映画『ミステリと言う勿れ』ってどんな映画？

『ミステリと言う勿れ』は、天然パーマの大学生が事件を解いていく物語で、大人気漫画が原作となっています。2022年にはフジテレビ系列でドラマ化され、主人公が発する何気ない言葉に癒され、心が解きほぐされると話題になりました。

今回は原作の中でも人気が高い通称”広島編”が元となっており、広島を訪れた主人公・久能整は、代々遺産を巡る争いが起きている名家・狩集家の遺産相続事件にまきこまれていきます。

事件の謎が整の言葉によって紐解かれていくのですが、遺産相続には隠された真実が…。

今回もまた整の言葉にハッとさせられ、「心が整う」こと間違いなしの映画になっています。

硝子窓という曲名の意味を考察

「硝子窓」の歌詞には、夢を追い求め未知の世界に向かうことの美しさが書かれているようです。

曲名の「硝子窓」は象徴的な要素として用いられているようであり、過去にあった失敗や運命に逆らえないことのもどかしさを突破するための手助けするものとして選ばれたのではないでしょうか。

「硝子窓」は映画のために作られた楽曲。MVは、TVドラマ版で主題歌となった「カメレオン」MVの続編になっていて、その後のストーリーが描かれているんだそうですよ！1つ1つの音色が優しく、そして美しいと感じる楽曲の歌詞を紐解いていきましょう！

結衣

硝子窓という歌詞の意味を徹底解釈

未知の世界へ

ねえ　お願いこの手を牽き寄せ
幸せの向こう側まで連れてってよ
このまま人波に溺れそうだわ
硝子窓に滲むあなた尻目に
有り触れた夜に飲まれてくわたし

硝子窓 -King Gnu

主人公は相手に幸せな未来に導いてほしいと願っているのでしょう。

"幸せの向こう側まで連れてってよ"というフレーズからは、幸せを追求し、その幸せがどこか遠くにあると信じている様子がうかがえます。

ここに出てくる”硝子窓”は過去や運命を象徴しているようでもあり、主人公はその硝子窓を通して過去の出来事や人々を振り返り、何かを見つめている様子がうかがえます。

このままでいいわけないよね、と思いながら日々を過ごしているのかもしれません。

支えてくれた

お守りにしていた
頼りない運命を
失くした時に
何に縋ればいい
張り裂けそうな時
亡くした言葉を何時だって
あなたは探し出してくれた

硝子窓 -King Gnu

主人公は不安に感じていた時間も、自分を維持するためにとても大切に感じていたのでしょう。その時間さえ失った時、どうすればいいのかわからなくなっているようです。

"失くした時に 何に縋ればいい"という部分からは、何に頼るべきか、どのように進むべきかについて悩んでいる様子がうかがえます。

さらにそんな風に感情が限界に近づいている時、「あなた」が支えてくれたとも記されており、不安定な状態な自分をそっと支えてくれたことに対して感謝の気持ちを持っているのではないでしょうか。

きっと乗り越えられる

心の軋む音を奏でて
乾いた痛みの数を数えて
僕等は大人に成ってゆくものよ
だから泣かないでくれよハニー

硝子窓 -King Gnu

"乾いた痛みの数を数えて"というフレーズでは、今まで経験した辛いことを思い出し、その経験が自分たちを形作ってきたと感じている様子がうかがえます。”乾いた痛み”は過去の傷や苦しみを示しており、そのことが成長させてきたと感じているのでしょう。

痛みを知ることで大人になっていくんだよ、強くなっていくんだよ、とも考えており、今辛くてもきっと未来に向けて乗り越えて行ける、と思っているのではないでしょうか。

弱さを受け入れ傷ついたことも成長する一つの過程だ、と伝えたいのかもしれません。

今日だけ忘れてみたい

ねえ　お願い高速を飛ばして
悲しみの向こう側まで連れてってよ
今日だけは総てに糸目は付けないの
硝子窓に映るあなたはわたし
他人事では居られないあなたはわたし

硝子窓 -King Gnu

主人公は現実の世界から抜け出して、未知の未来に行きたいと願っているのでしょう。

今日だけはいろいろな制約や縛りを気にしないで、自由に生きてみたいと思っているようです。

過去や将来への不安を一時的に忘れてみたいのかもしれません。

"硝子窓に映るあなたはわたし”という言葉からは、主人公と相手との結びつきを強調しているようでもあり、主人公は相手と自分が一体であり、運命や感情的な結びつきを通じて互いに寄り添い合っていると思っている様子がうかがえます。

弱いことは決して負けじゃない

誰かが決めた宿命や
変えられない運命の中で
生き抜く意味を探し続けたい
弱さは負けじゃない
壊れたら直せばいいよ
誰もが一悪を以って歪さ笑って

硝子窓 -King Gnu

フレーズに出てくる”宿命”は過去の出来事や他の力によって成り立っているものであり、変えることは難しいとされています。一方で”運命”は個人の努力や外部の要因によって形成されると考えられており、その人の行動や選択によって変化する可能性があると言われています。

ここではそういったことを主人公は理解した上で、生きることに対して目的や意味を見つけたいと願っている様子が綴られているのでしょう。

弱くても間違ってもまた立ち直ればいいとも思っており、"誰もが一悪を以って歪さ笑って" という言葉からは、いろいろな人が自分の欠点や間違いを受け入れて、それに笑顔で向き合うことができたなら、と感じている様子がうかがえます。

ありのままで

あなたはわたしで
どこまでもちがって
あなたはわたしで
いびつそのままで

硝子窓 -King Gnu

主人公は相手（"あなた"）を通じて自分自身を見つけ、理解しようとしているのでしょう。

鏡のような鏡じゃないような似ているような似ていないような不思議な感覚なのかもしれません。

それぞれ違った性格であり、異なる経験をしてきて価値観も違うから、それぞれの良さがあるのだ、とも感じているのでしょう。

”いびつそのままで”という部分は、人々は完璧である必要はなく、その個性的な側面が魅力的であるという意味が込められているのではないでしょうか。

出会いがもたらす

ねえ　お願いこの手を牽き寄せ
誰も知らない街まで連れてってよ
群像劇が孕むミステリーを愛したい
独りでは成り立たない
煩わしき愛おしきこの世界

硝子窓 -King Gnu

"群像劇が孕むミステリーを愛したい" という部分では、いろいろな人が関わっているドラマやミステリーのような状況を楽しみたいという願いが綴られているようです。他の人との交流が新しい経験とミステリアスな要素をもたらすと考えているのではないでしょうか。

また”煩わしき愛おしきこの世界”というフレーズは、現実の世界が時に煩わしいこともあるが、同時に愛おしいこともあるという相反する感情を表現しているようです。

生きていくことは難しいことも多いけれど、生きていればいろいろなことを知ることができるし、美しさについて知ることもできると主人公は考えているのかもしれません。

お互いに寄り添い合って

ねえ　お願い高速を飛ばして
悲しみの向こう側まで連れてってよ
今日だけは総てに糸目は付けないの
硝子窓に映るあなたはわたし
他人事では居られないあなたはわたし

硝子窓 -King Gnu

"他人事では居られないあなたはわたし"というフレーズは、硝子窓を通じて結びつきと共感を表現しているようです。

硝子窓は他の人や外部の世界を通じて自己を見つめるためのシンボル的な意味があるようであり、”あなた”と”わたし”の境界があいまいであると考えているのでしょう。

あなたとならいろいろなことを乗り越えていくことができる、と感じているのかもしれません。

まとめ

今回はKing Gnuの「硝子窓」の歌詞の意味を徹底解釈しました。

「硝子窓」は弱いことは悪いことではい、ということを伝えているように感じました。

運命や宿命がどれだけ強力であっても、それを受け入れ、乗り越え、変えることの重要性を強調しているようでもあり、弱さが成長へと結びついていくというメッセージが隠されている気がしました。

さらに他の人との結びつきも描かれており、人は一人では生きていけないこと、お互いに違った部分を認めて共感していくことの大切さについても綴られていると感じました。

歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。

これからもmusic.branchwithではKing Gnuを追って行くのでぜひチェックしてみてください！