【Reol / 切っ先】の歌詞の意味を徹底解釈 |切なさの中にも力強さを感じる、TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』EDの歌詞を徹底解釈!
編集: ひいらぎ最終更新: 2023/7/31
るろうに剣心-明治剣客浪漫譚ってどんなアニメ?
「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚」は明治十一年、東京下町が舞台となっているTVアニメ。
流浪人・緋村剣心は昔最強の人斬りとして人々を震撼させた凄腕の剣客でしたが、人を斬ることを自らに堅く禁じ、決して人を斬ることのできない「逆刃刀」に持ち変えて過ごしてきました。
弱い立場の人たちを救って本当の意味での維新を成し遂げるために東京下町に現れたのですが、あるきっかけで女剣士・神谷薫と出会います。
薫と出会った剣心は薫が師範代を務める神谷道場に居候することになり、次第に剣心の人柄や生き様に共感する仲間たちが集まり始めますが、過去の因縁によって宿敵と対峙することになってしまいます。
剣心はピンチになった時も「殺さず」の誓いを破ることはないのかー。
仲間たちを守りながら生き抜いていけるのかー。
信念の物語が始まります。
切っ先という曲名の意味を考察
「切っ先」は刀や刃物の先端を指しますが、この曲では主人公の心情や大切な君との絆の強さをより分かりやすく描写するために使われたのではないでしょうか。
また、心の中を映しだす鏡のような意味合いもあるように思います。
TVアニメ『るろうに剣心』のエンディングでもあるため、意識してつけられたのかもしれません。
切っ先という歌詞の意味を徹底解釈
想いはどこへ

切っ先に映った君が 劈いて僕の願いは
さすらう秋の空
思うより強くはないその横顔に
僕はいつも近付けないでいる
忘れたい思うほどにずっと忘れられない
刃向かった昨日は僕を刺す
切っ先 -Reol
主人公が君の横顔に対して感じている複雑な感情が描かれているようです。
主人公は君に対して強い思いを抱いている一方で、その気持ちを素直に伝えることができず、君に近づくことができないのでしょう。
忘れようとしても忘れられないほど、君への想いが強く、まるで心を突き刺しているように感じているようです。
また、君との出逢いや別れが主人公の心を刺すような衝撃をもたらしていることを示しているようでもあります。
この先の未来に向けて

袖が触れた 夜明け前さ
出逢う前にもう戻れないな
誰が為にも 花は咲くらん
この思い届かなくとも
愛なんかが 愛なんかで
涙のあとは消せないわ
けどいつかは許せるなら
切っ先 -Reol
袖が触れる瞬間は二人が距離を縮めていく瞬間を指しているようであり、夜明け前の暗い時間帯は、二人の関係が未知の領域へ進んでいることを示唆しているのでしょう。
そして、”出逢う前にもう戻れない”というフレーズは、二人が一度出逢ったことで、もう元の状態には戻れない運命的な出来事が起きたことを表しているようです。
また”誰が為にも 花は咲くらん”とはたとえ思いが相手に届かなくてもそれでも愛は必ず存在し、一方通行であっても愛情の痕跡は消えない、いつかはいろいろな過去の出来事を許すことができるかもしれない、という希望が込められているのではないでしょうか。
映し出される明日

この切っ先に映した明日を
銘々にさすらうは秋の空
今真っ直ぐに貫いて君の
思いが君を遠く連れて行くだろう
覚えていたいの
切っ先 -Reol
この部分では切っ先に映し出される明日を、それぞれがそれぞれの道を歩みながら模索していく姿が描かれているようです。
主人公は「君」の意思の強さに圧倒されつつもどこかで認めているのでしょう。
君との絆や思い出を大切にし、忘れずに覚えていたいという強い想いが込められているようです。
それでも前へ

思うように動いてくれないこの掌に
どんな意味を握らせれば
償い許し繋ぎ迎えられるこの明け暮れ
この心は朱く黒く濃く濃くまして鉄の味
先を急げ涙は明日へと流れる河
切っ先 -Reol
この部分では、主人公が自分の行動や感情をコントロールできず、思うように動けない無力感を抱えている様子が描かれているようです。
本当は償いや癒しを求めているのでしょう。主人公は過去の行動に対して償いをし、許しを得ることで心の平穏を取り戻したいと願っているようです。
また”朱く黒く濃く濃くまして鉄の味”は朱色は情熱や燃えるような感情を示し、黒色は悲しみや暗い感情を示しているのでしょう。
そして鉄の味は苦さや冷たさを象徴しているようでもあり、主人公の心が葛藤と苦悩に満ちていることが伝わります。
ですがそれでも前に進まなくてはならず、過去の感情を乗り越えていかなくてはならないと思っていることが伺えます。
揺れ動く心

その行き先に宿した覚悟を
黎明にさまようは人の性
言えない僕の虚ろ照らすのは
愛おし朧 あの走馬灯
切っ先 -Reol
フレーズに出てくる”黎明(れいめい)”は夜明けのことであり、未知の新しい日の始まりを象徴しています。
主人公は未来に向けての覚悟を持って進もうとしていますが、未知の未来に対して葛藤や迷い、不安が生じているのでしょう。
また主人公は自分の心の中に秘めた思いを抱えているようであり、その感情をなかなか言葉にすることができないため心の中が虚ろに感じているようです。
”あの走馬灯”とあることから過去の自分や出来事に想いを馳せ、今でもそれが心の中で輝き、自分の支えとなっているのかもしれません。
平穏な日常が恋しい

嗚呼また埋まることのない不在の君思うばかりだ
春よ、刃の要らぬ安らぎをまた奪い合えども
切っ先 -Reol
このフレーズは失われた大切な存在への想いと複雑な感情が表現されているようです。
主人公は大切な君がいなくなってしまったことを悲しく思い、その存在を忘れられずに思い続けているのでしょう。
君がいないことで心は永遠に埋まることなく、ぽっかりと穴があいたように感じているようです。
”春よ、刃の要らぬ安らぎをまた奪い合えども”という部分では、平穏な日常や心の平静がなかなか手に入らないという現実を表しており、たとえ春が訪れても失われた君との切ない想い出や絆が心に残り、それが心の安らぎを奪い合ってしまっていると思っているのではないでしょうか。
過去を乗り越えて

この切っ先に映した明日を
銘々にさすらうは秋の空
今真っさらに僕ら出逢うなら
あの日のことは痛みは嘘は
すれ違う時のなか葬って
君が居ずとも今日が明けていく空
忘れられない人よ
さすらうは左様なら
切っ先 -Reol
もし君と再び出逢ったなら過去の辛い出来事や痛み、そして嘘に向き合い、過去を乗り越えて未来へと進むことができるのかな、と思っている様子が伺えます。
主人公と君はすれ違った状態であるのかもしれません。
”忘れられない人よ さすらうは左様なら”というフレーズでは忘れられない大切な人に対して、別れの痛みや寂しさを感じながらも、前に進んでいく決意が示されているのではないでしょうか。
主人公は過去の感情に引きずられず、自分の成長と未来に向き合う覚悟を持っているのかもしれません。
まとめ
今回はReolの「切っ先」の歌詞の意味を徹底解釈しました。
「切っ先」は深い感情を描写した力強い言葉が綴られており、失われた大切な存在への想いや葛藤、そして成長への覚悟が表現されているようです。
主人公は大切な君を失ったことに対しての寂しさや切なさを感じながらも、その存在を忘れることができず、過去の感情に向き合っているようです。
主人公は切っ先(自分の心の中)に映し出された未来に向かって進もうとしており、自分自身の成長と未来への覚悟を持って生きているのでしょう。
現実だけでなく過去も受け入れつつ進んでいく主人公の姿が力強く感じました。
歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。
これからもmusic.branchwithではReolを追って行くのでぜひチェックしてみてください!