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【宇多田ヒカル / Flavor Of Life】の歌詞の意味を徹底解釈 |通称「花男」2のイメージソングに見え隠れする歌詞を考察!

執筆・監修: 抹茶編集: 天野結衣最終更新: 2023/2/13

目次
『花より男子2(リターンズ)』はどんなドラマ?
Flavor Of Lifeという曲名の意味を考察
Flavor Of Lifeという歌詞の意味を徹底解釈
1番
ありがとうと言われたのに、切なすぎる
友情と恋愛の間で
現在進行形の切ない想い
2番
思い通りにならない人生
偽りの笑顔
「大好き」と「愛してるよ」の違いって?
冬の景色に思いを馳せる
あたたかな日々をあなたとともに
人生は淡くほろ苦い
まとめ

『花より男子2(リターンズ)』はどんなドラマ?

『花より男子リターンズ』は一世を風靡した花より男子の続編です。

大財閥の4人組・F4とぶつかり合いながら強くたくましく生きている庶民の高校生つくしとの物語で、日本だけでなく台湾や韓国、タイでもドラマ化されました。

『花より男子リターンズ』ではF4の卒業から1年後を描いており、F4のリーダー道明寺と愛を誓いあったはずなのに、連絡が途絶えてしまい不安な気持ちを抱えるつくしを描いています。

Flavor Of Lifeという曲名の意味を考察

「Flavor Of Life」は直訳すると「人生の味」になります。ですがこの歌詞からはどちらかと言えば「人生の風味」を意味しているようで、人生の感情や苦悩、願いなどが描かれています。酸いも甘いも良いことも悪いこともすべて含めて人生なのだと伝えたいのかもしれません。友達以上恋人未満の関係性とその心情が歌われているようです。

宇多田ヒカルさん自身も原作漫画のファンであり、「花より男子リターンズ」のために書き下ろしました。歌詞では友達でも恋人でもない中間地点で、未来を夢見ているというテーマを持っています。メロディアスなポップ・ソングなので、甘さと苦さ、切なさが入り混じっている曲になっていますよ!

結衣

Flavor Of Lifeという歌詞の意味を徹底解釈

1番

ありがとうと言われたのに、切なすぎる

ありがとう、と君に言われると
なんだかせつない
さようならの後も解けぬ魔法
淡くほろ苦い
The flavor of life

Flavor Of Life -宇多田ヒカル

この「Flavor Of Life」はいきなりサビの部分である「ありがとう」から始まっています

ありがとうは、感謝を意味する言葉でもあるので、いろいろなシーンで使われますよね。

この歌詞では、その後に「なんだかせつない」と続くので、もしかすると大好きな人の恋の相談にのった後の主人公の気持ちを示しているのかもしれません。

大好きな人にありがとうと言われたらうれしいはずなのに、切ない気持ちの方が強い…。

その切ない気持ちもどこか俯瞰しているようであり、人生っていろいろあるのかな…と主人公は思っているのかもしれませんね。

友情と恋愛の間で

友達でも恋人でもない中間地点で
収穫の日を夢見てる 青いフルーツ
あと一歩が踏み出せないせいで
じれったいのなんのってbaby

Flavor Of Life -宇多田ヒカル

このフレーズでは主人公と好きな人との関係を示しているようです。

「青い」には未熟や成長しきれていないという意味もあるので、恋人でもない、また友達でもない「中間地点」にいること、その想いは伝わっていないが伝わったらどんなにいいか、と思っていることがわかります。

後半部分ではあと一歩踏み出せばいいのに、踏み出したら今の関係が壊れてしまう、でも思いを伝えてみたい…という矛盾した気持ちが表現されており、そんな自分を客観的に見てじれったいな、と感じているようです。

現在進行形の切ない想い

ありがとう、と君に言われると
なんだかせつない
さようならの後も解けぬ魔法
淡くほろ苦い
The flavor of life

Flavor Of Life -宇多田ヒカル

冒頭のサビの部分が再び出てきました。

同じ文言なのですが、最初の部分とはテンポや歌い方が異なります

さようならをした後も、まだ解けない魔法のようなものが残り、淡くほろ苦い味があると歌われていますよね。

この部分はテンポアップしていることもあり、すでに始まり止めることができない現在進行形の自分の気持ちが強調されている感じがします。

2番

思い通りにならない人生

甘いだけの誘い文句
味っけの無いトーク
そんなものには興味をそそられない
思い通りにいかない時だって
人生捨てたもんじゃないって

Flavor Of Life -宇多田ヒカル

ここでは自分の日々を振り返っているようです。

言い寄ってくる人たちは、言葉巧みにいろいろなことを伝えてきますが、主人公にとっては全く面白くもなく興味もない様子。

好きな人以外、眼中にはないことがわかります。

違う人から声をかけられるならば、好きな人から声をかけてもらいたいという想いも見え隠れし、人生思い通りにならないな、と感じているようなのですが、その後「人生捨てたもんじゃない」と言っています。

1番に「青いフルーツ」という言葉が出てきますが、ここでは達観したような言葉になっているので、ほんの少し主人公も成長したのかもしれません。

偽りの笑顔

どうしたの?と急に聞かれると
ううん、なんでもない
さようならの後に消える笑顔
私らしくない

Flavor Of Life -宇多田ヒカル

このフレーズでは相手に心配されたものの、素直に自分の気持ちが話せない様子が表現されているようです。

本当はなんでもないわけではなく、実際は内向的に辛い気持ちを抱えていることがわかりますよね。

最後のフレーズ「私らしくない」は強がりが見えた部分でもあり、なんとかさようならをするまでは笑顔でいられたけれど、お別れをした後はどうしても笑顔ではいられなかったと認めています

私はもっと強いはず、と言い聞かせているのかもしれません

「大好き」と「愛してるよ」の違いって?

信じたいと願えば願うほど
なんだかせつない
「愛してるよ」よりも「大好き」の方が
君らしいんじゃない?
The flavor of life

Flavor Of Life -宇多田ヒカル

このフレーズは今までとは異なり、「愛すること」の切なさが歌われているようです。

友達以上恋人未満から抜け出せずにいた主人公ですが、もしかすると一歩進んだのかもしれません。

相手のことを信じたいが、なんだか「愛している」という言葉がしっくりとこない

どちらかと言えば「大好き」なのでは…と思っているのかもしれませんね。

または、自分自身を振り返って、自分の感情は愛ではなく好きなのでは、と思っているのかもしれません。

愛は相手を信用して思いやること。相手のことを唯一の存在であると思うこと。

このフレーズはどういう状況なのか、興味を持つ部分でもあります。

冬の景色に思いを馳せる

忘れかけていた人の香りを 突然思い出す頃
降りつもる雪の白さをもっと 素直に喜びたいよ

Flavor Of Life -宇多田ヒカル

この部分は曲の中で語りかけるように歌われています。

「忘れかけていた人の香り」という部分から、相手とはしばらく会えていないことをうかがい知ることができますよね。

香りを突然思い出した、ということから大好きな人と別の道を歩んでいるのかもしれません。

子供の頃、雪が降ると何となく心がウキウキとしたものですし、子供の頃だけなく、大切な人と見た雪はいつもとは違ったように見えます。

主人公は雪が降ってきたことを素直に喜びたいのに喜べない状況にいるようです。

あたたかな日々をあなたとともに

ダイアモンドよりもやわらかくて
あたたかな未来 手にしたいよ
限りある時間を 君と過ごしたい

Flavor Of Life -宇多田ヒカル

ダイヤモンドは天然石の中で最も硬い石と言われており、ほとんどのものがダイヤモンドよりも柔らかいです。

硬いやわらかいという2つの言葉が対比されているのが、より一層ふわっとした雰囲気を生んでいますよね。

このフレーズでは高価できらびやかなダイヤモンドよりも、普通の温かくて居心地が良く、優しい日常が欲しいと伝えたいのかもしれません。

「限りある時間」は人生を意味しており、これからの時間を共に過ごしたいという想いが歌われているようです。

人生は淡くほろ苦い

ありがとう、と君に言われると
なんだかせつない
さようならの後も解けぬ魔法
淡くほろ苦い
The flavor of life

Flavor Of Life -宇多田ヒカル

最後のフレーズです。

このフレーズは「Flavor Of Life」の中で3回出てきており、サビの部分でもあります。

「ありがとう」という言葉が複雑な気持ちを引き起こし、「さようなら」が残すものが淡く甘く苦いものであり、人生はそのような味を帯びていると伝えたいのでしょうか。

いろいろな人生を歩んできたけれどその人生はいつも順風満帆ではなく、ほろ苦いことも多かった、でもそれらすべては「人生の風味」なのだ、と悟ったのかもしれませんね。

まとめ

今回は宇多田ヒカルの「Flavor Of Life」の歌詞の意味を徹底解釈しました。

ありがとう、という言葉は言われるとうれしい気持ちになることが多いのですが、「Flavor Of Life」ではせつなくなる、と表現されていましたね。

友達以上恋人未満の関係性がとても切なく感じられるのですが、かといって悲観的な歌詞が続くわけでもありません

思い通りにいかない時も、人生は捨てたものではない、いろいろな出来事はすべて自分の人生を豊かにしていく、という主人公自身の強さも垣間見えました。

この歌詞は自分が置かれている状況によって、とらえ方が異なる気がします。そこが宇多田ヒカルさんの歌詞に惹かれる点かもしれませんね。

歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。

これからもmusic.branchwithでは宇多田ヒカル を追って行くのでぜひチェックしてみてください!

この記事の監修者

抹茶

抹茶マッチャ

Macha

歌詞考察家

こんにちは、私の名前は抹茶です。24歳で、歌詞考察家として活動しています。音楽の背後にあるメッセージや詩の深い意味を解析し、それを人々と共有することに情熱を注いでいます。大学では文学を専攻し、特に現代音楽の詞の解釈に興味を持ちました。ブログやSNSでの活動を通じて、多くのファンと交流しています。

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