もう君が逝ったことは気づいてるんだ... ヨルシカ「言って」の歌詞の意味を徹底解釈
編集: ひいらぎ最終更新: 2020/9/19
言って。という曲名の意味を考察
「言って」 ってどういう意味でしょうか。
単純な言葉だけに、いろいろな解釈ができますよね。
主人公は何を「言って」欲しいのか。
私の個人的な解釈ですが、主人公は”君”に「僕はもうこの世にいないよ」と
「言って」欲しいのだと思います。
「まだ君が死んだことが信じられないから」教えて欲しいといった感じでしょうか。
言って。の歌詞の意味を徹底解釈
1番
言って
あのね、私実は気付いてるの
ほら、君がいったこと
あまり考えたいと思えなくて
忘れてたんだけど
盲目的に盲動的に妄想的に生きて
衝動的な焦燥的な消極的なままじゃ駄目だったんだ
あのね、私、実は気づいてるんだよ?君が死んだこと。
君が死んだことを受け入れてくなくて、考えないようにしてたんだけど。
何も見ないふりして、君が死んでいないと妄想しながら生きてきたけど
そんな生き方じゃダメだったんだ。
この曲には、主人公の「私」と「君」の二人の登場人物がいます。
ここの部分、「私」は「君」に「君が死んでしまったことは気づいてるんだよ?」と、伝えています。
人間誰しも、本当に好きな人や、大切な人が目の前からいなくなってしまうと現実を受け止めたくなくなりますよね。
主人公はそのように、現実逃避していたのでしょう。でも、現実逃避したままじゃダメだと今気付いたようです。
人生最後の日に君のそばにいられなくて悔しいな
きっと、人生最後の日を前に思うのだろう
全部、全部言い足りなくて惜しいけど あぁ、
いつか人生最後の日、君がいないことを
もっと、もっと、もっと もっと、ちゃんと言って
きっと、私が死ぬ前に思うのだろう。
あぁ、あの時、君が死ぬ前に色々伝えておけばよかったって。
いつか訪れるだろう私が死ぬ日、君がそばにいてくれないことを
もっと、もっと、もっと もっと、私に解らせて?
主人公は、「君」に伝えたいことが色々あったのでしょう。
でも、もう伝えることは「君」が死んでしまっているからできない。
そんな、切ない気持ちを歌っています。
絶対に伝えられないこと
あのね、
空が青いのってどうやって伝えればいいんだろうね
夜の雲が高いのってどうすれば君もわかるんだろう
言って
空が青いのって、死んでしまった君にどうやって伝えればいいんだろうね?
夜の雲が高いのって、どうすれば君に伝わるの?
2番
あのね、私実はわかってるの
もう君が逝ったこと
あのね、わからず屋って言うんだろうね
忘れたいんだけど
あのね、私もう知ってるんだよ?
君が天国に行ったこと。
「僕のことなんか忘れて」って君はいうだろうけど、
私は忘れられないよ。わからず屋っていうだろうけど。
ほんとは忘れて楽になりたいんだけどね。
ここの部分は「いったこと」から「逝ったこと」に変わっていますよね。
おそらくここで主人公は「君」が本格的に私の前から消えたことに気づいたのではないでしょうか。
そして、「君のことは忘れないよ」と主人公は「君」に言っています。
いつまでも君を想っているから
もっとちゃんと言ってよ
忘れないようメモにしてよ
明日十時にホームで待ち合わせとかしよう
牡丹は散っても花だ
夏が去っても追慕は切だ
口に出して 声に出して 君が言って
もっとちゃんと私に教えてよ?
私が忘れないように「僕は死んだ」ってメモに書いてよ?
(君のお墓の前の)牡丹が散ったとしても君は私の花だ
夏が去って秋になっても君を思い出すよ。
口に出して、声に出して。君がいう。
ここの部分、楽曲中ではテンポが上がり、主人公が吐露している様子を描いています。
主人公の「君が死んだことをわからせてよ」という切実な気持ちがうかがえますよね。
そして、後半の部分では「君のことは忘れられない」という主人公の思いを歌っています。
ちなみに追慕(ついぼ)という言葉は、亡くなった人、遠く去った人を思い出して懐かしく思うという意味です。
人生最後の日、君がいるなら愛を歌う...
そして人生最後の日、君が見えるのなら
きっと、
人生最後の日も愛をうたうのだろう
全部、全部無駄じゃなかったって言うから あぁ、
いつか人生最後の日、君がいないことがまだ信じられないけど
もっと、もっと、もっと、もっと もっと、もっと、もっと、
君が もっと、もっと、もっと、もっと もっと、ちゃんと言って
人生最後の日、君がそばにいるなら
きっと、私は君に愛の言葉を言うのだろう。
君を覚えていることが全部、全部無駄じゃなかったって言うから。
あぁ、でも君が人生最後の日いないことがまだ受け入れられない。
君がもっと、もっともっともっと...私にもういないことを教えてよ?
もし「君」が人生最後の日にそばにいたら、最後まで君に愛の言葉を言うだろう...
切ないですね。
曲の最後にして、主人公は「君」のことが好きだったことが明らかになりました。
「君」のことが本当に本当に好きだから、
主人公は「君」がいなくなったことを受け入れられないんですね。
「言って」という曲のまとめ
この、「言って」と言う曲には、
誰しも、どんなに愛していても、必ず大切な人とは別れがくる。
お互いに同意しての別れもあるし、突然別れが訪れることもある。
では、あなたは日常生活であなた自身が、大切な人を失う可能性があると考えたことはありますか?
当たり前のように大切な人が近くにいると思っていませんか?
どんなに嫌と思っても別れが訪れてしまうのはどうしようもないこと。
ではあなたはその別れまでに何をしますか?
と言うような隠れたメッセージがあるのでしょう。
こんな素敵な曲を世に生み出してくれたn-bunaさんに感謝を。