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【amazarashi / 下を向いて歩こう】の歌詞の意味を徹底解釈 |辛い時もそうでない時も意味と生きる力を与えてくれる歌詞を徹底解釈!

執筆・監修: 佐藤 由花編集: 天野結衣最終更新: 2023/10/25

下を向いて歩こうという曲名の意味を考察

「下を向いて歩こう」の歌詞には、人生の困難や挫折に対する感情、そして希望を見つけ出すための探求について書かれているようです。

曲名は前向きな姿勢を持ちつつもなかなか前を向くことができない、他人からは理解されなくても独自の道を歩んでいきたいという意思から名づけられたのではないでしょうか。

「下を向いて歩こう」は休養中の気持ちを思い出しながら作った曲だそうですよ!上を向いて歩ければどんなにかいいけれど、人生においてそんな風に思えない日々のほうが多いことが綴られているんです。辛い時にはその意味を、そしてちょっとだけ前を向けるときには生きる力と勇気を与えてくれる歌詞を紐解いていきましょう!

結衣

下を向いて歩こうという歌詞の意味を徹底解釈

自分が決めたことかもしれないけれど

深呼吸したら動悸がなった 始まりも惨いデターミニズム
味方もいないその闘技場で 勝ち目ない一歩、揶揄されて
これまで散々失敗はした その度帰り道は項垂れた
眠らせてくれない回想シーンは 「お前が始めたんだ」と笑う

下を向いて歩こう -amazarashi

このフレーズに出てくる”デターミニズム”は、決定論ともいわれており、人間の意思などは自由だと考えられているが、実はすべて何かの原因によってあらかじめ決められているという考え方を言います。

ここでは、運命や選択肢を含む人生の複雑性について記されているようであり、主人公は今孤独な状況に立たされているようです。

周囲の人から理解されることはなく、いろいろな挫折を味わってきた人生であり、自信を喪失しているのでしょう。

あれこれ考えて夜も眠ることができず、そんな中思い浮かぶのは「自分が決めたことなんだろ」という言葉だったのではないでしょうか。

今あることは当たり前じゃない

まともになれた気が少ししてた よくやれてるんだと自負もあった
安心と自惚れと驕りは 足元を決して照らしはしない
これが最後かもしれないから 当り前なんて思うな今が
やり残しや言い残しはない それでようやくイントロ部分
無名風情 常に捨て身 独りさまよう
星が落ちていたら拾うつもり

下を向いて歩こう -amazarashi

主人公は今まで自分ではよくやってる、成長していると感じていたのでしょう。

ですがこういった感情はこれから先進んでいくことに対して足かせになる、と身をもって感じたようです。

"これが最後かもしれないから 当り前なんて思うな今が"という部分からは、日常の中で当たり前と思われがちな瞬間を大切にしろと自分自身に言い聞かせている様子がうかがえます。

フレーズに出てくる”イントロ部分”は、新たな出発を意味しているようでもあり、"星が落ちていたら拾うつもり"は、希望や夢を捨てず、未来への可能性を信じていることを記しているようでもあります。

自己評価に振り回されないように、今が永遠に続くと思わないように、自ら内省しているのではないでしょうか。

他の人にはわからないなにか

終わってるんだよ 誰も彼も 俯く顔
照らし出す朝が来た 燃え盛る空に 背を向けて行く
僕ら下を向いて歩こう 空には青 心に遮光
ここでしか見えないもの 知り得ぬこと 綴る
太陽でも照らせはしない 名もないあらすじを

下を向いて歩こう -amazarashi

フレーズに出てくる”燃え盛る空”は新しい可能性や希望を象徴しているのでしょう。まぶしい朝が来たけれど、その朝を直視できないと思いつつも主人公は過去の困難や試練を背にして前へと進もうとしているようです。

上を向いて歩くのではなくあえて下を向いて歩くことで、見えなかったものが見えることもあると考えているようであり、そういった視点や経験は大切にし、表現していきたいと思っているのではないでしょうか。

”太陽でも照らせはしない 名もないあらすじを"というフレーズからは、他の誰かとは異なる自分だけの道を歩む覚悟が示されているようであり、他人や社会の期待にとらわれず、自分自身の価値を見出そうとしているのかもしれません。

ありのままの自分が武器になる

ネガティブと言われてもしようがない 生まれ育ちは偽れないから
だけど良いも悪いも含めて 認められるならこれ以上ない
上っ面だけで「何とかなる」と 言われたいなら他をあたって
「どうせ僕なんか」が武器になった その方法は過去作にある
身元不明 故に無形 明日に刃向かう
涙隠すこともしない生身

下を向いて歩こう -amazarashi

主人公は他の人からネガティブだと思われてもしょうがない、もともと自分はネガティブなのだから、と思っているようです。

もしこの世の中が、自分のいいところも悪いところも全部認めてくれるなら、これ以上幸せなことはないと感じたのでしょう。

完璧でなくても自分を認めてくれる人がいればそれだけで十分だと感じているようです。

”身元不明 故に無形 明日に刃向かう"という言葉は未来への挑戦に立ち向かい、その挑戦の中で自分のアイデンティティを見出そうとしているように感じられ、感情を抑えず、素直に感じたことを表現し、生きていきたいと思っている様子がうかがえます。

心に秘めた思い

終わってるんだよ 誰も彼も 俯く顔
照らし出す朝が来た 燃え盛る空に 背を向けて行く
僕ら下を向いて歩こう 侮辱に笑顔 胸元に野望
ここでしか見えないもの 知り得ぬこと 綴る
太陽でも照らせはしない 名もないあらすじを

下を向いて歩こう -amazarashi

"侮辱に笑顔 胸元に野望"という部分は、どんなに認められなくても夢や目標を大切にし、それに向かって進んでいくことを表現しているようです。

また少しずつ主人公の心にも変化が見られ、人とは違った視点で見ることで今しか見えないものが見えてきたり、他の誰にも知られていない経験や情報を知ることができたりすることがあると思ったのでしょう。

そういった感性を大切にしていきたい、自分の価値を見出していきたいと思ったのではないでしょうか。

現実だからこそ

見上げた憧れが 眩しくて目を焼いた 打ちのめされた僕は 夢の底に落ちた
ただ咽び泣く 「だからこそ」が 分けた明暗 過去の清算
やがて成り立つその死生観 これは映画じゃなく生活

下を向いて歩こう -amazarashi

主人公は他の人の栄光がとても眩しく感じたのでしょう。

自分では手に届かない、自分ではそこに向かうことができないと思ったようであり、失望したようです。

ですが"ただ咽び泣く 「だからこそ'」が 分けた明暗 過去の清算"と綴られていることから、主人公が挫折し、いろいろ思った中で何かを得たのでしょう。

”だからこそ”という言葉は逆境や困難が人生の中でとても大切な要素であるということを強調しているようでもあります。

人生は単なる映画や物語ではなく現実の中で成り立つものであり、挫折や試練、成功や成長はその一部であると伝えているのかもしれません。

自分の人生だから

終わってるんだよ 誰も彼も 俯く顔
照らし出す朝が来た 燃え盛る空に 背を向けて行く
僕ら下を向いて歩こう 襲う嘲笑 上ずる歌唱
ここでしか見えないもの 知り得ぬこと 綴る
太陽でも照らせはしない 名もないあらすじを

下を向いて歩こう -amazarashi

主人公は自分だけでなく町ゆく人々がみんな絶望的に見えると感じているようです。何かに疲れ落胆しているように見えたようです。

そのような中でも少しずつ前を向いているようであり、”燃え盛る空”は新しい可能性や希望を象徴しているのかもしれません。

人は人、自分は自分であることを認識し、他の人の人生ではなく自分の人生を歩んでいこうと決意したのではないでしょうか。

まとめ

今回はamazarashiの「下を向いて歩こう」の歌詞の意味を徹底解釈しました。

「下を向いて歩こう」は挫折や困難に立ち向かい、自分自身を受け入れることの重要性を綴っているようです。

自分の過去を受け入れること、そして他の人の評価にとらわれず自分を大切にし個性を尊重することを綴っており、頑張れという言葉や前向きな言葉は記されていないのに、なぜか力を抜くことができる歌詞のように感じました。

どんな人でも挫折することはあるし、様々な試練に立ち向かわなくてはならない時があるけれど、そんなときも自分を大切にしたいと思える歌詞でした。

歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。

これからもmusic.branchwithではamazarashiを追って行くのでぜひチェックしてみてください!

この記事の監修者

佐藤 由花

佐藤 由花サトウ ユイカ

Sato Yuka

歌詞考察家

こんにちは、佐藤由花です。私は歌詞考察家として活動しており、特にポップミュージックの歌詞の深層を読み解くことに情熱を注いでいます。音楽学士を取得後、多くの音楽雑誌やウェブサイトで執筆を行い、歌詞の背景や作者の意図を探求してきました。音楽を通じて人々の心に寄り添い続けることが私の使命です。

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