【緑黄色社会 / うそつき】の歌詞の意味を徹底解釈 |優しい嘘に翻弄される気持ちを描いた歌詞を徹底解釈!
編集: ひいらぎ最終更新: 2023/5/16
うそつきという曲名の意味を考察
この歌の曲名「うそつき」は、歌詞の中で主人公が自分自身や相手をうそつきだと認めていることに由来しているようです。
長屋さんは「”心を通い合わせたかったけれど、できなかった”というもどかしい気持ち」を表現したそうです。
歌詞では自分の本心を隠し、相手にもうそをついてしまっている自分を悔いている様子が描かれているようです。
うそつきという歌詞の意味を徹底解釈
不可解な無視

ありったけの理由並べても
私はまだ動けないわ
こんなときにだってあなたは自分だけ守って
目すら合わせない
はぁ 内側を見せて欲しかっただけなのに
そんな幼い優しさはいらない
うそつき -緑黄色社会
この部分は、自分だけを守ることしか考えていない相手に対しての主人公の思いが反映されているようです。
主人公は相手に内側を見せて欲しかったのに、相手は見せてくれないのでしょう。
見せない理由が「優しさ」であると勘違いしているけれど、ただ単に幼いだけだ、と感じているようです。
主人公は苦しい時は苦しいと言ってほしいのに、ただ内側の本当の気持ちを知りたいだけなのに、教えてくれないんだな…と寂しく、切なく感じているのではないでしょうか。
問い詰めることができたなら

明日からはどこへ行こうか
ゆらゆら揺れるこの心は
一体今は誰のものなの
隠した言葉は誰のため
追い詰めてしまいたいけれど
これでいいのでしょう
うそつき -緑黄色社会
”明日からはどこへ行こうか”という歌詞からは、明日からの自分の方向性を決めようとして、不安と迷いが心を揺らしている様子がうかがえます。
主人公は自分の気持ちがとても揺れ動いていて、落ち着かないのでしょう。
こんなにも落ち着かないのは、相手の気持ちが自分にないからなのでは…とも感じているようです。
相手に問い詰めてしまえば楽になれるだろうけれど、問い詰める勇気もなく、あいまいな状態を良しとしている様子がうかがえます。
隠された本音

私だけを想う言葉には
あなたが隠されていること
こんな歳になって私は気付けなかったって
反省してるわ
はぁ あなたごと全て手に入れてみたかった
どんな汚いことでも全部全部全部全部
うそつき -緑黄色社会
主人公は、私のことだけを想う言葉には、隠された真実があることに今気が付いたのでしょう。
何気ない「大丈夫?」や「大好きだよ」という言葉を信じていたけれど、その言葉の裏側にある本音に気づかず、今になって気が付いたことに後悔をしているようです。
過去の自分の愚かさについて反省をしており、こんなことならばあなたの嫌なところもすべて全部受け入れたかった、と思ったのではないでしょうか。
本音を言ったなら

眠りにつけば醒める夢よ
受け入れまいと拒む胸を
スっと撫で下ろす人はいないのに
隠した言葉に泣いたって
あなたはただ酔いしれるだけ
これでいい これでいいのよ
うそつき -緑黄色社会
夢の中では現実を忘れ、自由に生きることができるが、現実に戻るときは現実を受け入れなければいけない、と伝えているようです。
もし、私が悲しいとか切ないとか、離れないで…と言ったならば、あなたはどう思うんだろう、と主人公は考えているのでしょう。
何日も考えて考えて出した答えは、あなたのことだから、きっと悲劇のヒーローのように酔いしれるだけで、きっと私自身をしっかりと受け止めてくれるわけではない、とということだったようです。
それならば、もういいよ、と自分で自分を無理やり納得させたのではないでしょうか。
優しいうそ

「最後まで優しいね」あなたは
とたんに緩んだ口元が私を起こす
うそなんかじゃ傷つかないのにね
心の奥はまだ捧げられないわ
うそつき -緑黄色社会
このフレーズからは、主人公から相手に対して別れを告げた様子がうかがえます。
”最後まで優しいね”と言われても、本当はそんな風に思っていないようです。
「別れましょう」という言葉は、相手にとってみれば悲しみよりもうれしいという感情だったのではないでしょうか。
緩んだ口元という表現からは、相手が主人公との別れを何とも思っていない様子が垣間見えます。
ただ、主人公はそんな様子を見て絶対に傷つかない、と決めたようです。
勘違いのやさしさ

あなたが重ねた優しさを
ゆらゆら揺れて流していく
ここまで来れば泣いてもいいでしょう
優しさを間違い続けて
あなたはどこにも行けないの
これでいいのでしょう
うそつき -緑黄色社会
”ゆらゆら揺れて流していく”という表現は、相手が主人公に与えた優しさが、揺れ動き、消えていってしまうということを意味しているようです。
本音を言わないことが優しさだと相手は勘違いをしているのでしょう。
そんな様子を主人公は憐れんでいるようにも感じます。
優しい嘘ならばつかないでほしいのにそのことにまだ気が付かないのならば、もう何も望まないと考えたのではないでしょうか。
心の迷路

明日からはどこへ行こうか
ゆらゆら揺れるこの心は
一体今は誰のものなの
最後は私も悪かった
だからおあいこにしましょうか
これでいいのでしょう
私もうそつき
うそつき -緑黄色社会
"明日からはどこへ行こうか"というフレーズからは、未来への不安を抱えながら、どうしたら良いかわからない状況にいる様子が連想されます。
好きな相手を忘れたいと思いつつも忘れられず、いまだ揺れているのでしょう。
完全に悪い人ならば吹っ切れたのに、中途半端に優しいがために心は迷ってしまうようです。
また何を考えても何を想っても相手の心は自分にない、と感じたようであり、私も悪かった、だからもう終わりにしよう、と思ったのでしょう。
本当はそんなことを思っているのに、そう納得させている自分もまたうそつきだな、と感じたようです。
まとめ
今回は緑黄色社会の「うそつき」の歌詞の意味を徹底解釈しました。
「うそつき」の歌詞は、愛をめぐる嘘や自己保身、葛藤を描いているようです。
主人公は相手に自身の内側を見せてほしいと思っているけれど、相手は自分だけを守ろうとして目を合わせてくれないようです。
相手が何気なく発している言葉は、本音ではなく、主人公を傷つけないように発している優しい嘘の言葉なのでしょう。
主人公は、優しさが時に残酷な出来事を生み出すと考えたのではないでしょうか。
歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。
これからもmusic.branchwithでは緑黄色社会を追って行くのでぜひチェックしてみてください!