【ずっと真夜中でいいのに。 / 花一匁】の歌詞の意味を徹底解釈 |何かを生み出すことは難しい…と考えてしまう歌詞を徹底解釈!
執筆・監修: 佐藤 由花編集: 天野結衣最終更新: 2023/6/6
花一匁という曲名の意味を考察
「花一匁」は子どもの伝承遊びの一つであり、いろいろな解釈があることでも知られています。
この歌には「花一匁」の歌をなぞらえた部分が出てきており、伝承遊びをひねってつけられたのかもしれません。
歌詞には人生の複雑さや日常の喜怒哀楽が描かれており、そのことを笑顔で受け入れていく様子が綴られているようです。
花一匁という歌詞の意味を徹底解釈
すべてのことは必然
ずっと真夜中でいいのにって溢した午前5時。
目に見えてんのは 波形だけです 腐れたデモベース
偶然⇔必然の工作 朝靄は4シーズン
痛み止め用の曲 作っときたい
花一匁 -ずっと真夜中でいいのに。
このフレーズでは夜通しずっと作業をしていた主人公の生活の様子を綴っているようです。
日中よりも世の中が静かになる真夜中の方が、本当の自分をさらけ出すことができるのでしょう。
朝を迎えそうになって、いつもの日常に戻るのが怖くて思わずつぶやいてしまったのかもしれません。
”偶然⇔必然の工作”という言葉は、偶然と必然は互いに関連しており、何かが起こることには必然性があると考えているのではないでしょうか。
心の葛藤
ルーティンから もう抜け出せない
辞めたい辞められない 苦しいほど
ご機嫌なんて伺って ばかじゃない?
僕が作るものは 既にあるものじゃーーん
花一匁 -ずっと真夜中でいいのに。
ルーティンから もう抜け出せない”というフレーズからは、毎日同じような繰り返しの日常生活に囚われてしまい、そこから抜け出すことができない主人公の状況が垣間見えます。
辞めたくても病めることができない。
前に進むことも、変化のある生活をすることもできない…。そんな苦しさが伝わってきます。
”僕が作るものは 既にあるものじゃーーん”という言葉は、新しいものを生み出すことができないという自己評価や悲観的な考え方を表現しているようでもあり、自身の創造性や独自性に対する疑念や不安が綴られているのではないでしょうか。
個性ってなに?
何か出来そうな夜更かし
成仏させたし
特別なキャラに期待はしないで
Tシャツも しわくちゃ
淡い残り香の攻撃に やられないように
意味が欲しいよ 花一匁
手に入らないこと わかってても
柄にないことばかり たらたら溢して
こんな僕をまた 笑ってくれたらいいのに
花一匁 -ずっと真夜中でいいのに。
”何か出来そうな夜更かし 成仏させたし”というフレーズは、夜遅くまで何かを成し遂げるために頑張っていた様子を描いているようです。
何か新たなものが生み出されるかと思っていたのに、実際にはなにもできなかったのでしょう。
良いものを創り出したいと思っていてもなかなかうまくできない葛藤が描かれているようでもあり、過去の経験や思い出からくる感情に振り回されてしまいそうなのではないでしょうか。
強く立ち向かいたい、でも立ち向かうことができない、こんな自分を笑ってくれればいいのに、と少し自虐的になっているのかもしれません。
過去から抜け出せない
飛んでっちゃった 弱音が飛び散った
君の白い袖を 汚したのは僕だよ
なんで謝った?
あの時から舞台に 立てないままだったんだ
花一匁 -ずっと真夜中でいいのに。
この部分の歌詞は、主人公の葛藤や後悔、過去の出来事に焦点を当てているようです。
”弱音が飛び散った”という部分は、自分の弱さや不安が表面化し、それを他人に知られてしまったことを意味しているのでしょう。
過去の出来事が主人公の自信や表現の場に影響を与え、それ以降舞台に立てずにいるようでもあります。
ここでの「舞台」は、自己表現や人前での活動を指しているのではないでしょうか。
過去の出来事によって自分を制限しているのかもしれません。
自分らしく
ルーティンから もう抜け出せない
辞めたい辞められない 愛想笑顔
ご機嫌なんて伺って ばかじゃない?
僕が歌うものは 既にあるものじゃーーーん
花一匁 -ずっと真夜中でいいのに。
主人公は日常のパターンや習慣から抜け出せず、毎日同じことを繰り返していると感じているのでしょう。
現状に不満や退屈を感じながらもそれを変えることができず、愛想のある笑顔をふりまいているようです。
そんな風に人の機嫌や気分を気にしてそれに合わせようとしているなんて、自分はなんて愚かなんだろう、と感じていつつも何もできない自分に対して、ほんの少し苛立っているのかもしれません。
独自性や創造性を見いだせずにいる心情が反映されているのではないでしょうか。
本心はね
何か出来そうな夜更かし
成仏させた詩
特別なキャラに期待はしないで
Tシャツも しわくちゃ
淡い残り香の攻撃に やられないように
意味が欲しいよ 花一匁
手に入らないこと わかってても
柄にないことばかり たらたら溢して
こんな僕をまた 笑ってくれたらいいのに
花一匁 -ずっと真夜中でいいのに。
"成仏させた詩"という部分は、自分の内にある感情や思いを詩に込め、それを表現することで心の平静を得ることを意味しているのではないでしょうか。
また、過去の出来事や人間関係からくる傷や痛みに立ち向かい、それに打ち勝つための強さを持ちたいという思いがあるようです。
主人公は、いろいろな思いがあってもそれは簡単に手に入れたり達成したりできないものであるということは心の奥底では理解しており、葛藤している心を隠して理想を語っている自分を客観的に俯瞰的に見ているのかもしれません。
朝がくる
パジャマ姿で 始まった共感会議
髪振り乱して 半乾き水しぶき
明日は早起き ゴミ出しプラの日
うるさいアラームをセットしてgn…
花一匁 -ずっと真夜中でいいのに。
この部分の歌詞は、日常生活や身近な出来事を描写しているようです。
主人公は友人や仲間たちとリラックスした雰囲気の中、お互いに感情や思いを分かち合っているのでしょう。
次第にヒートアップしてはいるものの、かけがえのない時間を過ごしているようです。
なんだかんだと言っても朝はやってくるし、そういえばプラスチックのゴミの日だった。
夜がずっと続けばいいけれど、それでも朝は来ちゃうんだよな…。これが現実なんだよな…。と主人公は感じているのではないでしょうか。
結局はこれだよね
笑われたって凹むけど
媚び売れないけど
特別な未来を 期待はしない死
Tシャツも しわくちゃ
淡い残り香 胸に刻め 流さないように
負けて嬉しい 花一匁
寂しさに強い処方箋 欲しいよ
柄にないことばかり たらたら溢して
早起きの夜も 頑張りすぎは良くないので
健康でいられますように
花一匁 -ずっと真夜中でいいのに。
”笑われたって凹むけど 媚び売れないけど”というフレーズは、他人から笑われたり批判されたりしても、それに媚びへつらわずに自分を貫こうとする姿勢を表現しているのでしょう。
何か起こりそうな未来に対して過度な期待はしないし、別に成功しなくてもいいよ、と思いつつもなんだか悔しい思いをしているのではないでしょうか。
あれこれ考えてしまい、ぐちゃぐちゃな感情が湧き上がってくるけれど、それでも朝はもうすぐやってくるし、いろいろ考えたって仕方がない。
やっぱり健康が一番だよね、という結論に達したのかもしれません。
まとめ
今回はずっと真夜中でいいのに。の「花一匁」の歌詞の意味を徹底解釈しました。
「花一匁」は自分を見つめる姿勢が歌詞に表現されていると感じました。
主人公の日常の習慣に縛られている苦しみや葛藤が描かれており、辞めたいと思っていても実際には辞めることができないジレンマや、世の中に対して本当の自分を出すことができない虚しさのようなものを感じている様子が伺えました。
夜になるとあれこれ考えてしまうけれど、結局はいつもの朝が来る…。
朝が来たらまた愛想笑いの時間を過ごさなくてはならない…という主人公の苦しい思い、そして何かを生み出すことの難しさも感じました。
歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。
これからもmusic.branchwithではずっと真夜中でいいのに。を追って行くのでぜひチェックしてみてください!