【Ado / ウタカタララバイ】の歌詞の意味を徹底解釈 |『ONE PIECE FILM RED』の劇中歌の中でも中毒性が高い曲の歌詞を紐解く!
編集: ひいらぎ最終更新: 2023/3/5
ONE PIECE FILM REDってどんなアニメ?
『ONE PIECE FILM RED』は、世界的にも大人気のアニメ『ONE PIECE』映画化作品です。
物語の中心にいるのは、ウタという世界で最も愛されている歌手。ですがシャンクスの娘であるという衝撃の事実が発覚します。彼女が初めて公の前に姿を現し、海賊や海軍、そしてウタファンが集うライブが開催されるなか、彼女の過去を知る謎の人物・ゴードンや、シャンクスの影が垣間見えます。
一方、ルフィ率いる麦わらの一味は、ウタの歌声を楽しみにしていた普通のファン。物語は、音楽の島・エレジアで再会したルフィとウタの出会いが12年前のフーシャ村へと遡るところから始まります。
音楽と冒険が織り交ざったこの映画は、今までの映画とは少々異なった趣となっておりファン必見の作品となっています。
ウタカタララバイという曲名の意味を考察
「ウタカタララバイ」は『ONE PIECE FILM RED』の劇中歌の一つです。曲名「ウタカタララバイ」とは、「歌」と「幻想的な子守唄」を合わせた造語のようであり、歌詞には、一人ぼっちでいるのに繋がりたいという想いや、リアルな世界ではなくユートピアのような場所で一緒に踊り歌うことを願う思いが表現されているようです。また、人々が救いを求めている社会の中で、何かをやらなければいけないという決意も感じられます。曲名からは泡沫(うたかた)も連想し、はかない子守唄、という意味もあるかもしれません。
ウタカタララバイという歌詞の意味を徹底解釈
1番
誰かとつながりたい

ひとりぼっちには飽き飽きなの
繋がっていたいの
純真無垢な想いのまま Loud out
ウタカタララバイ -Ado
曲冒頭のフレーズは、孤独を感じている人に向けた応援歌のような内容となっています。
一人でいることに飽きてきた主人公は、他の人とかかわりを持ちたいと感じているようであり、純粋で素直な気持ちを忘れずに、自由に表現していこう、というメッセージが込められたフレーズになっているようです。
歌詞に出てくる”Loud out"は言いたいことを大きな声ではっきりと言うという意味があり、素直な気持ちを持つことが大切であると伝えたいのでしょう。映画の中では主人公が孤独を感じながら生きてきた様子が描かれているので、映画とリンクする部分でもあります。
孤独や不安を感じる人たちに対して、「他の人と繋がることで元気を取り戻せるよ」というメッセージを送っているのかもしれません。
さぁ、一緒に行くよ!

Listen up baby 消えない染みのようなハピネス
君の耳の奥へホーミング 逃げちゃダメよ浴びて
他の追随許さないウタの綴るサプライズ
リアルなんて要らないよね?
後で気付いたってもう遅い
入れてあげないんだから
手間取らせないで Be my good boys & girls
ウタカタララバイ -Ado
このフレーズも映画の世界とリンクしており、主人公ウタの心情が描かれています。
フレーズの最初には"消えない染みのようなハピネス”とあり、現実的な世界から争いのない平和で幸せを感じることができる世界に行くわよ!と強く誘っていることがうかがえます。
ウタはウタウタの実の能力者。歌声によって仮想世界に連れていくことができます。歌には人を幸せにする力があり、主人公ウタもそのことを十分に理解しているのですが、この部分からは「いい子だからこっちにおいでよ!」と無理やり仮想世界に連れて行こうとしているのが感じ取れます。
純粋な想いから少しずつ歪んでいく様子が映画とリンクしているのかもしれませんね。
自分の心に正直になって

誤魔化して強がらないでもう
ほら早くこっちおいで
全てが楽しいこのステージ上 一緒に歌おうよ
ウタカタララバイ -Ado
ここでは楽しい方へ行くことに躊躇し、その世界を否定している人たちに向けてメッセージを送っているようです。早く心を解き放ち自分の心に正直になっておいでよ!と誘っており、苦しみや悲しみが何もない「楽しい世界」=仮想世界へ引き込もうとしているのかもしれません。
映画から離れて考えるとすれば、自分を正直に表現することで、人生をより豊かに楽しむことができるというメッセージを送っているようでもあります。
理想の世界じゃ不満?

I wanna make your day, Do my thing 堂々と
ねえ教えて何がいけないの?
この場はユートピア だって望み通りでしょ?
突発的な泡沫なんて言わせない
慈悲深いがゆえ灼たか もう止まれない
ないものねだりじゃないこの願い
ウタカタララバイ -Ado
フレーズの最初に出てくる”I wanna make your day, Do my thing”は、今までのフレーズから考えると相手の日常をポジティブに変えたいという思いがあるため、「私が自分のやり方で、あなたの日を特別なものにしよう」という意味になるのではないでしょうか。
その後不安に感じている相手に向けて、「ここは理想の世界だよ。あなたが思い描いていたように、楽しんでいいんだよ」というメッセージを優しく伝え、この理想世界はすぐに壊れてしまうものではなく、しっかりとした世界なんだと相手を安心させているようです。
主人公の本心は運命や人生に流されず、自分が望む方向に進むために強くなりたいと思っているのではないでしょうか。自分を大切に思い、自分が進むべき場所へ行くために強い意志を持ち、自分の価値観や目的を大切にしていこうという意味が込められている気がします。
本心をも気づかせる

I wanna know 君が欲しいもの
本心も気付かせてあげるよ
見返りなんて要らない あり得ない
ただ一緒にいて? True heart
Oh my “F” word
ウタカタララバイ -Ado
このフレーズからテンポアップし、一気にラップ調になっていきます。
主人公は相手の本心・欲しいものをすでに知っているようであり、相手が気が付いていない本心や欲しているものを教えてあげる、と言っています。
さらに何も見返りを望んでいないことを明言しますが、唯一一緒にいてほしいと言っていることから、強がっているものの真心で相手と一緒にいたいことを表しているのではないでしょうか。
最後の"F" wordは、"fuck"の略で、曲調や雰囲気を表現するために使われていることが多いですよ。
辛い世界はシャットアウト

全身がふわふわっと不安などシャットアウト ~Bye~
半端ない数多のファンサは愛
ずっと終わらない You & I ここにいる限り
Trust me 超楽しい That's all
心奪われてうっとりと
道理もなくなってしまうほど渇望させちゃう
一抜けも二抜けもさせない させない︕
I got a mic so you crazy for me forever
ウタカタララバイ -Ado
前のフレーズに引き続きラップの部分であり、高速で歌詞が巡っていきます。
身体全体が不安で包まれているという不思議な感覚があるようですが、でも、その不安は「Bye」と言って払いのけられるほどであり、力強さを感じます。
歌詞の中に”Trust me”という言葉があることから、相手に信じてほしいと願っているようであり、ファンと一緒にいることがどれだけ幸せで楽しいかということを表現しているようです。
主人公(ウタ)の歌声は聴く人々を虜にしますが、ファンたちが会いたくて会いたくてたまらなくなるよう歌声で幸せにするという自信が見られ、ファンにとって主人公の歌声は「子守唄(ララバイ)」なのでしょう。心地よい世界から抜け出せないようにしている様子がうかがえます。
2番
新しい世界への誘い

迷わないで
手招くメロディーとビートに身を任せて
全てが新しいこのステージ上 一緒に踊ろうよ
ウタカタララバイ -Ado
このフレーズの最初にある”迷わないで”は心配や不安がある時に、相手が安心して前に進んでいけるように励ます言葉です。リズムやメロディーに合わせることで、自分自身の心や体を開放し、自由を感じることができる、という意味が込められているのではないでしょうか。
新しい世界で人生をお互いに共有しあい、不安や心配を一緒に克服していこうという意味が込められている気がします。
望み通りでしょ?

I wanna make your day, Do my thing 堂々と
ねえ教えて何がいけないの?
この場はユートピア だって望み通りでしょ?
突発的な泡沫なんて言わせない
慈悲深いがゆえ灼たか もう止まれない
ないものねだりじゃないこの願い
ウタカタララバイ -Ado
このフレーズは1番で同じものが出てきています。
主人公は自分がやりたいことに自信を持って堂々とやっているのでしょう。何がいけないの?とあるので、自信をもってやっていることが他の人からは理解されていないのかもしれません。
自分がやりたいことに取り組むと情熱が湧きあがりすぎ、結局思うように動けなくなってしまうことがあります。夢を追いかけることは、欲張りと誤解されがちですが、本当に望むものを追いかけることは、決して欲張りではないというメッセージが込められている気がします。
頑張らなければならないという想い

この時代は悲鳴を奏で救いを求めていたの
誰も気付いてあげられなかったから
わたしがやらなきゃ だから邪魔しないで お願い...
もう戻れないの だから永遠に一緒に歌おうよ
ウタカタララバイ -Ado
このフレーズでは、この時代が悲鳴をあげており、人々は救いを求めていたが、誰も気づいてくれなかったということが描かれています。主人公は自分で行動することで問題を解決しようとしているようであり、自分自身が力を出して、何かを変える決心をしていることがわかります。
もう元に戻れないならば自分が犠牲になることで人々を救いたい、自分がやることが正しいか正しくないかわからないけれど、やるしかない…そんな思いも垣間見えます。
真実の声を聴いて

直に脳を揺らすベース 鼓膜ぶち破るドラム
心の臓撫でるブラス ピアノ マカフェリ
五月雨な譜割りで Shout out! Doo wop wop waaah!
欺きや洗脳 お呼びじゃない
ただ信じて願い歌うわたしから耳を離さないで
それだけでいい Hear my true voice
ウタカタララバイ -Ado
最後のフレーズには様々な楽器が出てきます。ベースやドラムは、音楽そのもののエネルギーを表現しているようであり、その次に出てくるブラスやピアノの音色は、感情や心に訴えかける音楽の力を表現しているようです。
さらに単純ながら引き込まれるようなリズムやメロディーは要らないと言っており、いろいろな雑音に騙されることがないよう自分自身を鼓舞しているのかもしれません。
音楽が持つ力を信じ、自分自身の内面を表現することの重要性を訴えているようです。
まとめ
今回はAdoの「ウタカタララバイ」の歌詞の意味を徹底解釈しました。
「ウタカタララバイ」は、純真な気持ちに従い、人々とつながりたいという願いを歌っているようです。自分にとって大切な人が幸せになることを願い、そのために自分ができることをすることが大切だと伝えているのではないでしょうか。また、自分自身の力で道を切り開き、この世界を変えたいという思いも垣間見えました。映画の世界とリンクした歌詞が多いように感じましたが、音楽には力があるということを改めて教えてくれた楽曲のように思いました。
歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。
これからもmusic.branchwithではAdoを追って行くのでぜひチェックしてみてください!