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【米津玄師/メトロノーム】の歌詞の意味を徹底解釈 | "2人のずれ"は何を表しているのか

ひいらぎ(編集)最終更新:
目次
歌詞
米津玄師のメトロノームのジャケット

曲名:メトロノーム

アーティスト:米津玄師

作詞:米津玄師

作曲:米津玄師

初めから僕ら出会うと決まってたならば どうだろうな
そしたらこんな日がくることも 同じように決まっていたのかな

ずっと叶わない思いばかりを募らせていては
互いに傷つけ合って 責め立て合った
ただ想ってただなんて 言い訳もできずに
去り行く裾さえ掴めないでいた
弱かった僕だ

今日がどんな日でも 何をしていようとも
僕はあなたを探してしまうだろう
伝えたい思いが募っていくまま
一つも減らない僕を
笑い飛ばしてほしいんだ

味気ない風景だ あなたがいないのならどんな場所だろうと
出会う前に戻っただけなのに どうしてだろうか何か違うんだ

きっと僕らはふたつ並んだメトロノームみたいに
刻んでいた互いのテンポは 同じでいたのに
いつしか少しずつ ズレ始めていた
時間が経つほど離れていくのを
止められなくて

これから僕たちは どこへ行くのかな
全て忘れて生きていけるのかな
あなたが今どんなに 幸せでも
忘れないで欲しいんだ
僕の中にはいつも

すれ違って背中合わせに歩いていく
次第に見えなくなっていく
これからも同じテンポで生き続けたら
地球の裏側でいつか
また出会えるかな

今日がどんな日でも 何をしていようとも
僕はあなたを愛してしまうだろう
伝えたい思いが 募っていくまま
一つも減らない僕を
笑い飛ばしてほしいんだ

あなたがいてほしいんだ

メトロノームという曲名の意味

メトロノームはテンポを刻む道具ですが、実は物によってクセがあり、同じ速度を設定したつもりでも時間の経過に従って速くなったり遅くなったりします。

この曲では、二人の人間の歩幅の違いをメトロノームのズレに例えています。一定のはずだったもの、同一に思われていたものが実は違っていて、しかし、その個性は修正しようがありません。
機械的に繰り返されるメトロノームの音は、それぞれのリズムで感情を叩き返します。そうすることで、互いの距離を遠くしてしまうと同時に、自分のテンポを保つことを可能にするのです。

メトロノームの歌詞の意味を徹底解釈

1番

初めから僕ら出会うと決まってたならば どうだろうな
そしたらこんな日がくることも 同じように決まっていたのかな

米津玄師 -メトロノーム

ひいらぎの解釈

僕らが出会うことが初めから決まっていたなら
こんな日がくることも同じように決まっていたのかな。


あなたと別れた直後の僕が、ぼんやりと避けられなかった終わりについて考えています。運命論的な考え方をしてみたり疑問視してみたり、起きてしまった出来事を完全には受け止めきれない様子が伝わってきます。

 

ずっと叶わない思いばかりを募らせていては
互いに傷つけ合って 責め立て合った
ただ想ってただなんて 言い訳もできずに
去り行く裾さえ掴めないでいた
弱かった僕だ

米津玄師 -メトロノーム

ひいらぎの解釈

叶わない思いを募らせては
互いに傷つけ合って責め立て合った。
ただ想っていただけだと言い訳することもできず
去り行くあなたを引き留めることさえできなかった
弱かった僕だ。


「叶わない思い」は、感情のすれ違いや、受け入れてもらえなかった要求を表しています。いくら恋人同士でも、一方的に感情を押し付け合えば傷になります。それが痛むからと相手を責めれば更に摩擦が生じます。

相手を想っていればこそ、まぁいいやと受け流せない部分もたくさんでてきます。埋められないくらいに亀裂が深まってしまった後でそれを言ってはただの言い訳にしかなりませんが、僕はそれすら言うことができなかったようです。

あなたをただ見送ってしまった自分を後悔しています。

 

今日がどんな日でも 何をしていようとも
僕はあなたを探してしまうだろう
伝えたい思いが募っていくまま
一つも減らない僕を
笑い飛ばしてほしいんだ

米津玄師 -メトロノーム

ひいらぎの解釈

今日がどんな日でも、何をしていようとも
僕はあなたを探してしまうだろう。
伝えたい思いは募っていくばかりで
少しも減らない。
そんな僕を笑い飛ばしてほしい。


あなたのことが忘れられず、僕は思いを募らせています。

離別が現実である以上あなたとの再会は望めないはずで、僕もそれを理解しています。しかし何が起ころうと何をしようと心はあなたを追い続け、僕自身にもどうすることもできません。諦めなければいけないことを諦められずにいる自分に、僕は悲しさと同時に呆れを禁じ得ないようです。せめて「笑い飛ばしてほしい」と言う僕の切なさが痛々しく伝わってきます。

2番

味気ない風景だ あなたがいないのならどんな場所だろうと
出会う前に戻っただけなのに どうしてだろう何か違うんだ

米津玄師 -メトロノーム

ひいらぎの解釈

あなたがいなければどんな風景だろうと味気なく感じる。
出会う前に戻っただけなのに、どうしてだろう、何かが違うんだ。


いくらか時間が経過したようです。

僕はその後あちこちへ出かけたようですが、どこへ行っても出会う前の日常を見つけられません。

僕はあらゆる風景の中に、もはや無意識的にあなたを探しているのでしょう。

 

きっと僕らはふたつ並んだメトロノームみたいに
刻んでいた互いのテンポは 同じでいたのに
いつしか少しずつ ズレ始めていた
時間が経つほど離れていくのを
止められなくて

米津玄師 -メトロノーム

ひいらぎの解釈

僕らはふたつ並んだメトロノームみたいだった。
同じテンポを刻んでいたはずなのに
いつしか少しずつズレ始めていた。
時間が経つほど離れていくのを
止められなかった。


いつの間にか生じたズレは、互いの個性が自然に発生させたものだったはずです。最初は些細だった差が、共有する時間が増えれば増えるほど顕著になっていき、気付いた時には埋めようがなかったのだと推察されます。

僕はあなたを想い続けていますが、あなたが僕に対して何を思い去っていったのかは明確にされていません。僕にとって思い出すのが苦しい記憶だから伏せられているだけかもしれませんが、別の見方をすると、僕はあなたに好意を抱きつつも理解してはいなかったと考えることができます。もしも僕にあなたの気持ちを汲み取ることができていたら、テンポのズレを修復することもできたかもしれません。

 

これから僕たちは どこへ行くのかな
全て忘れて生きていけるのかな
あなたが今どんなに 幸せでも
忘れないで欲しいんだ
僕の中にはいつも

米津玄師 -メトロノーム

ひいらぎの解釈

これから僕たちはどこへ行くのかな。
全て忘れて生きていけるのかな。
あなたが今どんなに幸せでも
忘れないで欲しい。
僕の中にはいつも。


先にも見てきた通り、僕はあなたとの別れを後悔しており、あなたのいない未来に不安を覚えています。しかし同時に、今あなたがどこかで幸せになっていることを想像しています。

また、「僕の中にはいつも」は文章としては尻切れで、言葉にするのを諦めたような空白が続いています。

これらを踏まえると、僕は少しずつ起きてしまったことを受け入れられるようになり、心の傷が癒え始めているのだと考えられます。

 

すれ違って背中合わせに歩いていく
次第に見えなくなっていく
これからも同じテンポで生き続けたら
地球の裏側でいつか
また出会えるかな

米津玄師 -メトロノーム

ひいらぎの解釈

すれ違って互いに背を向けて歩いていく。
次第に見えなくなっていく。
これからも同じ歩幅で歩いていけば
地球の裏側でいつか
また出会えるかな。


ここでは「歩」くことと「生き」ることが同義に扱われています。別々になってそれぞれの人生を進み始めた二人ですが、これからもありのままに過ごしていれば、いずれ再会し、同じ関係に戻るとはいかなくとも、懐かしく親しい相手として受け入れ合える日がくるかもしれません。

「いつか」は文脈によっては絶対的な否定を意味することもありますが、「地球の裏側」と言う非現実的な距離感と重なると、マイナス同士のかけ合わせがプラスになるように、不思議な希望を抱かせてくれます。

 

今日がどんな日でも 何をしていようとも
僕はあなたを愛してしまうだろう
伝えたい思いが 募っていくまま
一つも減らない僕を
笑い飛ばしてほしいんだ

米津玄師 -メトロノーム

ひいらぎの解釈

今日がどんな日でも、何をしていようとも
僕はあなたを愛してしまうだろう。
伝えたい思いは募っていくばかりで
少しも減らない。
そんな僕を笑い飛ばしてほしい。


あなたを「探して」いたのが「愛して」に変わった以外、先に出てきた歌詞と同じ内容です。

探すと言う具体的な行動が愛すると言う漠然とした感情になり、僕にとって現実的存在だったあなたが、記憶の中のイメージに変化した印象を受けます。

相変わらず思いは募り続け、時間が経過しようとも減ることはないようですが、ここでは「笑い飛ばしてほしい」と言う僕から痛々しさはあまり感じられません。むしろ、あなたとの思い出も減らない思いも自分の内側に取り込もうとしている様子が伺え、僕自身が苦笑しながら歩いている姿が想起されます。

その歩調は、あなたと出会う前のそれとは違うかもしれませんが、間違いなく僕のテンポです。

 

あなたがいてほしいんだ

米津玄師 -メトロノーム

ひいらぎの解釈

あなたにいてほしい。


ここは、「あなたに隣にいてほしい」とも、「あなたのことは忘れたくない」とも解釈できます。

上述したことを踏まえると、後者の解釈がより自然に思われます。

 


 


La fin...


 


 

最後までお読みいただきありがとうございました

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