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【Ado / マザーランド】の歌詞の意味を徹底解釈 |TBSの北京オリンピック中継を盛り上げた曲の歌詞を紐解く!

編集: ひいらぎ最終更新: 2023/4/9

マザーランドという曲名の意味を考察

この歌詞からは、曲名「マザーランド」は「故郷」という意味があると思われます。

「マザー」という言葉は、「母親」という意味や愛情深い存在を指すこともありますが、この曲では罪悪感や後悔を表す言葉として使われているようです。

「マザーランド」は「TBS系スポーツ2022」テーマソングに起用された曲。北京オリンピック中継にも使用されており、新しいスタイルの応援歌のようなんですよ!どのような応援歌なのか紐解いていきましょう!

結衣

マザーランドという歌詞の意味を徹底解釈

許しの大地

マザー マザー 許してくれますか
大いなる愛でも 
消せないバツを

マザーランド -Ado

この歌は、自分自身に向けて”マザー マザー”と問いかけながら、自分が犯した過ちや失敗について後悔や罪悪感を抱いている様子が伝わります。

自分が償おうとしても取り消すことはできない過ちや失敗があるのでしょう。

大きな愛に支えられたり努力をしたとしても、取り消すことができない過去の過ちや失敗を歌っているようです。

割り切れない思い

はなから愛されないと知れるならば楽だったんだ
そんな後ろを向いた私はちゃんと地獄に堕ちましたか
ああ 私は世界中に疎まれ憎まれ生きていくと
割り切れたら本当にどれだけ良かったんだろうな

マザーランド -Ado

主人公は、自分を受け入れてくれない世界で生きていることに疑問を感じているようです。

そんな人生を振り返られながら、自分自身を受け止められない苦しみを感じているのでしょう。

「地獄に堕ちた」と表現されるほど、主人公の感情は苦しさに満ちているようです。

自分が嫌われ者だと認めることができたなら、今より心が軽くなったのに、とも感じているのかもしれません。

期待に添えない

多種多様な物語(ストーリー)にも いずれはさ 飽きがあってさ
そのうちのひとつに収まる器にゃなりたかないけど
溢れんばかりの期待がそのフチからはみ出すときに
『こぼしたらきちんと拭けよ』と見下すような視線に
耐えきれず逃げ出した心臓

マザーランド -Ado

誰かの箱に収まりたくない主人公は、多種多様な「人」の物語に触れてきたようです。

一つのストーリーに飽きが訪れても別のものが待っており、さらにそのストーリーには一つとして自分に当てはまるものがない、と感じたのでしょう。

自由な存在でありたいだけなのに、他人からの期待が高まりすぎてしまうことがあると記されています。

見下されるような状況に耐えきれず、主人公の心は逃げたいと感じたのかもしれません。

自分の居場所

楽園じゃない ここは楽園じゃない
誰かの顔をうかがうだけの未来
楽園じゃない ここは楽園じゃない
いま向かうよ 私の Motherland
劣勢らにラブを

マザーランド -Ado

「ここはすばらしいところだよ」と言われていたのに、決して楽園とは言えない場所で、誰かの顔色を気にしながら生きる未来が待っている。

だからこそ自分だけの Motherland (自分の生まれ育った街)を求めて、困難に立ち向かっていく、と主人公は決心したのでしょう。

決して平たんではない道のりだけれど、劣勢の中でも、愛を武器に戦っていくと心に決めたようです。

流浪の果て

生まれた場所なんて知らない知らぬまま歩いてきたんだ
いつの日か夜汽車に乗って何処にも帰れなくなった
あなたへの怒りや苦痛もさぞかし立派な燃料になると
前を向ければ私は天国にいけますか

マザーランド -Ado

主人公は、自分が生まれた場所を知らずに生きてきたようです。

それでも自分自身をコントロールしながら生きてきたのですが、いつの間にか辛いことを吐き出せる場所がなくなってしまったのでしょう。

自分が帰ることができる場所がなくなっても、「あなた」への怒りを糧に生きていくことができるんだ、と思ったようです。

怒りの感情がある状態では天国にいけるわけではないけれど、それでも前をむけば天国に行くことができるのだろうか、と感じているのかもしれません。

誰かそばにいてほしい

情状酌量の余地無し
うっせえわじゃ済まない現実
若さ故の過ち 片付く哀しい道化師
ロンリーロンリーと鳴いて
ホームシック シック シックと泣いた
あの日の夜汽車も
相乗りできる人がいたら

マザーランド -Ado

”情状酌量の余地無し”と始まるこの歌詞は、主人公が直面している過酷な現実を描写しているようです。

若さ故の過ちや道化師のような哀しい状況に直面した主人公は、独りぼっちだなとしみじみ思ったり、誰かに聞いてもらいたいと思ったこともあったようです。

悲しい夜、行く当てもなく乗った汽車に、もし寄り添ってくれる人がいてくれたらな…としみじみ思っているのではないでしょうか。

見つけたい、自分の居場所

ひとりきりでも動く心臓
楽園じゃない ここは楽園じゃない
誰かの顔をうかがうだけの機械
帰りましょう この歌が標
何処にあるの 私の Motherland
劣勢らにラブを

マザーランド -Ado

この歌詞は、孤独と絶望感が混ざり合った状況を表現しているようです。

主人公はただ日常を生きるだけの状況となっており、ここは自分の居場所ではないと感じたのでしょう。

もう誰かの顔をうかがうだけの「機械」のようになりたくない、と思ったようです。

ですが自分の居場所がある”Motherland”に帰りたいけれど、いったい自分の居場所がどこにあるのかわからない、と記されているようです。

最後に”劣勢らにラブを”という言葉が出てきますが、これは「苦境にある人たちにも愛を注ごう」というメッセージが込められているのかもしれません。

罪を許してもらえますが?

マザー マザー
一度付いたら
後戻り出来ず消せないバツ
マザー マザー
許してくれますか
大いなる愛でも消せない罰を
劣勢らにラブを

マザーランド -Ado

ここではマザーに許しを請う主人公の姿が垣間見えます。

ここでのマザーは「女子修道院長」をイメージしているのでしょう。

自分がした行動に対して、許しを得られるだろうか?という疑問を持っているようであり、たとえ大きな愛があったとしても、自分が背負う罰がなかなか消えないことを表現しているようです。

自分の置かれている状況は最悪かもしれないけれど、それでも愛おしい1日なのかもしれません。

闇を越えたい

ゲームオーバーなんて認めない
カンテラを灯す トンネルの先に
心臓尽きるその日までは
温もり失くした薄い毛布みたいな
希望と水でやり過ごすんだ

マザーランド -Ado

”ゲームオーバーなんて認めない”とは、自分があきらめずに戦い続けるという決意を表現しているようです。

暗闇の中でも前に進み続けるために自分で光を照らす決意も見えており、自分が最後まで生き抜くという覚悟があると伝えているのでしょう。

自分の中で、温もりや希望が失われてしまったような感覚があるけれど、なんとか日々を過ごすんだ、と決めたようです。

やっと見つけた

楽園だろう そこは楽園だろう
歌い踊る 液晶の檻の中
ああいつまでいれるの?
見つけたんだ 私の Motherland
劣勢らにマルを
優勢らにバツを

マザーランド -Ado

このフレーズには”歌い踊る液晶”というフレーズが出てきていますが、現代のSNSや動画アプリなどが連想されます。

人々が歌い踊る光景を見ながら、いつまで自分がその中の世界にいるのだろうと考えたのではないでしょうか。

”液晶の檻”の中は居心地がいいかもしれないけれど、そこは自分の居場所ではないんだよ、と伝えており、自分の感情の中で、楽な道はバツ、険しい道はマルを考えたのかもしれません。

自分がMotherlandになるよ

楽園じゃない そこは楽園じゃない
誰かの顔をうかがうだけは嫌
楽園じゃない そこは楽園じゃない
おいで 私が Motherland になるよ
劣勢らにラブを

マザーランド -Ado

”Motherland”は、「母国」や「母権・母性原理が根底にあり、国家全体を牽引する思想・信仰」という意味合いがある言葉です。

このフレーズでは、”Motherland”を理想的で行き過ぎた社会(楽園)に見立てているようであり、そんな場所には行きたくないという主人公の思いが歌われているようです。

今までの歌詞では自分の居場所が分からず戸惑っており、やっと見つけた、ということが記されていましたが、ここでは”おいで”と自分と似たような境遇の人を呼んでおり、主人公の心が強くなった様子が垣間見えます。

複雑な心

マザー マザー
一度付いたら
後戻り出来ず消せないバツ
マザー マザー
許してしまえたら
大いなる愛でも消せない罰を

マザーランド -Ado

フレーズに出てくる”一度付いたら後戻り出来ず消せないバツ”というのは、失敗や過ちを犯した時にその後影響が残ってしまうことや、人との関係性、自分自身との戦いなど様々なものを表現しているのではないでしょうか。

またそれらのものを許してくれるように願うけれど、自分の過ちを責める自分の心にも罰を与える、といったような複雑な感情を抱えているようでもあります。

劣勢でも愛したい

劣勢らにラブを
劣勢らにラブを
朝までそばで歌うから
大いなる愛でも
消せないラブを
劣勢らにラブソングを
劣勢らに明日を

マザーランド -Ado

最後のフレーズでは、不利な状況でも、苦しい状況でも相手や自分の心を守ることをテーマにしているようです。

ずっと一緒にいて支え合いたいという思いが込められており、大いなる愛でも消せなかった罰だけれど、その大いなる愛は、大切な人、そして自分への「愛する思い」を消すことはできないという意味なのでしょう。

困難な状況でも一緒に未来を歩みたいという願いが込められているのではないでしょうか。

まとめ

今回はAdoの「マザーランド」の歌詞の意味を徹底解釈しました。

「マザーランド」の歌詞は、主人公が自分が愛されていないことを知ってしまい、辛いことがあっても帰る場所がないと感じているところから始まります。

どうしようもなく切ない気持ちになるのですが、最終的に生きることを決め、希望を見出したようです。

大きな愛を知らず消せない罪を抱えている主人公は、やがて自分だけでなく他人に対しても「大いなる愛」を注ぐようになり、苦しみや孤独を共有するようになったのではないでしょうか。

歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。

これからもmusic.branchwithではAdoを追って行くのでぜひチェックしてみてください!

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