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【米津玄師 / 地球儀】の歌詞の意味を徹底解釈 |背中をそっと押してくれる、アニメ映画『君たちはどう生きるか』主題歌の歌詞を紐解く!

執筆・監修: 佐藤 由花編集: 天野結衣最終更新: 2023/7/26

目次
君たちはどう生きるかってどんなアニメ?
地球儀という曲名の意味を考察
地球儀という歌詞の意味を徹底解釈
深い愛情
まだまだ届かない
自分の道を切り拓きたい
遠くで輝いている
未来へ
自分はどうするのか
自分の力になる
まとめ

君たちはどう生きるかってどんなアニメ?

宮﨑駿監督のアニメ映画『君たちはどう生きるか』は、吉野源三郎の小説「君たちはどう生きるか」からタイトルを取っていますが、直接原作となっているわけではなく、映画では冒険ファンタジーものとなっています。

今回の舞台は太平洋戦争中の1940年頃の日本。裕福な家庭で育っている少年・眞人が主人公です。

裕福な家庭で育っているものの、眞人は火事で母を亡くし、その後父と父の再婚相手・ナツコと共に田舎に疎開しますが、環境の変化や田舎の子供たちからのいじめ、母を亡くした悲しみから苦しみ孤立し、次第に元気をなくしていきます。

そんな中、奇妙な言葉を話すアオサギが眞人の前に現れ、「母が待っている。死んでなんかいない」と声をかけてきます。

その言葉に怒りを覚えた眞人。

アオサギ退治をしようと試みている最中に、不気味な塔が立つ森に向かうナツコを目撃します。

『君たちはどう生きるか』は様々な要素がもりこまれたアニメーション映画であり、眞人とアオサギを中心に様々な登場人物との交流が描かれます。

地球儀という曲名の意味を考察

「地球儀」の歌詞には自分の本当の願いを見つけ、それに向かって進むことの大切さが綴られているようです。

困難を乗り越え、夢や目標に向かって進んでいく意味から地球儀と曲名がつけられたのではないでしょうか。

「地球儀」は米津さん名義として発表された100曲目となる楽曲。MVは屋久島で撮影され、命の不思議そして豊かさを感じるんですよ!背中をそっと押してもらえそうな歌詞を紐解いていきましょう!

結衣

地球儀という歌詞の意味を徹底解釈

深い愛情

僕が生まれた日の空は 高く遠く晴れ渡っていた
行っておいでと背中を撫でる 声を聞いたあの日

地球儀 -米津玄師

この部分の歌詞はいつも見守ってくれている人との思い出をつづっているようです。

”行っておいでと背中を撫でる 声を聞いたあの日”という部分は、温かい言葉で声をかけてもらった日のことを指しているのでしょう。

大切な人々に支えられて生きてきたことが垣間見えます。

もしかすると出生前の記憶をたどっているのかもしれません。

”行っておいで”と声をかけてくれたのは、主人公にとって「神様」のような存在であり、神様に背中を押されてこの世の中に産まれてきたとも解釈できます。

親や家族、大切な人々の愛情と支えが主人公の成長や人生の基盤となっていることを感じられる部分でもあります。

まだまだ届かない

季節の中ですれ違い 時に人を傷つけながら
光に触れて影を伸ばして 更に空は遠く

地球儀 -米津玄師

主人公は人間関係がうまくいかず、傷つけたり傷ついたりしながら日々を過ごしているのでしょう。

”光に触れて影を伸ばして 更に空は遠く”という歌詞は、成長とともに得られる喜びと苦悩を表現しているのではないでしょうか。

時に苦しいこともあるけれどそれでも一日は過ぎていくのだから、しっかりと過去の自分と向き合って前に進んでいきたいと思っているのかもしれません。

自分の道を切り拓きたい

風を受け走り出す 瓦礫を越えていく
この道の行く先に 誰かが待っている
光さす夢を見る いつの日も
扉を今開け放つ 秘密を暴くように
飽き足らず思い馳せる 地球儀を回すように

地球儀 -米津玄師

主人公は勇気をもって一歩踏み出そうとしているのでしょう。

逆境や困難を乗り越え、未知の世界に向かって突き進んでいく姿勢が感じられます。

また人は一人ではなく、きっと一緒に歩んでくれる人がいると思っているようであり、勇気をもって進んだその先には新たな出会いが待っていると綴られているようです。

”飽き足らず思い馳せる 地球儀を回すように”という部分は、満足することなく、常に新しい可能性を求めていく姿勢が示されているのではないでしょうか。

もしくは前に進みたいという思いが堂々巡りのようになっており、あれこれ考えて躊躇したとしても結局は夢を持ち前に進みたいという思いにたどり着く、ということを表しているのかもしれません。

遠くで輝いている

僕が愛したあの人は 誰も知らないところへ行った
あの日のままの優しい顔で 今もどこか遠く

地球儀 -米津玄師

このフレーズは別れや喪失、寂しさが描かれているようです。

大切に思っていた人は主人公が届かないところへと去ってしまったのでしょう。

大切な人との別れは大変苦しく、過去の思い出がまだ心に残り、別れてしまった相手の優しい声や笑顔がまだ心の中で存在しているようです。

ですが”今でもどこか遠く”というフレーズからは、別れの悲しみや切なさ、寂しさをしっかりととらえ、相手のことを胸に刻みながら進もうとしている様子もうかがえます。

未来へ

雨を受け歌い出す 人目も構わず
この道が続くのは 続けと願ったから
また出会う夢を見る いつまでも
一欠片握り込んだ 秘密を忘れぬように
最後まで思い馳せる 地球儀を回すように

地球儀 -米津玄師

このフレーズは、自分の内側に秘めた感情を素直に表現しようとする強さと自由さを綴っているようです。

主人公は自分の進むべき道はなんなのかを理解しているようであり、その先にある目標や希望に向かって進んでいこうという、強い意志があるのでしょう。

”一欠片握り込んだ 秘密を忘れぬように”という部分では、自分の未来への想いや別れた相手との思い出を胸に秘め、広い世界を探求していく姿勢が記されているようです。

自分自身の内なる思いや感情を大切にし、それを未来へのエネルギーとしたいと考えているのではないでしょうか。

自分はどうするのか

小さな自分の 正しい願いから始まるもの
ひとつ寂しさを抱え 僕は道を曲がる

地球儀 -米津玄師

主人公はふと夢を追いつつも寂しく感じるときがあるのでしょう。

人生の中においてはいろいろな道があり、時に寂しさや不安を抱えながらも、自分の心に従って進むことが大切だと考えているようでもあります。

これらの感情は決して無駄ではなく、自分自身を深く理解するために必要であり、それが未来への可能性を切り拓く力になると思っているのかもしれません。

自分の力になる

風を受け走り出す 瓦礫を越えていく
この道の行く先に 誰かが待っている
光さす夢を見る いつの日も
扉を今開け放つ 秘密を暴くように
手が触れ合う喜びも 手放した悲しみも
飽き足らず描いていく 地球儀を回すように

地球儀 -米津玄師

”光さす夢を見る いつの日も”というフレーズは、未来への夢や目標を持ち、その夢を追い求めていく姿勢を表現しているようです。

また主人公は、夢を追い求めていく中で様々な喜びや悲しみを経験するけれど、そういった中でも過去の経験を大切にし、経験をバネにしてあきらめずに進んでいこうと思っているのではないでしょうか。

過去の経験を受け入れて、挑戦や冒険を恐れずに夢を追い求めることで自分自身が成長できる、と考えているのかもしれません。

まとめ

今回は米津玄師の「地球儀」の歌詞の意味を徹底解釈しました。

「地球儀」は自らの可能性を信じて新しい世界に挑戦する勇気を感じさせ、悲しみや喜び、うれしいと思う気持ちや切なさなどありとあらゆる感情を大切にしつつ、前に進みたいという思いが綴られているように感じました。

また、”地球儀を回すように”というフレーズは、未来への夢や目標を持ち、自分自身の可能性を追求し続ける姿勢を象徴しているようでもあり、自らの夢や希望を大切にし、地球儀のように広大な世界へと挑戦していくという思いが込められているように思いました。

歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。

これからもmusic.branchwithでは米津玄師を追って行くのでぜひチェックしてみてください!

この記事の監修者

佐藤 由花

佐藤 由花サトウ ユイカ

Sato Yuka

歌詞考察家

こんにちは、佐藤由花です。私は歌詞考察家として活動しており、特にポップミュージックの歌詞の深層を読み解くことに情熱を注いでいます。音楽学士を取得後、多くの音楽雑誌やウェブサイトで執筆を行い、歌詞の背景や作者の意図を探求してきました。音楽を通じて人々の心に寄り添い続けることが私の使命です。

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