【YOASOBI / ハルカ】の歌詞の意味を徹底解釈 |短編小説『月王子』を元に作られた、マグカップ目線の歌詞を紐解く!
編集: ひいらぎ最終更新: 2023/5/17
短編小説『月王子』はどんなお話?
福岡・天神の雑貨店に友人と遊びに来ていた中学2年生の遥は、少し変わったセンスの持ち主。
たまたま入った雑貨屋「ファイン」の棚の一番奥にいる僕=マグカップを見つけます。
マグカップはお店に置かれてから5年以上も誰にも買われることがなく、ボディーに描かれている「月の王子さま」を見て、いろいろなお客さんに「星の王子様の偽物じゃん」と言われ続けていました。
もう廃棄されるんだろうな…と思っていたところ、「これ、好きかも」と遥が購入してくれます。
マグカップは遥に「おもしろい」と言われた言葉がとてもうれしく、何がなんでも遥のために役に立ってやると勝手に約束し、遥が大人になってからも見守り続けます。
マグカップと遥はどんな関係を築いていくのか…。
最後はほんの少し泣けてしまうお話です。
ハルカという曲名の意味を考察
「ハルカ」は、「遥か」という意味と小説に出てくる女の子「遥」から来ているようです。
歌詞の中でも「離れた街にも」というフレーズが登場しています。
そのため、遠くにいる大切な人や遠い記憶を思い出すような切なさや懐かしさが表現されていると考えられます。
ハルカという歌詞の意味を徹底解釈
運命の出会い

思い出すのは
出会った日のこと
誰の元にも帰れないボクを
見つけ出してくれた
救い出してくれた
忘れることない君の笑顔
ハルカ -YOASOBI
この歌詞は自分を救い出してくれた君に対しての想いが綴られているようです。
主人公は今まで自分の居場所を見つけることができなかったのでしょう。
いつもぽつんと一人だった主人公を救い出してくれたのは、君であり、その時の笑顔は忘れることができないようです。
小説から考えるとボクはマグカップであり、君は遥なのでしょう。
遥と出会った時のマグカップの心境が描かれているのではないでしょうか。
共に歩んだ日々

暮らしのすきま
よふけの祈り
いつでも君と共に歩いてきたキセキ
つらいことも
うれしいことも
分かち合えるそんな
日々よ
ハルカ -YOASOBI
日々の暮らしから漏れる光、枯れた草花の匂い、遠くの鐘の音。
そんな音色が重なり合い、静かな夜の町を彩っているようです。
そんな夜に、一人で祈りを捧げようとしているのでしょう。
別れ、悲しみ、不安…いろいろな気持ちも、共に分かち合ってきたことはキセキであると感じ、これからも力をもらい、歩き続けたいと考えているようです。
つらいことも、うれしいことも全て共に分かち合い、助け合って歩んできた日々が、主人公の心に強く残っているのではないでしょうか。
幸せの一瞬に感謝を込めて

ふりかえれば数え切れない
思い出があふれ出してくる
だれにも見えないところで
がんばってる
君のそばにいられること
それだけで
こんなにほら幸せなんだよ
こみ上げてくる
想いはただ
ありがとう
ハルカ -YOASOBI
この部分は感謝の気持ちや幸せな気持ちを表現しているのでしょう。
過去にあったたくさんの思い出が、今でも心の中に残っていて、それらがふと蘇ってくるということを綴っています。
大切な「君」は人知れず頑張っており、主人公はただ静かにそばにいるのでしょう。
どんな時も君のそばにいることができる、そのことが主人公にとっての幸せであるようです。
感謝の気持ちに溢れており、この想いを大切にしていこうとする強い決意が感じられます。
春の旅立ち、君と共に

訪れた
よろこびの春は
旅立ちの季節
はなれた街にも
連れ出してくれたね
ひとり不安な日々に
さみしそうな君に
送るエール
ボクがついてるよ
ハルカ -YOASOBI
春は新しい出発を意味する季節です。
この歌詞には、人知れず頑張ってきた君によろこびの春が訪れた様子が描かれており、おそらく実家から離れて一人暮らしを始めるのでしょう。
その時にも主人公を連れ出してくれ、とてもうれしかったようです。
いつでも一緒にいたいという想いは自分だけでなく、相手もそう思ってくれていたことに感謝し、これからもずっとそばにいるし、寂しい時は支えるから、と思ったのではないでしょうか。
輝く君と共に歩む未来へ

楽しいことばかりじゃない日常に
あふれだした君の涙
それでも
前を向いて歩いて
そうやって大人になってく
君のそばにいられること
君のよろこびは
ボクのよろこびで
君の大切が幸せが
いつまでも君とありますように
ハルカ -YOASOBI
楽しい時ばかりじゃない毎日。君は泣くこともあったけれど、そんなときでも君は前を向いて歩いている、と主人公は感じていたようです。
それが、大人になるということなんだよ、とも思っており、どんな時も静かに見守っていたのではないでしょうか。
そして主人公自身も君のそばにいて、君と共に歩んでいくこと。君が幸せであれば、それがボクの喜びでもある、と感じたのでしょう。
君が大切にしているものや、幸せになるためのものが、いつまでも君と共にあることを祈り続けるよ、と思っているようです。
あふれる笑顔で

ねえ
君のそばにはもう
たくさんの愛があふれてる
だから今は
どうか泣かないで
あの日のように笑顔で
ハルカ -YOASOBI
「ねえ」という呼びかけから始まるこの歌詞は、相手に話しかけるようなやさしい言葉遣いから始まります。
すでに君のそばには愛がたくさんあることを伝えており、どうか泣かないで笑顔でいて欲しいと願っている様子が描かれているようです。
”あの日”とは主人公と君が初めて出会った日のことを指しているのでしょう。
小説では出会いから、別れまでが描かれており、もうすぐ君とのお別れが迫っている部分を表現しているのではないでしょうか。
永遠の感謝と愛

ふりかえればいくつもの
思い出がよみがえってくる
だれにも見えないところで
流した涙もほら
今の君につながってる
たくさんの愛につながってる
こみ上げてくる
想いはただ
ありがとう
いつまでも
幸せで
いつまでも
愛してるよ
ハルカ -YOASOBI
昔のことを振り返ると、たくさんの思い出がよみがえってくるようです。
誰にも見えないように流した涙も今の君を形作っているんだよ、と主人公は伝えたいのでしょう。
そして、ボクはずっと幸せであり、これからも君のことを愛していくというメッセージが込められているようです。
今ここにいる人々との交流や、過去に出会った人々との縁など、すべてがつながっていて、それが幸せにつながっているということを伝えたいのではないでしょうか。
まとめ
今回はYOASOBIの「ハルカ」の歌詞の意味を徹底解釈しました。
「ハルカ」は、自分自身や周りの人と過ごした思い出や涙が、今の自分やたくさんの愛につながっていることについて歌われているようです。
感謝の気持ちが歌詞に込められており、いつまでも幸せであり、愛しているという気持ちが表現されていたのではないでしょうか。
人生で過ごした様々な瞬間を思い返し、それらが今の自分や周りの人へとつながっていることを大切にしたいというメッセージが込められているように感じました。
歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。
これからもmusic.branchwithではYOASOBIを追って行くのでぜひチェックしてみてください!