【みゆな/ガムシャラ】の歌詞の意味を徹底解釈 | ブラッククローバーの主題歌に起用された曲を考察!
編集: ひいらぎ最終更新: 2020/9/19
ガムシャラってどんな曲?
「ガムシャラ」はみゆなによるアニメ「ブラッククローバー」第5クールの主題歌です。
歌唱するみゆなはなんと16歳の女子高生シンガー。
胸の奥まで届くような唯一無二の深いハスキーボイスは現役高校生とは思えない程の迫力があります。
「ガムシャラ」も若者だからこそ表現できる心の葛藤と計り知れぬ衝動を描いた全力ソングとなっています。
歌詞の中では少年少女のひたむきに夢へと躍動するまっすぐな姿が印象的。
「ブラッククローバー」ともリンクするエモーショナルな歌詞と疾走感溢れるパワフルなメロディーは音楽ファン、アニメファンともに必聴です。
ガムシャラという曲名の意味を考察
「ガムシャラ」は元来「我武者羅」と書き「一つの目的に向かって夢中で取り組む様子」という意味を持つ言葉です。
そんな言葉を用いることで、「魔法帝になる」という夢を追うブラッククローバーの主人公・アスタと「歌手になる」という夢を持つ女子高生シンガー・みゆなのガムシャラにひた走る姿が浮かぶタイトルになっています。
タイトルから疾走感溢れる「ガムシャラ」は、アスタと年齢や境遇の似たみゆなだからこそ表現できた夢を追う者への応援ソングとも言えますね。
ガムシャラの歌詞の意味を徹底解釈
1番
じりじりと唸るアスファルトに
溶ける夢、集る蟻の群れが
正しく生きる本能ならば
なぜあたしはここにいるの?
夢さえも溶かし消してしまいそうな熱いアスファルト。
夢の残骸の周りで蟻のように無意味に地を這うことが正しいとされるのならば、どうして私はそうしないのだろう。
Aメロから熱気溢れる歌詞が繰り広げられています。
ここでは夢に破れた大人たちを「溶ける夢、集る蟻の群れ」で表現しているようです。
そんな蟻たちとは対照的に夢を追い続ける自分。
何が正しいのか。自分は間違っているのだろうか。
そんな夢を追う中での焦りや葛藤が歌われています。
期待通りなど ごめんなの
自分でやれるからさ
大人の思い通りになんてなりたくない。
自分の決めた道を、自分の力で突き進む。
大人に敷かれたレールを進むことは簡単で安心します。
それでもそんな甘えは捨てて、自分の信じた道を自分の力だけで進む。
そんな強い意志と夢への熱意が伝わります。
どうだっていい理屈ばっか張り付いた
ハリボテの世界を生きてく
誰かのためじゃない 今はまだ
自分に追いつくまで
つまらないルールに埋め尽くされた偽物だらけの世界で生き続ける。
誰かのために頑張るんじゃない。
今はまだそんな余裕はない。
理想の自分になれる日までは。
夢を叶えるためには不条理に溢れるこの世界で生き続けなければいけません。
魔法帝を目指すアスタにも宮崎からシンガーを目指すみゆなにも、つまらないルールや心無い悪意に押しつぶされそうになった経験があるのでしょう。
それでもそんな現実で夢を諦めない強さを忘れません。
また「誰かのためじゃなく 今はまだ」というフレーズも衝撃的。
「誰かのため」に夢を追うのではなく、「自分のため」に夢を叶える。
そのためにも掲げた夢や理想に自分が追いつくまでひたむきに努力しなければいけない。
そんな素直で真剣な想いが歌われています。
2番
立ち止まることが罪かのように
今日も忙しなく動く街は
世界は休むことなく変化を続ける。
一度足を止めてしまえばもう追いつけない感じてしまう。
世界は回り続け状況は変わりつづけます。
不安定で未確定な夢を追いかけるには、一度でも立ち止まることは許されません。
走り続けなければ置いていかれてしまう。
そんな焦りや葛藤が描かれています。
焦りに飲み込まれそうな夜
見上げた空に星ひとつ
焦って上手くいかない。
不安でたまらない夜でも、たっちひとつの夢だけは光り続けている。
焦りや不安ばかりが募ってしまい夢を見失ってしまいそうになる夜もあります。
そんな夜に「見上げた空に星ひとつ」というフレーズ。
ここでの星は主人公の持つたったひとつの夢のこと。
アスタなら魔法帝、みゆなさんならシンガーになるという夢ですね。
どれだけ真っ暗な夜でも夢だけは輝き続ける。
厳しい世界で夢を追う若者たちの確かな希望が描かれています。
進めって言うけど
どちらが前かさえもわからないよ
前に進めと大人たちは無責任に言うけれど、この道が正解かもわからないから不安になってしまう。
主人公の自信の無さや不安が覗くパートです。
夢を叶えるために今のままのやり方で正解なのか。
どうすれば夢が叶うのか。
未だわからず手探りの状態が続きます。
どうだっていいよ明日なんて今だけを
確かめながらしか生きれない
誰かのせいになんてしたくない
自分の生きる道は
明日とか、未来のことなんて考えなくていい。
ただ今だけを一所懸命に生きよう。
自分の将来は自分の力で切り開く。
間違いや失敗を誰かのせいにしないために。
未来のことなんて打算せずに、瞬間瞬間を全力で過ごす。
そんな刹那的とも言える生き方はいかにも少年漫画さながらです。
今だけを自分の力で生きて夢まで必ず辿り着こうとする。
そんなエンジン全開でパワフルな歌詞は、夢に向かって突き進む強い衝動を私たちに与えます。
小さく丸まって
なにを怖がってるの?
何かに怯えてうずくまる人がいる。
怖いのなんて当たり前だよ。
それでも進んでいかなくちゃ、夢は叶わないんだよ。
不条理溢れる厳しい世界では、傷つき夢を諦めて立ち止まってしまう人も少なくありません。
それでも痛みを受け入れて進んでいくしか夢を叶える方法はありません。
そんなメッセージは、たった16歳でシンガーという夢に進んでいくみゆなさんが歌うからこそ強く響きます。
どうだっていい理屈ばっか張り付いた
ハリボテの世界を生きてく
誰かのためじゃない 今はまだ
自分に追いつくまで
一度解釈したので割愛します。
幼い頃から掲げた夢、そして理想の自分になるために奮起する姿が描かれたサビです。
「自分に追いつくまで」というフレーズは主人公の必死な想いを想起させ、心を揺さぶります。
ガムシャラで地面蹴飛ばした
体中の声が翼広げて
どんな未来も舞うよ 風受けて
自分を追い越すまで
夢に向かって夢中で走り出した。
体の中を駆け回る衝動は夢に届くための翼となる。
どんな困難な未来でも、向かい風を追い風にして空高く舞い続けるように美しく生きよう。
あの日掲げた理想の自分を超える日を夢見て。
タイトルになっている「ガムシャラ」というワードがついに出現しました。
一つの目的に向かって夢中で取り組む様子、という意味でしたね。
「夢を叶えたい!」そんな湧き立つ衝動は、夢を追う勇気となり、いつか一つの目的へと届く。
どんな困難が待ち受けていようと主人公の想いは変わらない。
そんなビジョンが爽快に描かれています。
また、今までのサビで「自分に追いつくまで」というフレーズだった部分が最後の最後で「自分を追い越すまで」に変化しています。
理想を叶えるだけじゃなく、超えていく。
未来を想像よりも素晴らしいものにする。
そんな輝く未来を想起させる希望に満ちたラストのサビです。
まとめ
葛藤を抱えながらも一つの夢に向かってひた走る少年少女の姿が描かれた「ガムシャラ」。
鮮烈な才能に溢れる女子高生シンガー・みゆなの熱い歌声とメッセージが印象的な疾走感溢れるナンバーとなっています。
少年漫画の王道を征く「ブラッククローバー」の世界観ともぴったりマッチした一曲でしたね。