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【米津玄師/Nighthawks】の歌詞の意味を徹底解釈

ひいらぎ(編集)最終更新:
目次

歌詞

米津玄師のNighthawksのジャケット

曲名:Nighthawks

アーティスト:米津玄師

作詞:米津玄師

作曲:米津玄師

あの日 眠れずに眺めてた螺旋のフィラメント
退屈な映画のワンカット 半開きのドア
もしも このまんま明日が来ないならどうしようか?
朝が来て全部終わってたら 僕はどこへ行こう

完璧だと思える夜を探していたんだ
今はとにかく星が見たい 君の隣で

何もないこの手で掴めるのが残りあと一つだけなら
それが伸ばされた君の手であってほしいと思う
あまりに綺麗だと恐ろしいから汚れているくらいがいい
ああ それくらいでいい 僕らの願う未来

あの日 夢の中暮らしてた架空のストリート
本当にあるんだと信じ込み 探した地図の上
上手く伝わらない想いだけが胸に残った
寂しさが喉にこみ上げて 言葉を探している

遠く離れたものは美しくみえてしまうから
思い出になってしまう前に 全て伝えたい

当てのない未来ならいらないんだと目を閉じて叫んだ奥に
転げ回ってまで望む君との未来があった
くだらない世界でも「愛おしいよ」と君が言うこの世界がいい
ああ それくらいでいい だから届いて欲しい

懐かしい音楽が頭のなかを駆け巡る
お前は大丈夫だってそう聴こえたんだ
終わらないよ僕たちは 歪なまま生きていける
あのカーブの向こうへ 手の鳴る方へ

何もないこの手で掴めるのが残りあと一つだけなら
それが伸ばされた君の手であってほしいと思う
あまりに綺麗だと恐ろしいから汚れているくらいがいい
ああ それくらいでいい 僕らの願う未来

あの日 眠れずに眺めてた螺旋のフィラメント
退屈な映画のワンカット 半開きのドア
もしも このまんま明日が来ないならどうしようか?
それなら笑って過ごしたい 君に会いに行こう

Nighthawksという曲名の意味

“nighthawk”はアメリカヨタカと言う鳥の英名ですが、「夜型の人」との意味で使われることもあります。曲の主人公は夜を眠れずに過ごしていますので、後者の解釈が妥当です。
「夜型」と言うと、単に活動時間帯が夜に傾いている生活習慣と捉えてしまいそうになりますが、深読みすると、日の当たらない暗い時間に生きていると考えることもでき、陰鬱な感情に飲み込まれている状態と解釈することもできます。

また、曲名をよく見ると最後に”s”が付いていて、複数形であることがわかります。日陰にいても孤独ではないと知ると、急に希望が湧いてくるような気がします。

Nighthawksの歌詞の意味を徹底解釈

1番

あの日 眠れずに眺めてた螺旋のフィラメント
退屈な映画のワンカット 半開きのドア
もしも このまんま明日が来ないならどうしようか?
朝が来て全部終わってたら 僕はどこへ行こう

米津玄師 -Nighthawks

解釈

あの日、眠れなくて螺旋状のフィラメントを眺めていた。
退屈な映画が流れていた。ドアは半開きになっていた。
もしこのまま明日が来ないとしたらどうしようかと思った。
朝になれば何もかもが終わるのだとしたら、どこへ行こうかと。


主人公が「あの日」の夜の情景を思い返しています。

「フィラメント」は、電球や真空管の中にある電流を通す金属繊維です。くるくる回って出発点と同じ電極に戻り着く「螺旋」は、主人公の思考に重なる部分があるように思えます。

暇潰しか睡眠導入目的か「映画」を流していたようですが、「退屈」で集中できなかったようです。物語全体ではなく「ワンカット」だけを見て、意識はすぐに「半開きのドア」に逸れます。

不安定な睡眠と興味の欠落からは、充実感の欠けた主人公の日常が想像されます。中途半端な状態の「ドア」は、主人公に出かけるか休むか決めろと訴えているようです。

憂鬱な主人公が自問したのは、「このまんま明日が来ないならどうしようか?」つまり、今が人生最期の時間になるとしたらどうしようか、との空想ですが、ぼんやりした様子の「僕」には、即座に答えを見つけることはできなかったようです。

完璧だと思える夜を探していたんだ
今はとにかく星が見たい 君の隣で

米津玄師 -Nighthawks

解釈

完璧だと思えるような日々を過ごしたかった。
けれど今は、君の隣で星を見たいと、それだけを望んでいる。


曲名から、主人公が夜型の人間であることが推察されますので、ここで言う「夜」は主人公にとっての日常と捉えることができます。彼は「完璧だと思える」日々を追求していたようですが、先の歌詞を見た限りでは、とても理想には届いていない様子です。どんなに「探して」もたどり着けない「完璧」に辟易して憂鬱に落ちてしまったのかもしれません。

「今」の彼が自覚している希望は、「君の隣で」「星」を「見」ることです。気落ちした最中で求める相手ですから、「君」は主人公にとって癒しや心の支えをもたらしてくれる親しい存在だと考えられます。また、「星」は道しるべや希望の意味に捉えることができ、それを「見」に行くことは、主人公が自ら行動を起こして現状から抜け出すことを表しています。

何もないこの手で掴めるのが残りあと一つだけなら
それが伸ばされた君の手であってほしいと思う
あまりに綺麗だと恐ろしいから汚れているくらいがいい
ああ それくらいでいい 僕らの願う未来

米津玄師 -Nighthawks

解釈

何も掴めなかった僕でも一つだけ何かを掴めるなら、
それは君の伸ばした手であってほしい。
あんまり綺麗だと触れるのが恐いから、汚れているくらいがいい。
僕らの未来には、それだけあればいい。


「何もないこの手」と言う表現から、主人公の鬱屈した感情が伺えます。「何も」持っていないことは、自身や誇りを得られるような達成をしたこともなければ、それほど必死になれる熱意も目標もないと言うことです。

つまらない人生を送る主人公ですが「一つだけ」求めているものがあり、それが「君」との繋がりです。「君」が主人公の親友なのか恋人なのかは定かではありませんが、彼らが相互に想い合い、必要とし合う関係であることはわかります。主人公にとってはそれを将来に渡って維持することが唯一にして最重要の「願」いなのです。

「あまりに綺麗だと恐ろしいから汚れているくらいがいい」との言葉には、「完璧」を目指しつつ失敗している主人公の心境が表れています。自分の人生には苦しくなるほどの理想を求めてしまう主人公ですが、「君」に対しては「綺麗」でない部分も持った、ありのままでいてほしいと願っている様子です。「汚れているくらい」で得られる安心感は、長所も短所も受け入れ合う関係性から生まれるものですから、改めて主人公と「君」との絆の深さがわかります。

2番

あの日 夢の中暮らしてた架空のストリート
本当にあるんだと信じ込み 探した地図の上
上手く伝わらない想いだけが胸に残った
寂しさが喉にこみ上げて 言葉を探している

米津玄師 -Nighthawks

解釈

あの頃、架空のストリートに思いを馳せていた。
本当にその場所があるんだと信じ込み、地図を調べた。
上手く伝えられなかった想いだけが、あの頃から胸に残っている。
寂しさが湧き上がる。想いを表したくて言葉を探している。


今は「君」以外に望むもののない主人公ですが、かつては本気で描いた「夢」を持っていたようです。「架空のストリート」は想像上の道、ここでは思い描いた人生進路と解釈することができます。「地図」は現実に即したもので、そこに「架空のストリート」を「本当に」見出そうとしたと言うことは、彼が「夢」の実現を「信じ」努力を費やしていたと言うことです。

しかし「架空」は空想の世界から出て来てくれなかったようです。表しようのない、もどかしい感情だけが今も彼の「胸に残っ」ています。

挫けてしまったとは言え、目標のある生活には充実感があります。「寂しさ」は、失ってしまったその感覚への追憶でしょう。「喉にこみ上げ」るのは、吐き出したい「想い」でしょうか、それとも涙でしょうか。

遠く離れたものは美しくみえてしまうから
思い出になってしまう前に 全て伝えたい

米津玄師 -Nighthawks

解釈

過ぎ去った時間は美しく思えてしまうから、
この想いが遠い思い出になってしまう前に、君に全部伝えたい。


抱えているのが苦しい感情でも、「遠く離れた」過去の「思い出」に変わると「美しく」思えることがあります。主人公は美化することなく、素直な形のままで気持ちを表現したがっています。

この曲には二人しか登場人物がいませんので、主人公が「想い」を「伝えたい」相手は「君」だと解釈できます。「君」が現在の主人公にとってどれほど大切か、これから先も共に過ごしたいとどれほど強く願っているか、それらも含めて「全て」を知ってほしいと、主人公は望んでいるのでしょう。

当てのない未来ならいらないんだと目を閉じて叫んだ奥に
転げ回ってまで望む君との未来があった
くだらない世界でも「愛おしいよ」と君が言うこの世界がいい
ああ それくらいでいい だから届いて欲しい

米津玄師 -Nighthawks

解釈

希望のない未来ならいらないと目を閉じたら、
足掻いてでも辿り着きたい君との未来が見えた。
くだらない世界でも君が「愛おしいよ」と言うから、この世界がいい。
僕が願うのはそれくらいだ。この想いが君に届いて欲しい。


「当てのない未来」は、希望も目標もない将来と言い替えられます。「叫」ぶほど強烈に「未来」を否定し「目を閉」ざした主人公ですが、闇の中に「転げ回ってまで望む君との未来」を見出しました。苦悩を経験してこそ気付けたのかもしれません。

主人公は「世界」を「くだらない」と貶していますが、「君」が肯定していることを理由に「この世界」を求めています。エゴよりも「君」の方が大事なのでしょう。「君」に「想い」が「届いて欲しい」と「望む」だけで、絶望的に見えていた「未来」が色付くようです。

懐かしい音楽が頭のなかを駆け巡る
お前は大丈夫だってそう聴こえたんだ
終わらないよ僕たちは 歪なまま生きていける
あのカーブの向こうへ 手の鳴る方へ

米津玄師 -Nighthawks

解釈

懐かしい音楽が頭のなかで響く。
お前は大丈夫だって、励ましてくれているみたいだった。
僕たちは歪なままでも未来に向かって生きていける。
曲道の先へ、呼ばれている方向へ。


「懐かしい音楽」は、主人公がまだ「夢」を追っていた頃に聞いていたものでしょうか。蘇ってきた記憶に励まされ、彼は再び「未来」に目を向け始めました。

挫けたり悩んだりする「歪なまま」でも、「僕たち」つまり「君」と共になら、主人公は「生きてい」くことができると知りました。

「カーブ」は先に出てきた「ストリート」と同様、人生路を表していると解釈できます。「カーブの向こう」は現在地からは見渡せないかもしれず、主人公が未知の出来事を予期していることがわかります。

「手の鳴る方」は、誰かが呼ぶ方と読むことができ、ここで主人公を呼んでいるのは「未来」そのものだと考えられます。

先の見えない不安を抱えながらも、主人公は呼ばれている方角へ進んでいこうとしています。

何もないこの手で掴めるのが残りあと一つだけなら
それが伸ばされた君の手であってほしいと思う
あまりに綺麗だと恐ろしいから汚れているくらいがいい
ああ それくらいでいい 僕らの願う未来

米津玄師 -Nighthawks

解釈

何も掴めなかった僕でも一つだけ何かを掴めるなら、
それは君の伸ばした手であってほしい。
あんまり綺麗だと触れるのが恐いから、汚れているくらいがいい。
僕らの未来には、それだけあればいい。


一度解釈したので割愛します。
あの日 眠れずに眺めてた螺旋のフィラメント
退屈な映画のワンカット 半開きのドア
もしも このまんま明日が来ないならどうしようか?
それなら笑って過ごしたい 君に会いに行こう

米津玄師 -Nighthawks

解釈

あの日、眠れなくて螺旋状のフィラメントを眺めていた。
退屈な映画が流れていた。ドアは半開きになっていた。
もしこのまま明日が来ないとしたらどうしようか?
それなら笑って過ごしたい。君と一緒にいたい。


思考は巡り、冒頭の回想に戻ってきました。

同じ仮定の問いを自問して、主人公は今度こそ「半開きのドア」から出て行くことを決めます。今の彼は、「君」と「笑って過ごしたい」と言う、ありふれていながら最も輝かしい目標を得ています。

最後までお読みいただきありがとうございました

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