【幾田りら / P.S.】の歌詞の意味を徹底解釈 |映画『1秒先の彼』主題歌に綴られた、純粋に相手を想う歌詞を紐解く!
執筆・監修: 今井桜愛編集: 天野結衣最終更新: 2023/7/8
1秒先の彼ってどんなドラマ?
映画『1秒先の彼』は、台湾映画「1秒先の彼女」の日本版リメイク映画です。
京都を舞台にワンテンポ早い男性とワンテンポ遅い女性の「消えた1日」をめぐって物語は進んでいきます。
郵便局の窓口で働いているハジメは、何をするにしても1秒早く、記念写真では必ず目をつむってしまうし、笑うタイミングも人より早い。
ある日意中の人と花火大会デートの約束を取り付けますが、目覚めるとなぜか花火大会の翌日になっていました。
「花火大会デートが消えた!」と落ち込むハジメは、ふと毎日郵便局を訪ねてくるなんでも1秒遅いレイカを思い出します。
レイカはハジメと正反対で人よりワンテンポ遅く、現在大学7回生。写真部の部室に住み込み、ラジオを聴きながら夜食を独りでとるのが日課です。
ハジメはこのレイカが「花火大会デートの日」の秘密を握っていると考え、レイカとコンタクトをとっていきます。
絶対にタイミングが合わない2人が起こすミラクルとはー。
いろいろな人生が愛おしくなる映画です。
P.S.という曲名の意味を考察
「P.S.」は手紙の最後に追記される追伸の意味を持ちます。
歌詞には相手に対しての想いが綴られており、最後に長い間心にしまい込んでいた言葉を告げるつもりでいることからつけられたのではないでしょうか。
P.S.という歌詞の意味を徹底解釈
初めて書いた君の名
何気なくいつも呼んでいた
名前を初めて書いて
尚更愛しく感じた
そんな君へ贈るレター
でも君の心は私を向いてない
想いを寄せている人がいると分かっている
P.S. -幾田りら
最初の部分では、一人の人への手紙を書く様子と、その相手への感情が歌われているようです。
いつも何気なく相手の名前を呼んでいたけれど、初めて名前を文字として書いたのでしょう。文字にすることで相手に対して「好き」という気持ちが一層深まったようです。
ですが相手の心は自分に向いていないことはわかっており、一方的に片思いをしていることも理解しているのでしょう。
それでも手紙に想いを綴りたいと感じたようです。
もしも届いたなら
まっさらな便箋を
溢れ出す想いで埋めていく
身勝手に飛び込んで
君の心を連れされたら
なんて出来るはずないか
P.S. -幾田りら
何も書かれていない便箋に、今まで秘めていた想いを綴っていく様子が描かれているようです。”溢れ出す想いで埋めていく”と記していることから、自分の想いが溢れ出し、次から次へと伝えたいことが出てくるのでしょう。
そのような中で、もし君の心を自分に向けることができたらな…と思ったようですが、でも自分の気持ちが相手の心に届くことは難しいんだろうな、とも感じ、自問しているようです。
このフレーズからは、自分の想いを伝えたいと思いつつも相手のことを気遣っている様子もうかがえます。
違うからこそ
まるで何もかも違う
生き方もそのテンポも
でも君に釣られていくのは
心地良いと思えたんだ
P.S. -幾田りら
主人公は自分と相手の生き方やテンポなど、あらゆる面で異なるように感じているのでしょう。
ですが違う部分が多いからこそ「君」に惹かれ、そして惹かれていることに心地よいと思ったようです。
自分と「君」はなにもかも違うけれど、そこが魅力であり惹かれてしまうことについても悪くないな、と思ったのかもしれません。
君を支えたい
青空みたいな君が曇っていると
たまらず思う
そばに居られる人が私だったら
P.S. -幾田りら
「君」はいつも青空のように明るく、元気なのでしょう。
そんな君がいつもとは違うようであり、そんな様子を見て主人公は、そばにいて支えることができたのなら、と思ったようです。
君のちょっとした変化や表情を見落とさず、悩みに寄り添いたいという想いが綴られており、元気がない時はそばにいて支えられる存在でありたいと思ったのかもしれません。
君がいたからこそ
君と私それぞれ紡いだ人生の
一瞬かもしれないけれど
君と話した時間が全て
今の私を作って支えているの
チグハグな恋に
結ばれる未来がなくても
P.S. -幾田りら
”君と私それぞれ紡いだ人生の 一瞬かもしれないけれど”というフレーズでは、自分と君は、それぞれに紡いできた人生があり、それがほんの一瞬の出会いとして重なっていることを表現しているようです。
君と出会ったこと、君と話をしたことはたとえ一瞬であってもとても大切な時間だったのでしょう。今の自分を形作り、支えていると感じているようです。
自分と相手はなにもかも違うから両想いになることはないかもしれないけれど、今この時を大切にし、これからも君との時間を大切にしたいと思っているようです。
ずっと言いたかった
手紙の最後に
付け足そう本当の気持ち
長い間しまい込んでいた言葉
ここで言おう
P.S. 本当はずっと......
P.S. -幾田りら
手紙の終わりに、本当の気持ちや真実を追加で伝えようとしている様子が描かれています。
これまで言い出せずにしまい込んでいた本当の思いや感情を手紙を通じて君に伝えることで、自分の心の中の言葉を解放しようとしているのではないでしょうか。
いろいろなことを伝えてきたけれど、本当に言いたかったことは「好き」ということ。
叶うことはないけれど、想いだけはきちんと伝えておきたい、という主人公の心の葛藤と切なさが伝わってきます。
まとめ
今回は幾田りらの「P.S.」の歌詞の意味を徹底解釈しました。
「P.S.」は手紙を通じて相手に想いを伝えることが描かれているようです。
主人公はいつも呼んでいる名前を初めて文字として書き、改めて好きだという気持ちを認識したのでしょう。ですが相手は別の人に向いており、自分には入る隙間がないことも理解しているようです。
それでも「君」が辛い時にはそばにいたいと感じるし、今自分がいるのは「君」がいたからであると思っており、叶うことはないけれど好きという気持ちは変わらないと思っている様子がうかがえました。
手紙を用いて純粋な想いや感情をしたため、相手のことも気遣い、一番最後に本当のことを伝える…という相手に対する深い想いも感じました。
歌詞を聞いて、深く共感する人も多いのではないでしょうか。
これからもmusic.branchwithでは幾田りらを追って行くのでぜひチェックしてみてください!