【Mrs. GREEN APPLE / インフェルノ】の歌詞の意味を徹底解釈 |アニメ『炎炎ノ消防隊 壱ノ章』主題歌に込められた思いを紐解く!
編集: ひいらぎ最終更新: 2023/3/19
TBS系アニメ炎炎ノ消防隊ってどんなアニメ?
TBS系アニメ「炎炎ノ消防隊」は、未来の東京である東京皇国が舞台となっています。
人々が原因不明の“人体発火現象”に襲われ、その犠牲者は焰ビトという炎の怪物となってしまいます。
そんな中、悪魔の足跡と呼ばれる発火能力を持つ少年・シンラは“焰ビト”に対抗する第8特殊消防隊に配属されることになります。
さらに彼と訓練校でのライバルであるアーサーが、第8特殊消防隊に配属され、共に戦いに身を投じていきます。
人類を守る使命を持つのが「特殊消防隊」。
鎮魂に必要なものは戦う強さだけでないことを知り、全身全霊で焰ビトとの闘いに身を投じていきます。
インフェルノという曲名の意味を考察
「インフェルノ」という曲名は、闇や炎、業火などからきていると考えられます。
歌詞中で永遠は無いという言葉があり、命の火が消えるその日まで歩いていくという意思を示しているようです。
人生や社会における苦しみや挫折といった巨大な壁にぶつかっても勇気を持って前に進むことや、地獄のような状況でも踏ん張る力を表現しているのではないかと考えられます。
インフェルノという歌詞の意味を徹底解釈
1番
何をしたらいいんだろう
照らすは闇
僕らは歩き慣れてきた日々も淘汰
夢は安泰な暮らしだが
刺激不足故にタラタラ
インフェルノ -Mrs. GREEN APPLE
最初のフレーズでは、日々の生活に慣れすぎて、淘汰されていくような感覚を表現しているようです。
自分たちが描く夢はごく普通の日常であることですが、実際にはその夢には遠い様子。
”刺激不足故にタラタラ”という言葉からは、退屈な日々を送っている感覚がひしひしと伝わってきます。
何かに刺激を求めているけれど、何をしていいか分からない、やる気が出ないと思っていることが表現されているのではないでしょうか。
暁の灯火
照らすは熄み
僕らの歩き慣れていた道はどこだ
時はたまに癪だが
温もりに包まれ只
インフェルノ -Mrs. GREEN APPLE
歌詞に出てくる”熄み”とは消えてなくなることや、火が消えるように滅びることなどの意味があります。
このようなことから、闇が深まっていく兆しを予感させており、かつてなじみのあった場所が、変わってしまっていることを感じているようです。
時間の流れが時に癪に感じることがあるけれど、それでもその時間は大切であり、何もかもを包み込んでくれる鎧のようだと伝えたいのではないでしょうか。
優しいメロディーが癒す
炎が立つ
導の方へ
思い出すは優しいメロディー
インフェルノ -Mrs. GREEN APPLE
ここでは、炎が立った先が目的地であると考えており、炎の中を向かって進んでいく様子が描かれています。
「インフェルノ」は炎炎ノ消防隊のオープニング曲でもあるため、アニメの描写を受けているのかもしれません。
厳しい場所へと向かう時に思い出すのは大切な人の声や歌声、そして笑顔。
主人公はたくさんの人に守られながら生きてきた、ということを実感しているのではないでしょうか。
命の灯り
永遠は無いんだと 無いんだと云フ
それもまたイイねと笑ってみる
輝けばいつかは光も絶える
僕らは命の火が消えるその日まで歩いてゆく
インフェルノ -Mrs. GREEN APPLE
1番のサビの部分です。
この部分では、永遠に続くものがないことを知り、それでも前向きに生きてゆく決意を表しているようです。
”それもまたイイねと笑ってみる”というフレーズからは、永遠というものがない事実は受け入れがたいし、とても辛いこと。だからこそ、無理やり笑って前向きに捉えようとしているのではないでしょうか。
物事には必ず終わりがありますが、生命の限りを尽くして生きることが大切であると伝えたいのかもしれません。
2番
知識がないことの自覚
ところで何故
僕らは思考を急に辞めているんだ
夢は安泰な暮らしだが
知識不足故にハラハラ
インフェルノ -Mrs. GREEN APPLE
2番最初のフレーズでは、自分たちが考えることを急に辞めた理由を探しているようです。
マニュアル通りに行動すれば、無駄に考える必要もなく、失敗もほぼありません。
人はいつの間にか「マニュアル」の世界に慣れてしまい、考えることを辞めてしまったのかもしれません。
ここではそういった危険性を示唆しているようであり、主人公は心が閉ざされたような感覚に襲われたようです。
夢はただただ平凡で幸せな1日を生きること。
けれども生きるためには知識が必要。
主人公は生きるための知識がないことにハッと気が付いたのでしょうか。
簡単に手に入るけれど
食せばYummy
ヨスガに縋り付いたまま朽ちて行くんだ
ここは業火の中だが
傷跡がヒリつき只
インフェルノ -Mrs. GREEN APPLE
このフレーズに出てくる”ヨスガ”は「欲望」や「身寄り」「手だて」などの意味があります。
前回のフレーズを受けるとするならば「手だて」という意味になりそうであり、簡単に手に入りはするものの、手だてばかりに頼っているといずれ朽ちてしまうのではないか、と伝えたいのではないでしょうか。
”ここは業火の中だが”というフレーズからは、苦しみの中にいることがわかり、なかなか痛みや過去の傷跡が忘れられず、苦しんでいる様子が描写されているように感じます。
固定概念という壁
水面が立つ
光の方へ
手を取るは新しいメモリー
夜空が分かつ
導の方へ
遮るは堅苦しいセオリー
インフェルノ -Mrs. GREEN APPLE
ここでは出口を探すために、手にしなくてはならないのは新しい記憶である、と伝えているようです。
ですが、光の方へと進もうとしても古い固定概念で閉ざされていて、過去の考え方や束縛になかなか逆らうことはできない様子。
せっかく自分で考えようとしたのに固定概念によって遮られ、考える意思をなくしかけているのかもしれません。
命を護り続ける
永遠は無いんだと 無いんだと云フ
やっぱ苦しいねと泣いてみる
風船もいつかは萎むか割れる
僕らは命の泉を護り続けて繋いでゆく
インフェルノ -Mrs. GREEN APPLE
このフレーズでは、人生の終わりを感じる瞬間について歌っているようであり、1番では”それもまたイイねと笑ってみる”という歌詞でした。
永遠はないとわかっているけれど、どうしても苦しいし、切ない。
だから無理やり笑わないで、気持ちのまま泣いてみよう…と主人公は思ったのではないでしょうか。
風船もいつかは萎れたり割れたりするように、私たちの命も有限。
だからこそ、私たちはお互いの命を繋ぎ、大切にしなければならないと歌われているように感じます。
別に平気
学びきれずに卒業
伝えきれずに失恋
遊びきれずに決別
面倒臭いが
地獄じゃあるまいし
インフェルノ -Mrs. GREEN APPLE
勉強も大してせずなんとなく卒業を迎えた人や伝えきれずに失恋をした人…など人にはそれぞれ歩んできた道があります。
どれも満足できる結果でないかもしれないし、いろいろあれこれ考えること自体面倒だな、と思ってしまうこともあるけれど、実際はそこまで重大な問題ではないと伝えているようです。
命を奪われるような「インフェルノ」ではない、そんな普通の日常を過ごしていると考えると、その問題に大げさにならずに済むかもしれませんね。
命の火を灯して
音が出る玩具も
痛みを飛ばす魔法も
全部僕にとっての宝物
永遠は無いんだと 無いんだと云フ
僕らは命の火が消えるその日まで歩いてゆく
インフェルノ -Mrs. GREEN APPLE
最後のフレーズでは、人生において大切なものについて歌っているようです。
幼い頃、ピーピー音がするおもちゃで遊んだこと、「痛いの痛いの飛んでいけ!」と魔法をかけてもらったこと、どれもすべて自分にとっては大切な宝物。
今まで歩んできた道は決して無駄ではなく、いろいろな人に愛されてきたと主人公は感じているのではないでしょうか。
永遠というものはないけれど、命の火が消えるその日まで自分たちは歩み続けなければならないと伝えているようです。
まとめ
今回はMrs. GREEN APPLEの「インフェルノ」の歌詞の意味を徹底解釈しました。
「インフェルノ」は、何かが失われてしまうことを認めつつも、それでも前に進み続けなければならないという強い意志を表現しているようです。
主人公は死が不可避であること、永遠というものはないことを認めながらも、人生の中で自分にとって重要なものを見つけ、生きていこうとしている様子がうかがえました。
自分の命が燃え尽きるその日まで、自分の宝物を守りつつ前進していくことを決意したようであり、生きることの意味やその目的について考えさせられる歌詞でした。
歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。
これからもmusic.branchwithではMrs. GREEN APPLEを追って行くのでぜひチェックしてみてください!