【Official髭男dism / Chessboard】の歌詞の意味を徹底解釈 |NHK全国学校音楽コンクール中学校課題曲に込められた歌詞を徹底解釈!
編集: ひいらぎ最終更新: 2023/8/9
Chessboardという曲名の意味を考察
「Chessboard」はNHK全国学校音楽コンクール(通称Nコン)中学校課題曲です。
Chessboardを制作したOfficial髭男dismの藤原聡さんが、”さまざまな価値観の人がこの世界という馬鹿でかいチェスボードの盤上で生きているということが、ただただすばらしく、愛おしいという思いもこもっています”と話されていることから、この曲名がつけられたのではないでしょうか。
Chessboardという歌詞の意味を徹底解釈
喜びも悲しみも

チェスボードみたいなこの世界へ僕らは ルールもないままに生まれてきた
幸せと悲しみの市松模様
そのどこかで息をする
Chessboard -Official髭男dism
このフレーズは、人々が生まれてきたときには世界には明確なルールや目的が用意されているわけではなく、自由な状況の中で生まれてきている、と伝えているようです。
チェスボードはそれぞれの駒が動くルールがあるが、人生にはそのような確固たるルールが存在しないと主人公は考えているのでしょう。
さらに人生が幸せと悲しみ、喜びと苦しみが入り交じった市松模様のようなものであることを表現しており、人々がどのようにしてその中で生きていくか、どのようにして喜びと苦しみを受け入れていくのかを問いかけているようです。
何を目指していけばいいのだろう

王様もいないこの盤上で僕らは どんな役を与えられたんだろうか?
行ける場所 行けない場所 目指すべき場所
知らないままで息をする
Chessboard -Official髭男dism
主人公は人生がチェスの盤上のようなものであると思っているのでしょう。
そのチェスの盤上には王様のような存在はなく人生において命令されることはないけれど、、人々は生まれながらにして様々な役割や使命を背負って生きているのだろうか、と疑問に思っているようです。
さらに目指すべき場所を知らないまま進んでいく現実が描かれており、自分は何を目指し、どう進むべきか悩んでいるのではないでしょうか。
思い出や経験を積み重ねていく

不意に誰か隣に来て 風が吹けば離れ離れ
繰り返す不時着の数だけ増えるメモリー
振り返れば優しく揺れる猫じゃらし 白も黒も関係なく芽生えた
穂先で心をくすぐりながら 枯れることなく伸びている
Chessboard -Official髭男dism
”繰り返す不時着の数だけ増えるメモリー”というフレーズは、繰り返される出会いや別れが、人々の思い出や経験を積み重ねていくと伝えているようです。
”不時着”は予期せぬ出来事を意味しているのでしょう。そのたびに新たな記憶や感情が増えていくと感じているようです。
次の部分にある”猫じゃらし”は心を反映しているようであり、白も黒も関係なく芽生えることで出会った人との絆や感情が色濃くなるということがが示されているのではないでしょうか。
いろいろな人との関係や経験が多様で変動するけれどその中でも成長し、新たな感情や思い出を生み出していく過程が描かれているのもしれません。
自分で切り拓く未来

チェスボードみたいなこの世界で僕らは いつしか地に足がつき始めた
行く場所 行かない場所 帰るべき場所
自分で決めて歩いていく
Chessboard -Official髭男dism
この部分では、成長とともに現実や環境と向き合い、自己を確立し始める様子を描写しているようです。
チェスボードのような世界で、最初はルールも目標もわからない状態から次第に自分の位置や使命を見つけ始めているのでしょう。
自分自身で進むべき道を選び、目指す場所を自分の意志で決定し、歩んでいく姿勢が描かれているようです。
主人公は行くべき場所や進むべき道を自分自身で見つけ、進んでいくことが大切であると考えているのではないでしょうか。
小さな出来事だけど

綿毛みたいに風に任せ 飛べた頃を羨むけど
空中からじゃ見落とすような小さな1マス
そこであなたに会えたんだ
Chessboard -Official髭男dism
主人公は綿毛が風に運ばれるように、無邪気に自由に過ごしていた過去の日々を懐かんでいるのでしょう。
”空中からじゃ見落とすような小さな1マス そこであなたに会えたんだ”という部分からは、過去のある瞬間や経験が、後に重要な出会いや繋がりにつながることを示しており、この小さな瞬間が出会いをもたらし、人生に深い意味を持たせる重要なポイントとなったということを意味しているようです。
ほんの小さな出来事が後に大きな意義を持つことや、偶然の出会いが人生に深い影響を与えることを示しているのかもしれません。
一歩ずつ歩んでいく

ゲームは続いてく
このフィールドで今度はどんな事が待ち受けているのだろう?
一歩づつ大切に種を蒔きながら…
Chessboard -Official髭男dism
ここでの”ゲーム”とは、人生や運命のことを指しているようです。
人生という旅が続いていく中で、未来に何が待っているか、どのような挑戦や出来事がやってくるのかワクワクドキドキしているのでしょう。
”一歩づつ大切に種を蒔きながら…”という部分からは、一歩ずつ進むことで、大切な「種」を植えつけ、成長や希望を育みたいという主人公の想いが伝わってきます。
良いことばかりじゃないけれど

大きな歩幅で ひとっ飛びのナイトやクイーン
みたいになれる日ばかりじゃない
からこそ躓いた 進めずに引き返した
そんな日にも芽生えてる あなたの足元から 足跡から
繰り返しも迷いも後悔も旅立ちも全て
Chessboard -Official髭男dism
このフレーズでは、人生には順調に大きく前進する日ばかりでなく、成功や成果を得ることが難しいときもあると伝えているのでしょう。
だからこそ困難や失敗から学ぶことが大切で、躓いたり、進めずに引き返したりする日々も、それぞれの経験や努力が次の一歩への準備になると考えているようです。
人生という道は必ずしも一直線ではなく、成功や失敗、迷いや後悔など、すべての経験が人生の中で重要になってくると伝えているのかもしれません。
無駄なことなんてない

美しい緑色 こちらには見えているよ
あなたが生きた証は 時間と共に育つのでしょう
美しい緑色 役に立たない思い出も
消したいような過去も いつかきっと色付くのでしょう
Chessboard -Official髭男dism
ここでは、美しい緑色という象徴的な表現を使い、過去の出来事が今現在に影響を与えていることを描いているのでしょう。
いろいろなことがあっても時間が経つことで意味のあるものになり、草木が青々とするようにその経験も自分の人生の中で生き生きとしていく、と伝えたいのかもしれません。
辛いことも楽しいことも悲しいこともうれしいことも、すべて自分の糧となり成長していくということを伝えたいのではないでしょうか。
いつかきっと

そしてチェスボードみたいなこの世界でいつか
あなたの事を見失う日が来ても
果てないこの盤上でまた出会えるかな?
その答えが待つ日まで 知らないままでただ息をする
Chessboard -Official髭男dism
主人公は別れや離れ離れになる瞬間がやってくることは避けられない現実であり、それが人生の中での一部であるということを受け入れているようです。
果てしない盤上、つまり広大な人生の中でいつかきっと出会いたい、出会えるといいな、という思いを持っているのでしょう。
未来のことや、本当に再び出会えるのかは誰にもわからない。だからこそ自分の人生を自分のペースで歩んでいきたいと思っているのかもしれません。
まとめ
今回はOfficial髭男dismの「Chessboard」の歌詞の意味を徹底解釈しました。
「Chessboard」は人生には様々なことが待ち受けており、時には辛く悲しいこともあるけれど、時が経てばすべてが自分の糧となっている、ということを伝えているようです。
また小さな出来事であっても意味があり、その出来事があるからこそ人生は楽しく、希望にあふれているのだということも伝えたいようでした。
生きていればいろいろなことを知ることができ、様々な人と巡り合える…。
頑張れ、という言葉は一切使っておらず、心に寄り添うような言葉が多く綴られており、未来への希望を持つことができる歌詞だと感じました。
歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。
これからもmusic.branchwithではOfficial髭男dismを追って行くのでぜひチェックしてみてください!