中島みゆきの楽曲「捨てるほどの愛でいいから」は、一見シンプルながらも深い感情が込められた歌詞で多くのリスナーを魅了しています。この曲は、片思いの切なさや、愛されることへの切望を繊細に描いており、聴く者の心に深く刺さるメッセージが詰まっています。今回は、その歌詞の中に隠された意味や、中島みゆきが伝えたいと思われるメッセージについて深掘りしていきます。

楽曲情報

捨てるほどの愛でいいから

中島みゆき

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この記事は私が執筆・監修しました

天野結衣(アマノ ユイ)

Amano Yui

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捨てるほどの愛でいいからという曲名の意味を考察

この歌詞は、愛する人に対する一方的な感情を描いています。主人公は、自分の愛が相手にはほんのわずかなものであり、捨てられるほどの価値しかないと自覚しているにもかかわらず、それでもその人の注意を引きたいと願っています。この「捨てるほどの愛でいいから」というフレーズは、自分の感情が相手にとっては些細なものかもしれないが、それでも少しでも相手に向けられる愛があれば満足するという切ない心情を表しています。

曲名に関しては、このフレーズが核となっている可能性が高いです。この一節は、主人公の愛がどれほど小さくても、それを受け入れてほしいという切実な願いを示しており、曲全体のテーマを象徴していると言えるでしょう。曲名がこのフレーズを含むことで、リスナーに対してこの一途で哀愁を帯びた愛の物語を強調しているのです。

この曲、マジで心が痛くなるよね。主人公が自分の感情を「捨てるほどの愛」と表現してるけど、それでも相手に少しでも伝わればっていう切望が伝わってくる。愛されることを諦めきれないその気持ち、リアルで切なすぎるよね。

結衣

捨てるほどの愛でいいからという歌詞の意味を徹底解釈

捨てるほどの愛
夢でもいいから 嘘でもいいから
どうぞふりむいて どうぞ気がついて
あの人におくる愛に比べたら
ほんの捨てるほどの愛でいいから

捨てるほどの愛でいいから -中島みゆき

この歌詞は、一方的な愛や切ない恋心を表現しているように感じます。歌詞の中で「夢でもいいから 嘘でもいいから」というフレーズは、現実ではなくても、たとえそれが偽りであっても、相手に自分の存在を認識してほしいという切実な願望を示しています。この部分からは、相手に対する強い思いやりと、それが叶わないことに対する苦しみが伝わってきます。

次に、「どうぞふりむいて どうぞ気がついて」という部分は、相手に自分を見てほしい、気づいてほしいという願いを直接的に表現しています。ここからは、相手に対する一途な愛情と、その愛情が見返りを求めていることが感じられます。

「あの人におくる愛に比べたら ほんの捨てるほどの愛でいいから」という部分は、他の誰か(おそらくは相手が愛している人)への愛情と比較して、自分の愛情は些細なものであると認めつつも、それでも少しでも相手に愛を感じてもらいたいという願望を表しています。この表現は、自己犠牲的な愛や、相手に対する深い情熱を感じさせるとともに、自己の感情を抑えつつも最低限の愛情を求める謙虚さを示しています。

全体として、この歌詞は愛する人に対する一途ながらも報われない恋心を描いており、その中で自己の感情を抑えながらも、少しでも相手に自分の愛を感じてもらいたいという切実な願いが込められています。それは、非常に繊細で複雑な感情の動きを表現しており、聴く人の心に深く響く内容となっています。

おっしゃる通り、この歌詞はものすごく切ない感じがするね。特に「捨てるほどの愛でいいから」という部分、自分の感情を抑えつつも、どうしても伝えたい一途な愛が伝わってくるよ。こういうの聞くと、恋愛って本当に複雑だなって思っちゃうよね。

結衣

遅い気づき
はじめから どうせこんなことじゃないかと
思っていたわ
べつに涙を流すほどのことじゃない
そうよ たぶん
愛を交わす人の一人もいない人には
見えなかった わたしの予感があたりね
でも 気のつくのが遅いわ
それがわたしの悪いところよ くり返し
一人の浜辺に打ちあげられるだけ
わすれられて
わすれられて さまよい揺れるだけ

捨てるほどの愛でいいから -中島みゆき

この歌詞は、失恋や愛情の複雑さを表現しているように思われます。冒頭の「はじめから どうせこんなことじゃないかと思っていたわ」という部分から、主人公は恋愛に対して最初からある種の悲観的な予感を持っていたことが伺えます。この予感は、結果として当たってしまったようで、そのことに対する諦めや苦笑いが感じられます。

「べつに涙を流すほどのことじゃない」というフレーズは、この恋愛が終わったことに対して深く傷ついてはいない、あるいは傷つきたくないという心情を示しています。しかし、その後の「愛を交わす人の一人もいない人には見えなかった わたしの予感があたりね」という部分で、他人には理解されない深い感情や予感があったことを明かしています。これは、外部からは見えない内面の葛藤や、一人で抱える感情の重さを表していると考えられます。

「でも 気のつくのが遅いわ」と自己批判する部分は、自分の感情や状況の変化に気づくのが遅れたことを悔やんでいる様子を示しています。そして、「それがわたしの悪いところよ くり返し」という繰り返しの表現は、同じ過ちを繰り返してしまう自分自身へのフラストレーションを感じさせます。

最後の「一人の浜辺に打ちあげられるだけ わすれられて わすれられて さまよい揺れるだけ」という部分は、恋愛が終わった後の孤独感や方向性を失った心情を浮かび上がらせます。打ち捨てられたような感覚と、忘れ去られる寂しさが強く表現されており、恋の終わりにおける感情のもつれや心の動きをリアルに描写しています。

全体を通して、この歌詞は恋愛の終焉を迎えた際の複雑な心境を、内省的かつ詩的な言葉で綴っていると言えるでしょう。それは、愛情の深さとその失われたときの痛みを、繊細かつ力強く伝えるものです。

この歌詞、めっちゃリアルで切ないね。失恋の痛みや、自己反省の深さがグッとくる。特に「一人の浜辺に打ちあげられるだけ」の表現は、その孤独感がビビッと伝わってくる。恋の終わりって、本当にこんな感じだよね。

結衣

忘れられてさまようだけ
誰にでも やさしくし過ぎるのは
あなたの 軽い癖でも
わたしみたいな者には心にしみる
はじめから いっそ冷たくされれば
こんな夢も見ないわ
いいえ それでも愛を待ちわびるかしら
でも あなたの胸の中は
あの人のためによせる愛で 満たされて
わたしの姿は 波間に消えるだけ
わすれられて
わすれられて さまよい揺れるだけ

捨てるほどの愛でいいから -中島みゆき

この歌詞は、一方的な愛と失恋の感情を描いています。歌詞の主人公は、相手に対して深い愛情を抱いているものの、その愛は相手からは受け入れられていないという状況が描かれています。

「誰にでも やさしくし過ぎるのは あなたの 軽い癖でも」という部分では、相手が誰に対しても親切に振る舞う性格を持っていることが示されていますが、それが軽い癖であるかのように表現されています。これは、相手のやさしさが特別なものではなく、誰にでも等しく向けられるものであることに、主人公が苦しんでいることを示しています。

「わたしみたいな者には心にしみる」というフレーズは、主人公が自己評価が低く、自分は他の人々と比べて劣っていると感じていることを表しています。この自己評価の低さが、相手の一般的な優しさにも特別な意味を見出してしまう原因となっています。

「はじめから いっそ冷たくされれば こんな夢も見ないわ」という部分では、もし相手が初めから冷たくしていれば、自分は無駄な期待を抱かずに済んだのにという後悔が表現されています。これは、期待が裏切られたときの痛みを強調しています。

「でも あなたの胸の中は あの人のためによせる愛で 満たされて」という歌詞は、相手が別の人を愛していることを明らかにし、主人公の一方的な愛が報われないことを強調しています。そして、「わたしの姿は 波間に消えるだけ わすれられて わすれられて さまよい揺れるだけ」という結びは、主人公が忘れ去られ、存在感がないことを悲しく表現しています。

全体として、この歌詞は愛されない痛みと孤独感を深く掘り下げており、愛情に飢えた心情が切なく描かれています。

この歌詞、めっちゃ切ないよね。一方通行の愛って、誰しもが経験あるから共感しちゃう。特に「はじめから冷たくされれば」の部分、もう胸が痛いよ…。でも、そういう経験も人を成長させるんだよね。

結衣

夢の中の嘘
夢でもいいから 嘘でもいいから
どうぞふりむいて どうぞ

捨てるほどの愛でいいから -中島みゆき

この歌詞は、切実な恋心を表現しています。歌詞の中で「夢でもいいから 嘘でもいいから」というフレーズは、相手に対する強い願望を示しており、現実とは異なるかもしれないが、どんな形でも相手の注意を引きたいという切実な思いが込められています。また、「どうぞふりむいて どうぞ」という部分は、相手に向けた直接的な願いであり、一瞬でも良いから自分に目を向けてほしいという願望を表しています。

このように、この歌詞は恋する人の一途な心情を描いており、たとえそれが夢や嘘であっても、少しでも相手の愛を感じたいという切ない気持ちが伝わってきます。それは、捨てるほどの愛、つまり一時的であっても構わないというほどの強い愛情を感じさせる表現となっています。

この歌詞、マジで切実だよね。夢や嘘でもいいっていうのは、もう相手にどんな形でもいいから注目されたいっていう焦りが感じられる。それに「どうぞふりむいて どうぞ」っていうのが、もう直球で切ない。一瞬の関心でもいいからって思ってるんだろうな。

結衣

まとめ・感想

中島みゆきの「捨てるほどの愛でいいから」は、一方的な愛の切なさを描いた楽曲です。記事では、歌詞の中の「捨てるほどの愛」というフレーズに焦点を当て、愛されることを切望する心情を深掘りしています。愛を求めるものの、それが届かない痛みと、自己受容に至る葛藤が見事に表現されていると感じました。読者にも、愛の多様な形と感情の重層性を感じ取ってもらえる内容でした。

今回は中島みゆきの「捨てるほどの愛でいいから」の歌詞の意味を徹底解釈しました。

歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。

これからもmusic.branchwithでは中島みゆきを追って行くのでぜひチェックしてみてください!