【宇多田ヒカル / Addicted To You】の歌詞の意味を徹底解釈 ｜
編集: ひいらぎ最終更新: 2023/2/8
Addicted To Youという曲名の意味を考察
曲名のタイトルである「Addicted To You」は、「あなたに夢中」、「あなたに首ったけ」という意味がありますが、実はかわいらしい意味ばかりではないんですよ。
タバコやお酒など何かに依存しているという意味もあり、この曲では主人公が相手に対して依存する一歩手前の気持ちが表現されています。
歌詞の中にもところどころに「Addicted」と出てきますが、歌詞の中に含ませることにより、より一層夢中になっている様子が伺えます。
結衣
Addicted To Youという歌詞の意味を徹底解釈
1番
切なさと強がりを抱えた心
別に会う必要なんて無い
しなきゃいけないこと沢山あるし
毎日話す必要なんて無い
電話代かさんで迷惑してるんだ
Addicted To You -宇多田ヒカル
この節では、主人公の心の中を表現しているようですね。
恋人と付き合っている時、一度はこう思う人も多いのではないでしょうか。
会いたいし話もしたいけれどあえてそう思わず、逆に強がって見せている様子が垣間見えます。
本当はやることだってそんなにないし、電話代だって気にならない…。
けれどそう思わずにはいられない、主人公の強がりがむしろ切なさを感じます。
不安を乗り越えたい
変わらない愛情なんて無い
不安があるから強くなるし
二人のこと誰にも言わない
子供じゃないんだから
どこまでも続く道じゃない
だったら他を選べばいいのに
Addicted To You -宇多田ヒカル
この部分では、「安定しない愛情は存在しない。不安を感じるからこそ、強くなれる」と記されています。
ですがこの言葉は強さの表れ、というよりも逆に不安定な心を示しているのではないでしょうか。
そのあとに続く「子供じゃない」「ほかを選べばいいのに」は、自分に言い聞かせているようにも思え、不安な気持ちを乗り越えたいけれどうまく乗り越えられない、素直になれない主人公の気持ちが描かれているようです。
頭でわかっていても心はついていかない
笑える話 傷つけられても
I'm back for more 君にaddictedかも
会えないからって 死ぬわけじゃないし
お互いの事情分かってる
Addicted To You -宇多田ヒカル
恋をしていると相手の何気ない言葉や態度に傷つくことは多いですよね。
その時はイライラしたり悲しくなったりして、もう別れよう、と思ってもいつの間にか許してしまっていることがあります。
この歌詞の部分は、そんな揺れ動く様子が描かれているようで、ここにタイトルでもある「addicted」が出てきます。
頭で分かっていても心はついていかない、でも何とか理解しようと思う主人公の気持ちが伝わってきますよね。
少しだけ背のびをしているのかもしれません。
きちんと向き合いたいと苦悩する心
だけどそれじゃ苦しくて 毎日会いたくて
この気持ちどうすればいいの
今おとなになりたくて いきなりなれなくて
oh baby (oh baby) 君にaddictedかも
Addicted To You -宇多田ヒカル
サビの部分です。
前の節では、会えないことを何とも思っていないと強がっていた主人公ですが、ここでは本音が出てしまいます。
「苦しくて、毎日会いたくて」という言葉は、恋する気持ちそのものではないでしょうか。
大人だったらもう少しちゃんと自分の気持ちと向き合えるのかも…と自分の幼さを認める部分もありますよね。
この節では、分かっているけれどどうすることもできない、その方法を知らない、ともがく気持ちが描かれているのでしょう。
2番
不安を取り除きたい
求め合う理由なんて無い
キレイ事も必要さ
留守電になってる夜中
メッセージ聞きにもう一度かけたい
Addicted To You -宇多田ヒカル
1番では自分の心を偽っていたようですが、2番では素直な気持ちが表現されています。
「求め合う理由なんて無い」という部分は、恋人同士が会う理由を考えずに、ただ愛するだけでいいということを伝えたいのかもしれません。
ただその後「留守電になっている夜中」とあるので、帰っていないのか、話をしたくないのか、どちらなんだろう…と不安に感じているのでしょう。
たとえ留守電のメッセージだけでもいいから声を聴きたいという主人公の不安な気持ちが痛いほど伝わってきます。
言葉で表せない想い
I'm in love with you
I know you want me too
言えないから言わないんじゃない
Addicted To You -宇多田ヒカル
この節では主人公の相手に対する思いが英語で記されています。
「I'm in love with you」はあなたを愛している、という意味ですが、ここで「I LOVE YOU」としないところが、より恋の苦しさを感じることができます。
「I know you want me too」はあなたも同じでしょ？同じように好きだって知っているよ、という意味になりそうですが、あえて主人公はこの2つの言葉を相手に伝えません。
伝えないのは、意味があるからなのかもしれませんね。
誰もがもがく道
泣けるストーリー 疑われる度に
I love you more 君にaddictedかも
まわりのみんなも 言い訳は似てる
理由が必要だって思ってる
Addicted To You -宇多田ヒカル
ここでは、泣けるようなストーリーで、周りの人たちに疑われても愛することは変わらないということを歌っているようです。
周りの人たちも同じ境遇ならば言い訳もまた同じであり、何かしらの理由をつけることで、安心感を得ようとしているのかもしれません。
この部分でも１番と同じように「君にaddictedかも」と記されており、主人公は理由をつけてでも愛することを選ぶと歌っているのでしょう。
好きで好きでたまらない、という気持ちがにじみ出てきているようですよね。
思わず口にしたくなるこの気持ち
だけどそれじゃ苦しくて 毎日会いたくて
この気持ち伝えてもいいの？
キスより抱きしめて いきなりやめないで
oh baby (oh baby) 君にaddictedかも
Addicted To You -宇多田ヒカル
2番のサビの部分は、1番とは少し異なっています。
1番では自分の気持ちに戸惑う様子があったのですが、2番では1歩進んで気持ちを伝えていいのか、と思い悩んでいるようです。
この気持ちは素直に伝えていいのか、伝えたら相手は重苦しく感じて離れてしまわないか、などいろいろ思い巡らせている様子も見えますよね。
抱きしめてもらうことで相手のぬくもりを得ることができ、愛情を感じるのかもしれません。
どんな日々も愛おしい
会えない日の恋しさも 側にいる愛しさも
同じくらいクセになるんだ
キスより抱きしめて いきなりやめないで
oh baby (oh baby)
Addicted To You -宇多田ヒカル
この部分では、悩んで悩んで悩み切った後に出た結論が書かれているようです。
会えない日を恋しいと言えるほど、成長したのかもしれませんね。
会えない日を恋しいと言えるのは、相手を信頼しているから。
そして側にいる時間はとても貴重で、愛おしいと言っています。
会えない時間が主人公を大人にしたのかもしれません。
少しずつ前へ進んでいきたい
だけどそれじゃ苦しくて 毎日会いたくて
この気持ちどうすればいいの
今おとなになりたくて いきなりなれなくて
oh baby (oh baby) 君にaddictedかも
キスより抱きしめて いきなりやめないで
oh baby (oh baby)
I think I'm addicted to you
Addicted To You -宇多田ヒカル
最後の部分です。
この部分は歌詞が繰り返されているのですが、違うのは一番最後の部分。
今までは「君にaddictedかも」と自分で自分の気持ちがわからないようだったのですが、最後の最後に「I think I'm addicted to you」になっています。
「かも」と「思う」はほんのわずかですが、気持ちの持ちようが違いますよね。
いろいろあるけれどやっぱりあなたが好きなんだ、と自信がついたのかもしれません。
恋愛にまだ不慣れであったり、相手と年齢差があったりする場合は、様々な面ですれ違いがあり、相手のことを理解することは大変難しいです。
ですが歌詞からは、悩みながらも前向きに進んでいこうとする、主人公の強い気持ちが感じられます。
まとめ
今回は宇多田ヒカルの「Addicted To You」の歌詞の意味を徹底解釈しました。
会いたいと素直に言えない、でも本当の本当はもっと一緒にいたい…という主人公の気持ちが見えましたね。
歌詞の冒頭では強気な主人公でしたが、さびの部分では一転、弱く不安な気持ちが表現されており、恋する気持ちは複雑だと感じる曲でした。
宇多田ヒカルさんの感性が光る歌詞は、何度読み返しても美しく、心にスッと入ってくるから不思議です。
歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。
これからもmusic.branchwithでは宇多田ヒカル を追って行くのでぜひチェックしてみてください！
