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【YOASOBI / 勇者】の歌詞の意味を徹底解釈 |深い絆を感じる、TVアニメ『葬送のフリーレン』主題歌の歌詞を紐解く!

執筆・監修: 抹茶編集: 天野結衣最終更新: 2023/10/22

目次
葬送のフリーレンってどんなアニメ?
勇者という曲名の意味を考察
勇者という歌詞の意味を徹底解釈
短くても忘れられない時間
例え届かなくても
涙の理由
楽しい記憶
未来へと続いていく
この先もずっと
まとめ

葬送のフリーレンってどんなアニメ?

TVアニメ『葬送のフリーレン』は「マンガ大賞2021」大賞、「第25回手塚治虫文化賞」の新生賞を受賞した漫画をTVアニメ化した作品です。

アニメ前から大注目されており、史上初金曜ロードショーで初回2時間スペシャルでスタートしました。

物語は葬送のフリーレンとそのパーティによって魔王が倒された”その後”の世界が描かれます。

千年以上生きている魔法使いフリーレン、勇者ヒンメル、僧侶のハイターそして戦士アイゼン。勇者たちは10年の旅路を終えて感慨にふけっていましたが、ただ一人フリーレンだけは感慨にふけることもなく、魔法探求へと旅立っていきました。

そして50年後。

フリーレンは勇者たちとの約束通り王都で再会しますが、まもなくヒンメルは亡くなってしまいます。たった10年一緒に旅しただけであるのに、彼の死はフリーレンに大きな影響を与え、フリーレンは「人間を知るため」「魔法収集のため」再び旅に出ます。

さらに20年後。

フリーレンはすっかり老いた僧侶ハイターを訪ね、ハイターから「魔導書の解読」と戦災孤児・フェルンを弟子にすることを依頼されます。魔導書を解読し、フェルンを一人前の魔法使いにしたフリーレンは、フェルンと共に再び旅に出ます。

勇者という曲名の意味を考察

「勇者」は原作者山田鐘人が書き下ろした楽曲用原作小説『奏送』が元になっています。

歌詞には主人公の勇者に対する想いが綴られており、友情や勇気、旅路の終焉と新たな始まりについて記されているようです。

曲名「勇者」は主人公にとっての勇者が遺したいろいろな出来事、想いなどに敬意を表すことからつけられたのではないでしょうか。

「勇者」についてYOASOBIは”日常に漂うどこか寂しい空気感や知らない感情に気付いていく心の動き”を楽曲に詰めた”と語っていますよ!アニメの世界とピッタリはまる歌詞は、何度も聞かずにはいられなくなるんです。フリーレンがヒンメルに対してどんな感情を抱いているのかが伝わってくる歌詞を紐解いていきましょう!

結衣

勇者という歌詞の意味を徹底解釈

短くても忘れられない時間

まるで御伽の話
終わり迎えた証
長過ぎる旅路から
切り出した一節
それはかつてこの地に
影を落とした悪を
討ち取りし勇者との
短い旅の記憶

勇者 -YOASOBI

主人公は勇者との日々を1つの物語としてとらえ、懐かしんでいるのでしょう。

アニメの主人公フリーレンは、1000年を軽く超えてしまうほど長く生きることができるのに対して、勇者=ヒンメルは人間。

人間とエルフでは時間軸が異なっており、人生という長い旅路の中で勇者と出会ったのはほんの短い期間であったと感じているのではないでしょうか。

一緒に過ごした時間は特別な意味を持っていると感じているのかもしれません。

例え届かなくても

物語は終わり
勇者は眠りにつく
穏やかな日常を
この地に残して
時の流れは無情に
人を忘れさせる
そこに生きた軌跡も
錆び付いていく
それでも君の
言葉も願いも勇気も
今も確かに私の中で
生きている

勇者 -YOASOBI

ここでは勇者との永遠の別れを記しているようです。

”時の流れは無情に人を忘れさせる”とフレーズには書かれており、時間が経過するとどんなに功績がある人でも、平和を残してくれた勇者であっても人々は過去の出来事を忘れてしまうと主人公は感じているのでしょう。

なにもなかったように日常が過ぎていく様子をむなしく思っているのかもしれません。

そんな中でも主人公だけは、勇者が教えてくれた言葉や願い、そして勇気は心の中に刻まれており、永遠に忘れることはないと思っているようです。

勇者が遠くにいて届かない存在になったとしても、主人公の心の中で生き続けていることが強調されているフレーズなのではないでしょうか。

涙の理由

同じ途を選んだ
それだけだったはずなのに
いつの間にかどうして
頬を伝う涙の理由をもっと
知りたいんだ
今更だって
共に歩んだ旅路を辿れば
そこに君は居なくとも
きっと見つけられる

勇者 -YOASOBI

主人公は勇者と同じ道を歩んでいるのでしょう。遺志を継いで歩んでいるだけなのに、なぜか涙が出てきてしまう状況にいるようです。

フリーレンは勇者ヒンメルについて何も知らず一緒に旅をしており、ヒンメルが亡くなった後に知ろうともしていなかったことに気が付きました。それ以降「人間を知る」ために旅に出るのですが、思い出すのはヒンメルの言葉や想い。

もっといろいろなことを話せばよかった…と後悔しているのかもしれません。

ですが後悔をしても一緒に過ごした日々は物理的に戻ることはないことも理解しており、たとえそこに勇者がいないとしてもその存在を感じ、いつかきっとこの涙の意味を知ることができるかもしれない、と思っているのではないでしょうか。

楽しい記憶

物語は続く
一人の旅へと発つ
立ち寄る街で出会う
人の記憶の中に残る君は
相も変わらずお人好しで
格好つけてばかりだね
あちらこちらに作ったシンボルは
勝ち取った平和の証
それすら
未来でいつか
私が一人にならないように
あの旅を思い出せるように
残された目印

勇者 -YOASOBI

新たな冒険に向けて旅立った主人公は、行く先々で勇者の存在を感じたようです。

自分だけでなくいろいろな人の記憶に残っていたことを知り、より一層偉大さを感じたのでしょう。

さらには残された主人公が寂しい想いをしなくても済むように、楽しかった日々を思い出すことができるように目印も残していたようです。

細かなところまで気を遣うことができる勇者に、主人公は心から尊敬しているのではないでしょうか。

未来へと続いていく

まるで御伽の話
終わり迎えた証
私を変えた出会い
百分の一の旅路
君の勇気をいつか
風がさらって
誰の記憶から消えてしまっても
私が未来に連れて行くから

勇者 -YOASOBI

主人公にとって「君」との日々はとても愛おしく、何にも代えがたいひとときだったのでしょう。

一緒に過ごした日々はいろいろな経験をすることができ、特別な時間であったようです。

もしこれから人々の記憶の中から「君」という存在が消えてしまっても、自分がずっと覚えているとも記しており、主人公は勇者の精神や残したものを引き継ぐことによって次の世代に伝える使命を担ったと感じているのかもしれません。

この先もずっと

君の手を取った
あの日全て始まった
くだらなくて
思わずふっと笑ってしまうような
ありふれた時間が今も眩しい
知りたいんだ
今更だって
振り返るとそこにはいつでも
優しく微笑みかける
君がいるから
新たな旅の始まりは
君が守り抜いたこの地に
芽吹いた命と共に

勇者 -YOASOBI

このフレーズは出会った時のことを振り返り、楽しかった日々を懐かしんでいる様子が伺えます。

主人公にとって勇者との出会いは冒険の原点であり、自分を見つめ直す機会でもあったのでしょう。

普通でありふれた瞬間が今でも鮮やかで価値のあるものとして思い出されるようです。

”君が守り抜いたこの地に 芽吹いた命と共に”というフレーズからは、主人公の前向きな気持ちが垣間見え、勇者との日々を決して忘れることなく前へと進んでいこうと考えているのではないでしょうか。

まとめ

今回はYOASOBIの「勇者」の歌詞の意味を徹底解釈しました。

「勇者」は終わりと新たな始まりがテーマになっているようです。

主人公は勇者と出会うことによって少しずつ気持ちに変化が起き、感情もまた成長をしたのでしょう。

勇者を心から尊敬し、彼の勇気を未来に引き継いでいきたいという思いが強く記されているようです。

勇者と主人公の深い絆が感じられる歌詞だと感じました。

歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。

これからもmusic.branchwithではYOASOBIを追って行くのでぜひチェックしてみてください!

この記事の監修者

抹茶

抹茶マッチャ

Macha

歌詞考察家

こんにちは、私の名前は抹茶です。24歳で、歌詞考察家として活動しています。音楽の背後にあるメッセージや詩の深い意味を解析し、それを人々と共有することに情熱を注いでいます。大学では文学を専攻し、特に現代音楽の詞の解釈に興味を持ちました。ブログやSNSでの活動を通じて、多くのファンと交流しています。

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