【Superfly / Ashes】の歌詞の意味を徹底解釈 |なんとか前に進みたい、という思いが綴られたTBS系TVドラマ『下剋上球児』主題歌の歌詞を紐解く!
執筆・監修: 佐藤 由花編集: 天野結衣最終更新: 2023/12/5
下剋上球児ってどんなドラマ?
TBS系日曜劇場『下剋上球児』は高校野球を通じて見えてくる様々な問題や愛を描いているお話です。原案となっているのはノンフィクションである「下剋上球児 三重県立白山高校 甲子園までのミラクル」であり、このドラマはインスピレーションを受け作られました。
主人公・南雲脩司は三重県立越山高校の社会科教師。高校から野球を始め、スポーツ推薦で大学に進学したものの怪我をきっかけに引退した過去を持ちます。
越山高校には幽霊部員ばかりの野球部がありましたが、ほぼ廃部状態。ですが大地主の孫で名門クラブチームのエースだった・翔が高校に入学をしたことがきっかけとなり、期間限定で弱小野球部の顧問を担当することになってしまいます。
やる気を失いかけている部員と向き合う日々…。
弱小野球部は甲子園に行くことができるのでしょうか?
Ashesという曲名の意味を考察
「Ashes」は日本語訳すると灰、もしくは燃え殻という意味になります。
歌詞には挫折や困難に直面しながらも、自分自身と向き合い、新たな一歩を踏み出すことが記されており、並々ならぬ決意や強さが感じられます。
曲名は燃え尽きるような情熱と困難を乗り越えた先に輝くものがあるということを表現するためにつけられたのではないでしょうか。
Ashesという歌詞の意味を徹底解釈
感情を押し殺して
最悪を繰り返してんだ
悪夢から 飛び起きるモーニング
現実もさして変わらない
作り笑顔 灰になりそう
Ashes -Superfly
最初のフレーズは、心に何か傷を負っている主人公の姿が描かれているようです。
主人公は過去に強烈な経験をしたのでしょう。それは悪夢となり時折主人公を苦しめるようです。
”現実もさして変わらない”という言葉からは、悪夢から覚めたものの現実はさほど変わっていないことを示しており、過去の出来事がいまだに影響を与えていることが伺えます。
周りの人を心配させたくなくて笑顔を作るけれど、その笑顔を維持できないほどの辛さがあるのではないでしょうか。
もやもやする思い
いつまで無視をする?
瞳が凍りだす
なんにも変えられない ジレンマ
Ashes -Superfly
”いつまで無視をする?瞳が凍りだす”というフレーズは、自分に向けてのものなのでしょう。
”瞳が凍りだす”は、感受性や感情が凍りつくような状態であり、何かに対しての興味や情熱が失われていることを示唆しているようでもあります。
どうにかしなくちゃいけないと思っていても、なかなかうまくいかない、なかなか変えることができないという葛藤が垣間見えます。
自分のために
情熱ってなんだよ 消えちまえ
嘘つきな僕じゃ分からない
もういいや
全部投げ出し遠くへ行こうか
誰かのためじゃなく僕のために
Get away
Ashes -Superfly
この部分は無力な自分を描いているようです。
”嘘つきな僕じゃ分からない”とあることから、主人公は本当の自分と向き合わず夢や様々なことから目を背けている状態なのでしょう。
あれこれ考えるときりがなく、もうなんだか疲れた、と感じたようです。
そんな風に疲れるぐらいなら、いっそのこと自分のためにこの場から逃げてしまおうとも綴られており、逃げたりその場から離れたりすることは決して悪いことではないと考えているようです。
どうしようもないな
最低だ 意味不明だ
目覚めたら 昨日がカムバック
そうですか かなわぬ夢か
大どんでん返し 期待はずれ
Ashes -Superfly
”目覚めたら 昨日がカムバック”というフレーズからは、新しい日が始まっても過去にあったことや辛い出来事が引き続き影響を与えている感覚を描いているようです。
主人公はせっかく新しい一日が始まったのに悪夢のせいで気分が上がらないと思っているのでしょう。
少し自虐的になっているようですが、そんな自分を俯瞰で捉えている様子もうかがえ、冷静に自分の感情を受け止めているのかもしれません。
覚悟をもつ
それならやってやるよ
やけくそでもいいでしょ
瞳 血走るのさ fire
Ashes -Superfly
今まで少し自虐的になっていた主人公ですが、辛い経験をばねに前に進もうとしているようです。
強い決意や覚悟が現れているフレーズであり、”やけくそでもいいでしょ”という部分からは、絶望的な状況や困難に対しても前向きに行動していくという覚悟が垣間見えます。
主人公は強い覚悟を持って立ち上がり、困難に立ち向かおうとしているのではないでしょうか。
新しい一歩
情熱が胸で 燃え盛る
ダイヤのように 灰になれ
もういいや
思い通りなど起こるはずもない
覚悟を決めたなら深呼吸をして
Get away
Ashes -Superfly
ダイヤモンドは美しい輝きを持つ宝石ですが、実は炭素からできています。
このフレーズでは情熱を持って取り組んだ輝かしい瞬間や価値のある時間が過去のことになったとしても、それでもいい。
もう一度冷静になって新しいスタートを切ればいい、と主人公は思っているのでしょう。
現実に対して冷静で前向きな覚悟を決め、新しい一歩を踏み出す姿勢が感じられます。
自分を解き放て
Soul, Ash 目覚めた朝に
Ash, Lie 仮面をつけて
Lie, Truth 仕事に出かける
And I ここはもう嫌だ
Soul, Ash 嘘はもう嫌だ
Ash, Lie この扉開けて
Ashes -Superfly
ここでは、「魂(Soul)」と「灰(Ash)」が対比され、次に「嘘(Lie)」が結びつき、最後に「嘘(Lie)」と「真実(Truth)」が直面する…という一連の流れが描かれています。
”仮面をつけて”という言葉は、自分の本当の感情や姿を隠し、偽りの姿勢をとることを指しており、自分の中にある嘘や真実と向き合いつつ平気なふりをして日常生活を送っている様子がうかがえます。
ですが主人公はそんな自分が嫌になってきたのでしょう。
”この扉開けて”というフレーズには、新しい可能性や真実に向かって進んでいきたいという思いが綴られているようです。
後悔はしたくない
情熱が胸で 燃え盛る
ダイヤのように 灰になれ
もういいや
思い通りなど起こるはずもない
覚悟を決めたなら深呼吸をして
Get away
燃え尽きられるなら
なにも悔いは 無いさ
Ashes -Superfly
最後のフレーズでは、主人公が何かに対して強い意欲やエネルギーを抱いていることを示唆しているようでもあります。
現実は自分が思うように進むことはあまりなく、むしろ思うようになることはほとんどないと感じているようですが、それでも前を向こうと決めたのでしょう。
一生懸命取り組んで、その結果灰のように燃え尽きてしまっても、全力で取り組んだことは意味があり、後悔はしないと感じているようです。
まとめ
今回はSuperflyの「Ashes」の歌詞の意味を徹底解釈しました。
「Ashes」の歌詞は、様々な感情を抱えた主人公の内面を描写しているようです。
歌詞には最初から最後まで困難や葛藤について触れられており、過去の過ち、そして苦しい状況からなんとか逃れたい、でも前を向いていきたいという思いが感じられました。
また輝かしい瞬間は過ぎ去ってしまうものだけれど、それを追いかけていても仕方がない、それはそれで思いを残して新たなスタートを切りたいという思いも感じられました。
歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。
これからもmusic.branchwithではSuperflyを追って行くのでぜひチェックしてみてください!