【YOASOBI / セブンティーン】の歌詞の意味を徹底解釈 |小説『色違いのトランプ』から作られた歌詞を徹底解釈!
編集: ひいらぎ最終更新: 2023/3/28
セブンティーンという曲名の意味を考察
「セブンティーン」は、直木賞作家とのコラボ第4弾の楽曲です。
作家宮部みゆきさんの小説「『色違いのトランプ』ーはじめて容疑者になったときに読む物語」を楽曲化しています。
17歳の主人公が自分自身と向き合い、自分らしさを見出すことができるよう、曲名がつけられているのではないでしょうか。
セブンティーンという歌詞の意味を徹底解釈
二つの魂、二つの肉体

鏡写しかのような
瓜二つの世界に
それぞれ生まれた二人の私
在るべき場所が違ったか
神様が間違ったか
同じ姿形中身は真反対
セブンティーン -YOASOBI
この歌詞は、鏡に映ったように似た世界に生まれた2人が、異なる経験や環境で違った成長を遂げたという、人としての運命について歌っているようです。
自分と誰かとの間には、見た目以外にも違いがあるということを考えさせられる歌詞なのではないでしょうか。
小説では「あっちの世界」の主人公と「こっちの世界」の主人公は、性格が正反対であり、それぞれに悩みを抱えているのですが、その心の内を歌詞にしたのではないでしょうか。
アイデンティティ・クライシス

違和感はどうやら
ずっと前に育ってた
パパもママも大事に思ってる
だけど私はどうやら
此処じゃ私じゃないから
赤は赤に黒は黒に戻るの
セブンティーン -YOASOBI
この歌詞は、自分自身を見失ってしまった少女の葛藤が表現されています。
少女は、家族を愛しているが、何かが違っている気がしており、自分がそこで生きていることが合わないと感じているようです。
”赤は赤に黒は黒に戻るの”とフレーズにはありますが、これは、自分自身である真実の自己に戻ろうというメッセージが込められているのではないでしょうか。
本来いるべき場所に戻る、ということを意味しているようです。
泣き虫なあっちの私

次元を隔てた向こう側の世界じゃ
今日だって残酷な悪魔が鳴いている
あっちの私は怖がりで泣き虫なの
見て見ぬ振りできないから
セブンティーン -YOASOBI
歌詞の中で語られる”次元を隔てた向こう側の世界”とは、現実からは見えない別次元のことを指しています。
そして、そこにいるのは「あっちの私」という存在。
彼女は弱気で臆病者として描かれており、絶えず悪魔に苦しめられながら心震わせているようです。
しかし、彼女自身は見て見ぬふりをすることができず、目の前で起こっている残酷な出来事を目の当たりにしなければならない苦悩を抱えているようです。
私は私だから

これじゃハッピーエンドとはいかない
それじゃ救いに行くね世界
こんな乱暴な私を許して
きっとやり遂げるから
これはバッドエンドなんかじゃない
どこに居たとしても私は
そう世界で一人のオリジナル
誇らしく思ってくれたら嬉しいな
セブンティーン -YOASOBI
この歌詞は、人生の中で必ずやってくる挫折や苦難に対して自分を許し、前向きに進んでいこうというメッセージが込められているようです。
小説の世界では主人公が「強い」主人公が持ち前の正義感を発揮して戦いに挑んでいきます。
一見するとそれは悲しい出来事のように感じますが、主人公はそうしたいからそうしているのでしょう。
どこにいようとも自分自身が誇りを持てるように成長し、楽しみながら自分の未来を見ていきたいという思いが込められています。
片隅の天使たち

境界の線で切り分けたこちら側の世界じゃ
今日だって呑気な天使があくびする
気付いてしまった悪は見逃せないから
帰り道を交換しよう
セブンティーン -YOASOBI
”境界の線で切り分けたこちら側の世界じゃ”という歌詞は、境界線を超えて別の場所や状態に行ったということを表現したもののようです。
そして普通の世界では人々は余裕を持っていると言っており、不安や恐怖から解き放たれている様子を示しているのではないでしょうか。
主人公はそんな世界の中の何らかの問題や危機に直面し、それを放置できなくなったようです。
最後の”帰り道を交換しよう”という部分は、もう一歩進んで前に進むために、今までのやり方を変える必要があるということを表現しているように感じます。
傷跡の証し

私が希望になるの
お別れは少し寂しいけれど
いつか目尻に作った傷も
理不尽に立ち向かった証だから
セブンティーン -YOASOBI
主人公は目標を持って今頑張っており、自分がそれを達成することで、誰かの希望になることを目指しているようです。
お別れは少し寂しい感じもしますが、新しい出発を楽しみにしているのではないでしょうか。
過去の辛い出来事もあって、傷を負ってしまったかもしれませんが、その傷も理不尽な状況に立ち向かった自分の証と思い、明るい未来に向かって前向きに生きていきたいと思っているようです。
私の場所に帰ろう

いつかハッピーエンドになるまで
世界を相手に戦うの
こんな乱暴な私をずっと
愛してくれてありがとう
これはバッドエンドなんかじゃない
どこに居たとしても私は
あなたの唯一無二のオリジナル
誇らしく生きるよ
さあ在るべき場所に帰ろう
さよならを告げたセブンティーン
セブンティーン -YOASOBI
”在るべき場所に帰ろう”という一節は、自分たちにとって本来の居場所を見つけ、その場所に向かおうと決めることを表しているようです。
”世界を相手に戦う”ことから、主人公が今まで自分自身と戦ってきたことが分かります。
ですが決して一人ではなく、愛された事実はあり、主人公は周りの人たちに支えられ、また、主人公自身も自分のために、人のためにがんばってきたのでしょう。
最後に”さよならを告げたセブンティーン”という言葉を残していることから、17歳としての心境に別れを告げ、新しいステージに立とうとしていることが感じられます。
まとめ
今回はYOASOBIの「セブンティーン」の歌詞の意味を徹底解釈しました。
「セブンティーン」は、自分自身と向き合って原点を取り戻し、世界を相手に立ち向かうことを歌っているようです。
歌詞には、自分と似ている人が周りにいること、それでも自分は他の人とは違っていることが描かれているようです。
それに対して、自分と向き合い、自分に誇りを持って闘う姿勢が表現されており、自分らしく生きることの重要さを強調しているように感じました。
歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。
これからもmusic.branchwithではYOASOBIを追って行くのでぜひチェックしてみてください!