒモ男子、竹之内宗一に出会います。
スミレは宗一に少しずつ惹かれていくのですが、彼にはある秘密があり…。
『私がヒモを飼うなんて』は甘く楽しいだけでなく、一筋縄ではいかない恋愛模様が描かれています。
蜘蛛ノ糸という曲名の意味を考察
「蜘蛛ノ糸」には、蜘蛛が織り出す糸をイメージして、物事が絡み合い、複雑な状況に陥る様子を表現していると考えられます。
歌詞にも、蜘蛛の糸という言葉が出てきており、綿密に作られた蜘蛛の糸に引っ掛かりそうになる危うさが曲名にも反映されているのではないでしょうか。
蜘蛛ノ糸という歌詞の意味を徹底解釈
瞬きの果てに

昨日の酔いも明けには消えてゆく
夜のはざまで踊れ果てるまで
寄りかかる肩いずれは痺れてく
極楽浄土を探せど闇の中
蜘蛛ノ糸 -Penthouse
”昨日の酔いも明けには消えてゆく”というフレーズは、過去に起こった出来事が次第に薄れていくことを表しているようです。
そして、過去はいずれ薄れていくのだから、今を全力で楽しみ尽くそうと主人公は考えたのでしょう。
寄りかかれる相手がいても、いつか忘れられてしまうことも示唆しており、幸せを探し求めるものの、厳しい現状に対して嘆いているのはないでしょうか。
深層の誘惑

生ぬるくて濁った池の底
身の丈に合うなんて綺麗事
一筋の香りに期待をしちゃうの
蜘蛛ノ糸 -Penthouse
”生ぬるくて濁った池の底”とは、今いる環境が冴えないことを言いたいようです。
自分にはあまりにも高すぎる望みや夢であっても”身の丈に合ってる”と思い、口にしているけれど、実際は置き去りにされたような感情を持っているのでしょう。
”一筋の香りに期待をしちゃうの”という言葉からは、その香りに惹かれ、何か起こることを期待している様子が伺えます。
どちらを選ぶか自分次第

たった一つだけ未来を選べ
死なば諸共茨道であろうとも
地獄まで垂れる蜘蛛の糸を
絡ませ手のひら這わせたどれ今
胸騒ぎ見落として
蜘蛛ノ糸 -Penthouse
このフレーズは、自分の人生を自分で選ぶことができる選択が与えられているようです。
誰かに決められた道を進むのではなく、自分が選んだ道を進むことで、自分の人生は自分のものになるということを伝えたいようであり、どんな困難があっても、その道を進むという覚悟を表しているのではないでしょうか。
蜘蛛の糸は細くて強い。どんなに困難があっても、自分たちの内側にある直感を大切にし、それを見逃さないことが大切だということを表しているようです。
理想には程遠い

昨日の宵の香りは逃げてゆく
見下す先で鈍く光る針の山
縋り付く腕の痺れも切れていく
極楽浄土は遥か雲の先
蜘蛛ノ糸 -Penthouse
このフレーズは、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」のお話になぞらえているようです。
一筋の香りにすがろうとしたけれど、縋りついた腕はすでに限界に達しており、手放したらどうしようと不安に感じているのでしょう。
主人公が思い描く極楽浄土は、遥かに雲の上にあり、まだまだ届くことはない、と伝えているようです。
光を探し出す

朧月も光って見えるような
暗くなった曲がり角を抜け
二つ目の命を探してしまう
蜘蛛ノ糸 -Penthouse
フレーズに出てくる“朧月”は春の夜の月をさします。くっきりはっきり見えるわけではなく、霧やもやに包まれているのでかすんで見えます。
ここではそんな朧月が明るく光り輝いているように見えたのでしょう。
暗くなった曲がり角を抜けるためには自分で進まなくてはならず、その先で何か新しいものを見つけ出すために、自分自身の限界を超えて挑戦することが必要だと伝えたいのかもしれません。
希望を信じて

そっと一つだけ光を抱け
死なば諸共頂(いただき)見まごうとも
極楽まで伸びる蜘蛛の糸
祈るように手繰り寄せていく
蜘蛛ノ糸 -Penthouse
自分の内に持つ確かな希望を抱いて、最後まで諦めずに、どんなに困難があっても立ち向かっていく意志を表しているようです。
人生の旅路は糸のように細く脆く、しっかりとつかまらなければ、簡単に手放してしまうと主人公は考えているのでしょう。
どこまで伸びているか分からない「極楽」を目指して、粘り強く繋ぎ留める努力をすることで、願いを叶えていくことができると伝えているようです。
幻想の蓮花

いつか夢見た蓮の花は眩しく
狐に化かされたように嘘臭く香る
そのつたなさがそのわざとらしさと愛しさが
私を強く引きつけたまま離さないよ
蜘蛛ノ糸 -Penthouse
夢を見ていた蓮の花は美しく輝いて、さらに嘘のように怪しく香っていると記しています。
蓮の花は池の中で咲くので、実際に池の中に入って近くに行かないと甘く優しい香りを感じることができません。
ここではある程度の危険を冒さないと、欲しいものは手に入ることはない。そしてそんなリスクを冒さないと手に入らないこと自体が自分を強く引き付ける、と伝えたいのではないでしょうか。
未来を紡ぐ糸

たった一つだけ未来を選べ
死なば諸共茨道であろうとも
地獄まで垂れる蜘蛛の糸を
絡ませ手のひら這わせたどれ今
胸騒ぎはここに捨て行け
蜘蛛ノ糸 -Penthouse
このフレーズでは、前進することが大切であることを伝えているようです。
たとえ茨の道という困難な状況に陥ったとしても、自分自身を信じて前に進むことが大切だと主人公は思ったのでしょう。
本当にこの道でいいのかわからなくなり、不安になったとしても、せっかく掴んだものを手放さず、前に進もうと伝えたいのかもしれません。
闇を抜けて

昨日の酔いも明けには消えてゆく
夜のはざまで踊れ果てるまで
寄りかかる肩いずれは痺れてく
極楽浄土を探して闇より先へ
蜘蛛ノ糸 -Penthouse
このフレーズは楽曲の最初に出てきたフレーズと似ていますが、”闇の中”から”闇の先へ”に変わっています。
たとえ困難な状況にあっても、一筋の希望が見えたのでしょう。
先がなかなか見えずどんなに辛くとも、その希望を探して今の現状から抜け出そうとしている様子が伺えます。
まとめ
今回はPenthouseの「蜘蛛ノ糸」の歌詞の意味を徹底解釈しました。
「蜘蛛ノ糸」は、自分が人生の選択をする中で感じる不安や恐れ、そして希望や夢を描いているようです。
現実と理想のギャップや、自分自身の限界、さらには不安を感じながらも踏み出す勇気について歌われているのではないでしょうか。
苦しみや混沌の中から自分自身を見つめ、光をつかみ取ることを励まされるようなメッセージが込められている気がしました。
歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。
これからもmusic.branchwithではPenthouseを追って行くのでぜひチェックしてみてください!